「ウィンウィン」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

ウィンウィンは「双方に利益がある取引」という意味です。

ウィンウィンはビジネスを中心によく使われる言葉ですが、誤解されていることが多い言葉でもあります。

そこで、この記事ではウィンウィンの意味から使い方まで詳しく解説していきます。

「ウィンウィン」の意味

ウィンウィン

双方に利益がある取引

ウィンウィンはよくビジネスで用いる言葉で、双方が利益を得られる取引を指します。

スティーブン・R・コーヴィーによる世界的ベストセラー『7つの習慣』で用いられたことから広まった表現です。

コーヴィー博士はウィンウィンの概念について以下のように説明しています。

人間関係の哲学であり、すべての人間関係において、相手の利益になる結果を得ようとする姿勢である

「ウィンウィン」の具体例

この見出しではウィンウィンの具体例について、以下の3つの場面に分けて見ていきましょう。

  • ビジネス場面
  • プライベートの場面
  • 自然界

ビジネス場面の「ウィンウィン」

ウィンウィンはビジネス場面でよく用いられる言葉です。

たとえば、以下のような場合はウィンウィンの取引と言えます。

A社は優れたオフィスチェアを扱う会社ですが、マーケティング能力が低く、自社の商品を知っている人は少数でした。

B社は同じくオフィスチェアを扱う会社で、マーケティングが上手く自社商品の知名度は高かったものの、製品のクオリティが低いのが課題でした。

そこで、A社とB社は合併し、A社の優れたオフィスチェアをB社がマーケティングで上手に売り込むことで大きな利益を出せるようになりました。

この取引では、A社とB社がお互いの弱点を補い合い、大きな利益を出すことに成功しています。

プライベートの場面の「ウィンウィン」

プライベートの場面でもウィンウィンの概念は役に立ちます。

たとえば、以下のような場合はウィンウィンの取引と言えます。

Aさんは大ざっぱで掃除が苦手でしたが、料理を作るのは上手でした。

Bくんは清潔好きで掃除が大好きでしたが、料理はうまく作れませんでした。

この二人は同居して、Aさんは料理を担当し、Bさんは掃除を担当しました。

ただ、プライベートな場面ではウィンウィンという言葉を使うと「打算的だ」と思われる可能性があります。

ウィンウィンの意識で行動することは大切ですが、言葉には出さないほうが良いかもしれません。

自然界の「ウィンウィン」

ウィンウィンは人間だけに成り立つ関係ではありません。

自然界でもウィンウィンの関係が成り立つ場合があります。

たとえば、以下のような関係はウィンウィンと言えます。

アリは集団で行動し、見つけてきたエサも自分で食べてしまうことなく、巣まで運んでいって貯蓄します。

アリは一匹で生活した場合、エサが見つけられなかった時に餓死してしまう可能性があります。

しかし、集団で行動することでいつでも巣にエサが貯蓄されている状態を作ることができ、お互いに生き残ることができます。

上の例では、すべてのアリが集団で行動することで利益を得ているため、お互いにとってウィンウィンな関係と言えます。

「ウィンウィン」の使い方

ウィンウィンは双方に利益がある状態の時に用います。

具体的な使い方を例文で見ていきましょう。

  1. 10%割引して販売すればウィンウィンなんじゃないか?
  2. 自分の利益と他人の利益を同時に考えるのがウィンウィンの前提だ。
  3. いいとこどりをする人はウィンウィンの意味がわかっていない。
  4. この取引は相手が一方的に損しているからウィンウィンではない。

「ウィンウィン」の語源

ウィンウィンの語源は英語の “win-win” です。

「win」には「勝利を得る」という意味があります。

「win-win」は、「I Win, You Win(私も勝つ、あなたも勝つ)」を略した表現です。

「ウィンウィン」の類義語

ウィンウィンには以下のような類義語があります。

  • 持ちつ持たれつ
    互いに助けたり助けられたりする関係
  • ギブアンドテイク
    相手に利益を与え、自分も相手から利益を得ること
  • 三方良し(さんぽうよし)
    商売で売り手と買い手が満足できるだけでなく、社会にも貢献できること
  • 互恵(ごけい)
    お互いに特別な利益をあたえ合うこと
  • 相互扶助(そうごふじょ)
    お互いに助け合うこと
  • 共存共栄(きょうぞんきょうえい)
    2つ以上のものがともに生きて、ともに栄えること
  • 相互協力(そうごきょうりょく)
    お互いに協力し合うこと

