今回ご紹介する言葉は、熟語の「不遜(ふそん)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「不遜」をざっくり言うと……
読み方 | 不遜(ふそん) |
---|---|
意味 | へり下る気持ちがないこと、また思い上がっていること |
類義語 | 「傲慢」「鉄面皮」「高飛車」など |
対義語 | 「謙遜」「謙虚」「謙譲」など |
英語訳 | bossy(偉そう) |
「不遜」の意味をスッキリ理解!
不遜(ふそん):へり下る気持ちがないこと、また思い上がっていること
「不遜」の意味を詳しく
「不遜」の意味は、へり下る気持ちがないこと、また思い上がっていることです。言動や振る舞いに礼儀が足りない様子や、相手を見下した態度をとる様子を表す言葉です。
「へり下る気持ちがない」とは、言い換えると「身の程知らず」と言うことです。したがって、目上の人や年上の人に対して、生意気な態度をとっている場合に使用します。
目下の人や年下の人に対して失礼な態度をとる場合や、単純に相手のことを馬鹿にした態度をとる場合には使用しません。
「不遜」のつく四字熟語
- 傲岸不遜(ごうがんふそん)
- 尊大不遜(そんだいふそん)
「傲岸不遜」の意味は、おごりたかぶって人を見下す様子、また思い上がって謙虚のない様子です。「傲岸不遜で有名だった俳優は、直に干された」と言うように使用します。
「尊大不遜」の意味は、おごり高ぶり・へりくだらないことです。「ずいぶんと尊大不遜な表情をしているけど、自分の立場を理解しているのだろうか」と言うように使用します。
「不遜」の使い方
- 部長は不遜な態度をとる部下を、プロジェクトメンバーから外した。
- 少し営業成績が良いからといって、彼の発言はあまりにも不遜すぎる。
このように「不遜」は、目上の人に対して失礼な態度を取っている場合に使用します。
「不遜」の類義語
「不遜」には以下のような類義語があります。
- 傲慢(ごうまん):おごりたかぶって、人をあなどること
- 横柄(おうへい):おごりたかぶって、人を見下げたり無視したりする態度をとること
- 僭越(せんえつ):自分の身分や資格をこえて出過ぎたことをすること、またその様子
- 鉄面皮(てつめんぴ)::恥を恥とも思わないこと、図々しいこと
- 高飛車(たかびしゃ):相手に対して高圧的な様子
- 厚顔(こうがん):厚かましいこと、恥知らずで図々しいこと
- 傍若無人(ぼうじゃくぶじん):人前をはばからずに勝手に振る舞うこと、またその様子
「不遜」の対義語
「不遜」には、以下のような対義語があります。
- 謙遜(けんそん):へりくだること、卑下すること。また、控えめにすること
- 謙虚(けんきょ):控えめで慎ましやかなこと、へりくだっていること
- 謙譲(けんじょう):へりくだり、譲ること
- 卑下(ひげ):自分を低くして卑いやしめること、遠慮がちにすること
- 遠慮:他人に対して言動を控えめにすること、気兼ねして出しゃばらないこと
- 慎(つつし)み:あやまちをおかさないように気を付けること、控えめな態度をとること
- 尊敬:他人の人格、思想、行為などを優れたものとして尊び敬うこと
- 崇敬(すうけい):立派な人などをあがめ敬うこと、心から尊敬すること
- よいしょ:相手の機嫌をとって、おだて上げること
「不遜」の英語訳
「不遜」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- bossy
(偉そう) - big-headed
(天狗になる、自惚れる、調子に乗る) - full of oneself
(自己中心的)
まとめ
以上、この記事では「不遜」について解説しました。
読み方 | 不遜(ふそん) |
---|---|
意味 | へり下る気持ちがないこと、また思い上がっていること |
類義語 | 「傲慢」「鉄面皮」「高飛車」など |
対義語 | 「謙遜」「謙虚」「謙譲」など |
英語訳 | bossy(偉そう) |
熟語の「不遜」には、このような意味や使い方があります。目上の人や年上の人に不遜な態度を取ってしまわないように、気をつけましょう。