今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「デリカシー」です。
「デリカシー」の言葉の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
「デリカシー」の意味をスッキリ理解!
「デリカシー」の意味を詳しく
「デリカシー」とは、感覚や感情が非常に繊細で、細やかな気遣いや心配りができることです。
また、感受性が豊かで繊細なことや、神経が細かいことを意味します。
なお、他人の感情を害さないように努めて相手を思いやる気持ちや、周囲への気遣いの気持ちを持っている状態のことも表わします。
「デリカシー」の使い方
- 彼は、女性に年齢を尋ねるようなデリカシーのない人である。
- デリカシーに欠けるような発言は控えるようにして下さい。
- 彼の態度は横暴で、しかもデリカシーの欠片もないようなことをよく言う。
上の例文のように、「デリカシー」は「ない」、「欠ける」、「欠片もない」などの表現を後ろにつけて、否定的な意味で用いられることが多いです。
しかし、日本語の「デリカシー」が否定的な言葉を伴って使用されるのとは異なり、英語の”delicacy”は「彼はデリカシーがない。(“He has no delicacy.”)」というような言い方はしません。
「デリカシーがない」さまを英語で表現する時は、次のような単語を使います。
- indelicacy(下品で無作法な)
- rude(無礼な)
- impolite(礼儀正しくない)
- bad-mannered(マナーの悪い)
「デリカシー」の語源
「デリカシー」の語源は英語の “delicacy”です。
英語の”delicacy”の意味は以下の通りです。カタカナ語の「デリカシー」とそれぼど意味の違いはありません。
- 神経の細かさ
- 気配り
- 優美さ
- 上品さ
- 繊細さ
- 敏感さ
- 精巧さ
- 正確さ
なお、英語の”delicacy”には「珍味、ごちそう」といった意味もあります。フォアグラ、キャビア、フカヒレなど特定の場所でしか食べられないような珍しい食べ物のことを指します。
カタカナ語の「デリカシー」には「珍味、ごちそう」という意味はありませんが、英会話では”delicacy”という単語が出てきたら、「気配り」や「繊細さ」というだけでなく「珍味」という意味で使用されることがあるということも念頭に置いておくとよいでしょう。
「デリカシー」の類義語
「デリカシー」には以下のような類義語があります。
- 気遣い:これをして欲しいなどと口にしなくても、相手の気持ちを察して気を配ること。
- 心遣い:あれこれと心配し、気を配ること。
- 配慮:よく考えて、心を配ること。
- 繊細さ:感情や感性が細やかで、鋭いさま。
まとめ
以上、この記事では「デリカシー」について解説しました。
英語表記 | 「デリカシー」(delicacy) |
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意味 | 感覚や感情が非常に繊細で、細やかな気遣いや心配りができる様子。 |
語源 | delicacy |
類義語 | 気遣い、心遣い、配慮、繊細さなど |
よく目にするカタカナ語の「デリカシー」ですが、感覚や感情が繊細で、細やかな気遣いができる様子であることはすでにご存じだった方も多いでしょう。しかし、英語の”delicacy”には「珍味」といった意味があることを知っていた方はおそらく非常に少なかったのではないでしょうか。
言葉の意味を探るというのは、大変面白く奥深いことですね。