今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「自由闊達(じゆうかったつ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
「自由闊達」の意味をスッキリ理解!
「自由闊達」の意味を詳しく
自由闊達の意味を、「自由」と「闊達」に分けて解説します。
まず、「自由」には大きく分けて2つの意味があります。「何事にも束縛されず、自分の意志で行動すること」と、「勝手気ままに行動する」の2つです。「自由闊達」では、1つ目の意味で使われています。
ちなみに、1つ目の意味の「自由」は、明治時代に福沢諭吉が、英語の freedom を「自由」と訳したのが始まりだとされています。
また、「闊達」は「心が広く、小さな事にこだわらない」という意味です。「闊」という漢字は、狭いことを表す「門」の中に、水が勢いよく流れて自由であることを表す「活」があることから、「ゆとりがあってつかえない」という意味をもちます。「豁達」とも書きます。
以上のことから、「自由闊達」は「おおらかな心で、何事にも束縛されず、自分の意志で行動するさま」という意味を持つのです。「自由」だけでも、この四字熟語に近い意味合いがありますが、「闊達」という語をつけて意味を強調しています。
ちなみに、語順を入れ替えて「闊達自由(かったつじゆう)」ともいいます。
「自由闊達」の使い方
- 彼は自由闊達な性格なので、しょっちゅう海外旅行に出かける。
- 私の母校は、生徒たちに自主的な行動を任せるなど、自由闊達な校風をモットーとしている。
- 会議でおもしろいアイディアを出すためには、自由闊達な雰囲気作りが必要だ。
ネガティブな表現である「自分勝手」とは異なり、ポジティブな意味で使われます。
「自由闊達」の類義語
自由闊達には以下のような類義語があります。
- 闊達自在(かったつじざい):おおらかな心で、何事にも束縛されず、自分の意思で行動できるさま。
- 天空海闊(てんくうかいかつ):海や空が際限なく広がっていること。おおらかで、心が広く、何事にも束縛されないさま。言葉や発想などが限りなく広がるたとえ。
「天空海闊」は、「海闊天空」ともいいます。「海闊」は海が広々としていること、「天空」は空が晴れ上がってどこまでも広いことを表します。
「自由闊達」の英語訳
自由闊達を英語に訳すと、次のような表現になります。
- open and natural
(分かりやすい性格、率直な性格) - free and easy
(遠慮のない、のんびりと) - free and vigorous
(自由闊達に) - not fastidious
(自由闊達)
free and vigorous の vigorous は「活気あふれる」という意味の形容詞です。
not fastidious の fastidious は「気難しい」という意味の形容詞です。前に not がつくことで「自由闊達」という意味になります。
まとめ
以上、この記事では「自由闊達」について解説しました。
読み方 | 自由闊達(じゆうかったつ) |
---|---|
意味 | おおらかな心で、何事にも束縛されず、自分の意思で行動できるさま。 |
類義語 | 闊達自在、天空海闊 |
英語訳 | open and natural(分かりやすい性格、率直な性格),free and easy(遠慮のない、のんびりと)など |
「自由」という意味をポジティブに強調したい場合は、「自由闊達」を使ってみるとよいでしょう。