センシティブとは「慎重に扱うべきもの」という意味です。
ビジネスや美容、プライバシー保護や人権問題まで、さまざまなテーマで「センシティブ」という言葉が使われているため、意味が気になった方も多いのではないでしょうか。
とりわけ、ツイッターで「センシティブな内容が含まれている可能性のあるツイートです」という警告文を見て、センシティブの意味が気になった人もいるでしょう。
この記事では、センシティブの意味や使い方に加え、ツイッターでセンシティブな内容が含まれているツイートを見る方法や非表示にする方法なども解説します。
☆「センシティブ」をざっくり言うと……
英語表記 | センシティブ(sensitive) |
---|---|
意味 | 慎重に扱うべきもの |
語源 | 英語の “sensitive” |
類義語 | デリケート ナイーブ 神経質 など |
対義語 | 鈍感 無感覚 デリカシーがない など |
このページの目次
「センシティブ」の意味
慎重に扱うべきもの
例:これはとてもセンシティブな問題だ。
センシティブは、英語の “sensitive(繊細な)” という形容詞から来た言葉で、繊細、敏感、傷つきやすいなどのニュアンスを含みます。
そこから派生して、「慎重に扱うべき」という意味合いでも使われるようになりました。
カタカナ語の「センシティブ」は、ただ繊細であることを表現するときにも使えますが、取り扱いについて注意が必要な場合に比較的よく使います。
センシティブは、生物学用語では「キラー現象において殺される側」という意味があります。
キラー現象とは、ある生物が同じ種の別の個体を特異的に殺す現象で、ゾウリムシやパンコウボにも見られます。
このとき、殺す側をキラー、殺される側をセンシティブ、殺しも殺されもしない個体をニュートラルと呼びます。
「センシティブ」の使い方
センシティブには、以下の3通りの使い方があります。
- 物事の内容について使う場合
「慎重に取り扱うべき」という意味で使われる - 人の性格について使う場合
「感性が鋭い」もしくは「傷つきやすい」というニュアンスを含んで使われる - 体質などについて使う場合
「刺激に敏感」というニュアンスを含んで使われる
いずれも共通する意味として「慎重に取り扱う必要がある」というニュアンスがあり、それを誰/何に対して向けるかによって他のニュアンスも加わるイメージです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
使い方①:物事の内容について使う場合
1つめの使い方は、物事の内容について使う場合です。「慎重に取り扱うべき」という意味で使われます。
主にビジネスシーンに多い使われ方で、たとえば個人情報や自社の機密情報などに関わる事柄を「センシティブ」と表現します。
特に金融分野では金融庁から保護すべき情報のガイドラインが公開されており、「機微(センシティブ)情報」とされています。
ガイドラインの中では、本人の人種や信条、社会的身分や病歴などがこれに該当します。
また、人権問題や社会問題など、言及の難しい問題についても「センシティブ」と使うことがあります。
以下の例文では、①が機密情報について、②が言及の難しい問題について「センシティブ」と形容しています。
- この情報はセンシティブであるため、決して口外しないように。
- センシティブな話題に無闇に言及するとすぐに炎上する。
使い方②:人の性格について使う場合
2つめの使い方は、人の性格について使う場合です。「感性が鋭い」もしくは「傷つきやすい」というニュアンスを含んで使われます。
主に日常会話で使います。
明らかに褒め言葉とわかる文脈であれば問題ありませんが、場合によっては褒めたつもりでもマイナスに取られてしまうこともあるため、使い方には注意が必要です。
以下の例文では、①がマイナスの意味で、②がプラスの意味で使っています。
- 彼女はセンシティブな人で、すぐ泣く。
- センシティブな人が紡ぐ言葉は美しい。
使い方③:体質などについて使う場合
3つめの使い方は、体質などについて使う場合です。「刺激に敏感」という意味で使われます。
主に化粧品や医薬品などの分野で使われます。
たとえば、日焼け止めや洗顔料、スキンケア製品などを使った場合に、刺激に敏感な人だとかぶれたりかゆみが出たりしやすいです。そういった肌質のことを「センシティブな肌」と形容します。
「センシティブ」の語源
センシティブの語源は英語の “sensitive” という名詞、形容詞です。
“sensitive” は、「過敏に反応しやすい」という意味をベースに、文脈ごとにさまざまな意味を持ちます。主には、以下の通りです。
- 体の感覚がある、過敏である
- 体が傷つきやすい、反応しやすい
- 影響を受けやすい
- 他の人に思いやりがある、親切な
- 傷つきやすい、神経質な
- (芸術的に)繊細な、感性が豊かな
- (問題などが)慎重に扱うべき
- (技術などが)機密の
- (機械などが)精度の高い
- (市場などが)不安定な
- 傷つきやすい人間
- 霊感のある人間
- 物事の内容について使う場合
「慎重に取り扱うべき」という意味で使われる - 人の性格について使う場合
「感性が鋭い」もしくは「傷つきやすい」というニュアンスを含んで使われる - 体質などについて使う場合
「刺激に敏感」というニュアンスを含んで使われる
「センシティブ」の類義語
センシティブには以下のような類義語があります。
よくセンシティブと混同される言葉について、より詳しく見ていきましょう。
「センシティブ」と「デリケート」の違い
センシティブとデリケートには、以下の違いがあります。
- センシティブ
肯定的な意味でも否定的な意味でも使われる - デリケート
やや肯定的な意味が強い
カタカナ語のデリケートはそこから派生し、主に敏感さを表す言葉となったため、若干ですが肯定的なニュアンスがあります。
それに対して、センシティブはどちらにも使われる言葉です。
ただし、デリケートも否定的なニュアンスを持つこともあるため、概ね同じ意味で使われます。どちらかと言えばデリケートの方がプラスに聞こえやすい、という程度です。
