「差し出がましい(さしでがましい)」とは?意味や使い方を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、敬語の「差し出がましい(さしでがましい)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「差し出がましい」の意味をスッキリ理解!

差し出がましい(さしでがましい):出過ぎていること、必要以上であること

「差し出がましい」の意味を詳しく

「差し出がましい」とは、出過ぎていること、必要以上であることという意味です。

目上の相手に対して、自分からアドバイスをするような場面でよく使われます。意見を述べる前に「差し出がましいことを申しますが」とクッションを入れることで、「余計なことだとはわかっている」というアピールになります。

ただし、「差し出がましい」自体は敬語表現ではないので、同僚や部下に使うこともできます。おおまかに以下の3つの場面でよく使われます。

「差し出がましい」が使われる3つの場面
  1. 目上の人に対してお願いや意見を言うとき
  2. 身の程をわきまえずに、失礼なことや余計なことをしたことへの謝罪
  3. 部下や後輩の失礼な行為を注意するとき
②はどの立場の人相手でも使います。

「差し出がましい」の使い方

「差し出がましい」には、以下のような言い回しがあります。

「差し出がましい」の言い回し
  • 差し出がましいこととは存じますが
  • 差し出がましいことを申しますが
  • 差し出がましい質問
  • 差し出がましい真似
  • 差し出がましいことを申しまして、申し訳ありません
  • 差し出がましい人
これらの言い回しからもわかる通り、多くの場合、言動を意味する単語を修飾します。

