デリカシーの意味とは?英語訳やデリカシーがない人の特徴も解説!

言葉

デリカシーとは「配慮や心配りなどの繊細さ」という意味です。

デリカシーは日常生活でもよく耳にする言葉ですが、その使い方や語源を知る機会はなかなかないですよね。

この記事では、言葉の意味だけでなく語源や使い方を詳しく解説します。

☆「デリカシー」をざっくり言うと……

英語表記デリカシー(delicacy)
意味配慮や心配りなどの繊細さ
語源「繊細なさま」という意味の英単語 “delicate”
類義語マナー
気遣いなど
英語訳without delicacy
lack of delicacyなど

「デリカシー」の意味

デリカシー

配慮や心配りなどの繊細さ
例:さっきの発言はデリカシーに欠けていた。

デリカシーとは、配慮や心配りなどの繊細さを表す言葉です。

他にも「感受性の豊かさ」という意味もありますが、こちらの意味で使われることはほとんどありません。

さまざまな事柄の取り扱いに細心の注意を要することや、その力加減、バランスのとり方の微妙さを表します。

つまり、デリカシーを簡単に言えば「相手を思いやる気持ち」であると言えるのです。

 

「デリカシーがある」とは、相手の気持ちを考えた上で発言したり、場の空気を読みながら動くなど、相手の気持や状況をくみ取った判断ができるということです。

逆に「デリカシーがない」と言われる人は、悪意を持って失礼なことを言ってしまうのではなく、悪気なく無自覚に失礼なことを言ってしまうのが特徴です。

「デリカシー」の使い方


以下のような形で使われることがほとんどです。

  • デリカシーに欠ける
  • デリカシーがない
  • デリカシーの欠片もない
  • デリカシーがある
  • デリカシーを身につける

上記を踏まえて、実際にデリカシーを使った例文を見ていきましょう。

  1. 彼は、デリカシーがないから遊びに誘いたくないな。
  2. さっきのはデリカシーに欠けた発言だと思うよ。
  3. 君はやはり、デリカシーの欠片もないね。
「デリカシーがある」のニュアンス

デリカシーは、デリカシーがない状態を表す際に使われることがほとんどで、それに比べて気遣いができる人にわざわざデリカシーがあると言うことは少ないです。

「デリカシーがある」という表現は、最低限の気遣いがあるというニュアンスがあるので、相手をほめたたえる言葉としては物足りません。

配慮や気遣いが非常にある人に対しては、「気遣いができる」「配慮がある」と言った表現の方が適切です。

「デリカシー」の語源

デリカシーの語源は「繊細なさま」という意味の英単語 “delicate” です。

“delicate” は以下のような意味がある形容動詞です。

  • 感受性が強いさま
  • 繊細なさま
  • 細かい点に重大な意味のあるさま
  • 微妙で扱いが難しいさま

この “delicate” を名詞化したものが、 “delicacy” です。

“delicacy” には、以下のような意味があります。

  • 優美さ
  • (容姿などの)優雅さ
  • 上品さ
  • 絶妙さ
  • 華奢さ
  • 虚弱さ
  • か弱さ
  • (機械などの)精密さ
  • 精巧さ
  • 精緻さ
  • 珍味
  • ごちそう

カタカナ語のデリカシーには「機械の精密さ」「珍味」「ごちそう」「虚弱さ」などの意味はないので注意しましょう。

ちなみに、珍味とは以下のような食材が具体例として挙げられます。

  • キャビア
  • フォアグラ
  • フカヒレ
“delicate” の語源

“delicate” はラテン語の「うっとりさせるような」という言葉が語源になったとされています。

ここから「繊細な美しさ」という “delicate” のイメージが生まれたのでしょう。

「デリカシー」がない人の特徴


一般的に「デリカシーがない」と言われる人には、以下のような特徴があります。

  • プライベートなことを聞いてくる
  • 人が気にすることを平気で言う
  • 気遣いができない
  • 空気が読めない
  • マナーが悪い
  • 言葉の選び方が雑
  • 人の容姿をネタにする
  • 押しつけがましい

「デリカシー」を手に入れるための方法

デリカシーがない人は嫌われたり、距離を置かれたりしやすいです。

そうならないために気をつけるべきポイントを紹介します。

  • 相手の気持ちを考える
  • 話す内容に気を付ける
  • 空気を読む
  • 他人の言動から学ぶ

「デリカシー」の類義語

デリカシーには以下のような類義語があります。

  • マナー
    行儀・作法・礼儀
  • 気遣い
    相手のことを気にかけて配慮すること
  • 配慮
    事情をふまえて、気遣いのこもった取り計らいをすること

「デリカシー」と「マナー」の違い

デリカシーとマナーには、以下のような違いがあります。

デリカシーとマナーの違い
  • デリカシー
    配慮や気配り
  • マナー
    最低限の礼儀作法

つまり、デリカシーは、明文化された決まりではないけれど、自分で周りを観察して考えながら行う気配りのことです。

それに対してマナーは、世間的に「こうしなければならない」「こうした方が良い」とある程度決まっている礼儀作法を表すのです。

「デリカシーがない」の英語訳


デリカシーは、英語の語源通り “delicacy” と表記します。

「デリカシーがない」という表現は以下のように述べることができます。

  • without delicacy
  • lack of delicacy
“delicacy” の意味に注意

カタカナ語のデリカシーにはない意味ですが、 “delicacy” には「珍味」や「ごちそう」という意味があります。

そのため、文脈からどちらの意味で使われているのかを判断する必要があります。

また、 “delicacy” という単語を使わずに、以下のように「デリカシーがないこと」を表現できます。

  • insensive
    (無自覚な・感受性のない)
  • rude
    (失礼な・無礼な)
  • impolite
    (失礼・無作法)
  • bad-mannered
    (社会的に誤った行動)
  • socially incorrect in behavior
    (社会的に誤った行動)

「デリカシー」のまとめ

以上、この記事ではデリカシーについて解説しました。

英語表記デリカシー(delicacy)
意味配慮や心配りなどの繊細さ
語源「繊細なさま」という意味の英単語 “delicate”
類義語マナー
気遣いなど
英語訳without delicacy
lack of delicacyなど

デリカシーの意味をしっかり理解して、デリカシーがない人にならないように気をつけましょう。