「センシティブ」と「ナイーブ」の違い
センシティブとナイーブには、以下の違いがあります。
- センシティブ
肯定的な意味でも否定的な意味でも使われる - ナイーブ
否定的な意味が強い
カタカナ語のナイーブはそこから派生し、主に敏感さを表す言葉となりましたが、やはり根本には否定的なニュアンスがあります。
それに対して、センシティブはどちらにも使われる言葉です。
「センシティブ」と「センシブル」の違い
センシティブとセンシブルには、以下の違いがあります。
- センシティブ
人に対して使う場合、肯定的にも否定的にも使える - センシブル
基本は人に対して、肯定的な意味で使う
カタカナ語もそのままの意味で使われており、主に人に対して肯定的な評価を表すときに使います。
意味も響きも似ているため、混同しないように気をつけましょう。
「センシティブ」の対義語
センシティブには以下のような対義語があります。
- 鈍感
刺激や人の気持ちなどに気がつきにくい状態 - 無感覚
刺激などに気がつかない状態 - デリカシーがない
気配りができない - 無神経
人の気持ちに気がつかない
ツイッターの「センシティブな内容」とは
ツイッターにはセキュリティに関するポリシーがあり、暴力や脅迫などいくつかの分野に関して投稿のルールが設けられています。
それらに反した投稿がなされているとツイッター側が判断した場合、「センシティブな内容が含まれている可能性のあるツイートです」という文言とともにツイートを隠す場合があります。
ツイッター社が公開している「センシティブなメディアに関するポリシー」では、以下のようにセンシティブな内容の例が挙げられています。
センシティブな内容に該当するもの | 具体例 |
---|---|
写実的な暴力描写 | 暴力的な犯罪や事故など |
成人向けコンテンツ | 全裸または半裸(授乳に関する投稿を除く)など |
強姦及び性的暴行に関するコンテンツ | 性に絡む暴力など |
グロテスクなコンテンツ | 切断された人間など |
ヘイト表現を伴う画像 | 歴史的にヘイト助長組織に関連した象徴(例:ナチスのかぎ十字)など |
[出典:Twitterヘルプセンター]
このようにユーザーの多くがショックを受けるような内容、つまり慎重に扱うべき内容を、ツイッター社は「センシティブな内容」と定め、ユーザー側が承認しない限り投稿を表示させないようにしています。
センシティブなツイートを表示させる方法
しかし、別に暴力的でないものが「センシティブな内容」となってしまい、見られなくなっている場合も少なくありません。
その場合、表示させるには以下の手順が必要になります。
- ブラウザからTwitterにログイン
- 設定画面を開く
- 「プライバシーと安全」を選択する
- 「セキュリティと安全」の項目を選び、「センシティブな内容を含む可能性のある画像/動画を表示する」を選択する
Androidの場合
センシティブな内容に関する警告メッセージ内に「表示する」と「センシティブな画像/動画を表示」の2つの選択肢があるためどちらかを選びます。
それぞれ、選択すると以下のようになります。
- 表示する
その投稿のみ表示され、以降もセンシティブな内容は一度警告が入る - センシティブな画像/動画を表示
今後、設定を変えるまでずっとセンシティブな内容が表示される
iPhone/PC版Twitterの場合
以下のように設定します。
①ブラウザからTwitterにログイン
この画面の「ログイン」を選択し、IDとパスワードを入力します。
②設定画面を開く
設定画面を開くと、次のような画面になります。
下にスクロールすると「設定とプライバシーという選択肢が出てくるため、それを選択します。
選択すると次のような画面になります。
③「プライバシーと安全」を選択する
先ほどの画面の中から「プライバシーと安全」を選択すると、次の画面になります。
④「表示するコンテンツ」の項目を選び、「センシティブな内容を含む可能性のある画像/動画を表示する」を選択する
「表示するコンテンツ」の項目を選ぶと、このような画面が表示されます。
ここにチェックが入っていれば、センシティブな内容を含むコンテンツも表示されます。
センシティブなツイートを隠す方法
逆に、センシティブな内容を含むツイートを隠したい人もいるでしょう。その場合は、以下の手順が必要になります。
- ブラウザからTwitterにログイン
- 設定画面を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択する
- セキュリティの項目内にある「センシティブな内容を含む可能性のある画像/動画を表示する」をオフにする
オフにすると、このような画面になります。
自分の投稿が勝手にセンシティブ扱いになる場合の対処法
また、全くセンシティブな内容ではないのに、自分の投稿が勝手にセンシティブ扱いになってしまうこともあります。
その場合は、「ツイートする画像/動画をセンシティブな内容を含むものとして設定する」という機能がオンになっている可能性が高いです。
以下の方法で解除します。
- アプリ/ブラウザからTwitterにログイン
- 設定画面を開く
- 「プライバシーと安全」を選択する
- 「ツイート」を選択し、「ツイートする画像/動画をセンシティブな内容を含むものとして設定する」をオフにする
逆に、見る人を選ぶようなコンテンツを投稿する可能性のある人は、ここにチェックを入れておくと、見た人がショックを受けるのを避けることができます。
「センシティブ」のまとめ
以上、この記事ではセンシティブについて解説しました。
英語表記 | センシティブ(sensitive) |
---|---|
意味 | 慎重に扱うべきもの |
語源 | 英語の “sensitive” |
類義語 | デリケート ナイーブ 神経質 など |
対義語 | 鈍感 無感覚 デリカシーがない など |
ツイッターでの「センシティブな内容」の扱いや操作方法についても覚えておくと、より快適にツイッターが楽しめます。