それでは、それぞれの言い回しについて、例文と一緒に見ていきましょう。

「差し出がましいこととは存じますが」の使い方

「差し出がましいこととは存じますが」は、「余計なことだとはわかっているけれど」という意味です。

目上の人にアドバイスなど、言いにくいことを言うときに使われます。

例文
差し出がましいこととは存じますが、もう一度資料をご確認くださるとよろしいかと思います。

「差し出がましいことを申しますが」の使い方

「差し出がましいことを申しますが」は、「余計なことを言うけれど」という意味です。

こちらも目上の人に言いにくいことを言うときに使われます。「差し出がましいこととは存じますが」とほぼ同じ意味で使えます。

例文
差し出がましいことを申しますが、彼の昇給についてご検討いただければ幸いです。

「差し出がましい質問」の使い方

「差し出がましい質問」は、「出しゃばった質問」という意味です。

目上の人に聞きにくいことを訪ねる際に「差し出がましい質問をいたしますが、」という形で使われます。

例文
差し出がましい質問をいたしますが、予算はいくらになるのでしょうか。

「差し出がましい真似」の使い方

「差し出がましい真似」は、「出しゃばった言動」という意味です。

どちらかというと謝罪の文脈でよく見るフレーズです。

例文
担当者でないにもかかわらず、差し出がましい真似をしてしまい、申し訳ございません。

「差し出がましいことを申しまして、申し訳ありません」の使い方

「差し出がましいことを申しまして、申し訳ありません」は、「出しゃばったことを言ってごめんなさい」という意味です。

これも自分の発言を謝罪するときによく使われる文章です。

例文
先日は、立場もわきまえず差し出がましいことを申しまして、申し訳ありません。

「差し出がましい人」の使い方

「差し出がましい人」は、「余計なことをする人」という意味です。

あまり使われない言い回しです。人に対して使う場合は、どちらかというと「出しゃばり」の方がよく使われます。

例文
社長に経営に関する意見を言うなんて、差し出がましい人だ。

「差し出がましい」の由来

「差し出がましい」は、古語の「差し出づ」という言葉が元になっています。

この「差し出づ」は、現代でも「差し出る」という、「出しゃばること」などの意味を持つ単語として使われています。

そこに接尾語「がましい」がついて形容詞になるとともに、少し柔らかい表現になりました。

「差し出がましい」の類義語

「差し出がましい」には以下のような類義語があります。

  • 僭越:自分の立場に対して出過ぎたことをすること
  • 出過ぎたこと:自分のすべき範囲を超えたことをすること
  • 厚かましい:図々しい、人の迷惑を考えない
  • おこがましい:身の程知らずだ
  • お節介:かえって迷惑なくらい余計な世話を焼くこと
  • 押し付けがましい:自分の気持ちややりたいことを無理に押し付けること
  • 出しゃばり:不必要にいろんなことをやりたがる様子
  • 図々しい:自分勝手で、人の迷惑を考えないこと
  • 不躾ながら:失礼ではあるけれど
  • 失礼ですが/失礼ながら:礼儀正しいことではないけれど
  • 恐縮ですが:恐れ多いけれど
  • 老婆心ながら:余計なお節介かもしれないけれど
  • お言葉ですが:失礼な言葉かもしれないけれど
  • 失敬ですが:敬意を欠いてはいるけれど

「差し出がましい」と「僭越」の違い

「差し出がましい」と「僭越」には以下のような違いがあります。

  • 差し出がましい:誰にでも使える
  • 僭越:目上の人にしか使えない

僭越は「自分の立場を超えている」という意味合いが強いため、目上の人にしか使えません。

「差し出がましい」と「厚かましい」の違い

「差し出がましい」と「厚かましい」には以下のような違いがあります。

  • 差し出がましい:余計なことをする
  • 厚かましい:人の迷惑を考えず、余計なことをする
「厚かましい」の方がネガティブな意味合いがかなり強いです。また、ビジネスシーンではあまり使われません。

「差し出がましい」と「おこがましい」の違い

「差し出がましい」と「おこがましい」には以下のような違いがあります。

  • 差し出がましい:余計なことをする
  • おこがましい:身の程知らずに、余計なことをする
「おこがましい」の方が「身分不相応である」という意味合いが強くなります。人を指摘する言葉として使うとかなり厳しいニュアンスになってしまうため、基本は自分の行動にのみ使います。

何が違う?「おこがましい」と「差し出がましい」の違い

「差し出がましい」と「お言葉ですが」の違い

「差し出がましい」と「お言葉ですが」には以下のような違いがあります。

  • 差し出がましい:自分から何かを言うときによく使われる
  • お言葉ですが:反論のときによく使われる
「お言葉ですが」は、反論の際によく使うフレーズです。それに対し、「差し出がましい」は、部外者である自分が余計な発言をしますが、という形で使われることが多いです。

「差し出がましい」の対義語

「差し出がましい」には以下のような対義語があります。

  • 引っ込む:奥にこもっている
  • 引っ込み思案:内気で、行動力がない
  • しおらしい:上品でおとなしい
  • 慎ましい:遠慮深く控えめである
  • 謙虚:身の程をわきまえている

「差し出がましい」の英語訳

「差し出がましい」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • officious
    (おせっかいな)
  • pushy
    (強引だが)
  • meddlesome
    (おせっかいな)
  • This may be presumptuous
    (余計なことかもしれないが)
  • I’m afraid this is none of my business
    (私には関係ないことに口を挟んで申し訳ないが)
  • At the risk of sounding too forward
    (出過ぎたことに聞こえるだろうけれど)
  • Please allow me to give my opinions.
    (意見を言わせてください)
  • Perhaps I shouldn’t say so this、but
    (私はこれを言うべきではないのだろうけれど)
  • If I might venture an opinion, I shall give it, such as it is.
    (もし私が意見を言うとしたら、こんなことを言うだろう)
  • I hope you don’t mind my request.
    (私の要求が不快でなければいいけれど)

ビジネスの場では、 “At the risk of sounding too forward” がよく使われます。

まとめ

以上、この記事では「差し出がましい」について解説しました。

読み方差し出がましい(さしでがましい)
意味出過ぎていること、必要以上であること
由来古語「差し出づ」より
類義語僭越、厚かましい、おこがましいなど
対義語引っ込み思案、慎ましい、謙虚など
英語訳At the risk of sounding too forward(出過ぎたことに聞こえるだろうけど)

言葉を和らげるのに使える言葉であるため、使い方を覚えておくと便利です。

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Rie
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日英バイリンガル東大生。 10年間小説を書き続けているため、文章力には自信があります。 いくつかの小説投稿サイトで掲載/連載している他、教育系NPOでもライターをしています。