「持ちつ持たれつ」の意味:お互いに助けたり助けられたりすること

「持ちつ持たれつ」はお互いに助けたり助けられたりすることという意味です。

例文
  • 友達関係は持ちつ持たれつが理想的だ。

ちなみに、ウィンウィンと「持ちつ持たれつ」には以下のような違いがあります。

  • ウィンウィン
    双方に同じタイミングで利益がもたらされる
  • 持ちつ持たれつ
    お互いが違うタイミングで利益をもたらしあう

ウィンウィンと「持ちつ持たれつ」では利益がもたらされるタイミングが同じかどうかが異なるのです。

「ギブアンドテイク」の意味:相手に利益を与え、自分も相手から利益を得ること

ギブアンドテイクは相手に利益を与え、自分も相手から利益を得ることという意味です。

ギブアンドテイクは本来ポジティブな言葉であるものの、「最初からお返し目当てだ」というネガティブな印象を与える場合もある言葉です。

例文
  • 私達はギブアンドテイクの精神で協力しあって行こう。

「三方良し」の意味:商売で売り手と買い手が満足できるだけでなく、社会にも貢献できること

「三方良し」は商売で売り手と買い手が満足できるだけでなく、社会にも貢献できることという意味です。

近江(おうみ)商人の経営哲学のひとつとして知られています。

売り手と買い手と社会が同時に利益を得られることから、ウィンウィンウィンと表記されることもあります。

例文
  • この会社の事業は社会貢献性も高く、三方良しの商売と言える。

「互恵」の意味:お互いに特別な利益をあたえ合うこと

互恵はお互いに特別な利益をあたえ合うことという意味です。

このような関係を互恵関係と呼びます。

例文
  • 互恵関係は人間同士だけでなく、動物同士でも見られる。

「相互扶助」の意味:お互いに助け合うこと

相互扶助とは、お互いに助け合うことです。

「持ちつ持たれつ」と意味が近い言葉です。

保険分野などでよく用いられます。

例文
  • 保険は加入者が相互扶助を行う制度だ。

「共存共栄」の意味:2つ以上のものがともに生きて、ともに栄えること

共存共栄は2つ以上のものがともに生きて、ともに栄えることです。

例文
  • A社は「B社とは共存共栄の関係を築いていきたい」と述べた。

「相互協力」の意味:お互いに協力し合うこと

相互協力とは、お互いに協力し合うことという意味です。

例文
  • 相互協力すればどんな逆境も怖くない。

「ウィンウィン」の対義語

ウィンウィンには以下のような対義語があります。

  • 共倒れ
    双方が立ち行かなくなって倒れること
  • 痛み分け
    争い事でお互いに損失を受ける様子を表した言葉
  • ゼロサム
    一方が利益を得ると他方が損失を受けること

「共倒れ」の意味:双方が立ち行かなくなって倒れること

「共倒れ」は双方が立ち行かなくなって倒れることという意味です。

双方が損失を受ける様子を表します。

例文
  • A社に大きく依存していたB社はA社が倒産すると共倒れになった。

「痛み分け」の意味:争い事でお互いに損失を受ける様子を表した言葉

「痛み分け」とは、争い事でお互いに損失を受ける様子を表した言葉です。

相撲で一方、もしくは両方の力士が負傷などで取り組みができなくなった時に、引き分けとなることが由来になっています。

例文
  • AさんとBさんの離婚調停は痛み分けの結果となった。

「ゼロサム」の意味:一方が利益を得ると他方が損失を受けること

ゼロサムは一方が利益を得ると他方が損失を受けることを表す概念です。

ゼロサムは「合計するとゼロ」の状態であるため、片方がプラスの状態になると、もう片方はマイナスの状態になります。

例文
  • この製品の市場は成熟しているため、各社はゼロサムゲームでシェアを奪い合うしかない。

「ウィンウィン」の関連語

ウィンウィンに関連する言葉には以下のようなものがあります。

  • win-lose
    自分が勝ち、相手が負けるという関係
  • lose-win
    自分が負け、相手が勝つという関係
  • lose-lose
    自分も相手も負けるという関係
  • win
    自分の勝ちだけを考えること
  • no deal
    取引を行わないこと

それぞれの言葉について詳しく見ていきましょう。

「win-lose」の意味:自分が勝ち、相手が負けるという関係

win-loseは自分が勝ち、相手が負けるという関係です。

たとえば、スポーツではお互いがwin-loseを目指して争います。

多くの人がwin-loseの状態を目指して行動しています。

「lose-win」の意味:自分が負け、相手が勝つという関係

lose-winは自分が負け、相手が勝つという関係です。

優しい人は自分の利益を犠牲にして相手に利益を取らせることが多く、lose-winになりやすいと言われています。

「lose-lose」の意味:自分も相手も負けるという関係

lose-loseは自分も相手も負けるという関係です。

日本語では「痛み分け」が一番近い表現です。

具体的には、裁判で争うとお互いに損失が出て、lose-loseの結果になることが多いです。

「win」の意味:自分の勝ちだけを考えること

winは自分の勝ちだけを考えることです。

win-loseが自分が勝ち、相手が負ける関係を目指すのに対して、winでは相手が利益を得られているかは一切考慮しません。

自分のことだけを考えている様子を指します。

「no deal」の意味:取引を行わないこと

no dealは取引を行わないことです。

『7つの習慣』では、お互いが利益を獲られるwin-winの関係になれない時には、妥協するのではなく、取引しないほうが良いと解説されています。

「ウィンウィン」のまとめ

以上、この記事ではウィンウィンについて解説しました。

英語表記ウィンウィン(win-win)
意味双方に利益がある取引
語源英語の “win-win”
類義語持ちつ持たれつ
ギブアンドテイク
三方良し など
対義語共倒れ
痛み分け
ゼロサム
英語訳win-lose
lose-win
lose-lose など

ウィンウィンは主にビジネス場面で使用され、「双方に利益のある状態」を指します。

取引や契約の際には、重要となってくる考え方です。

適切に使用しウィンウィンな関係を築いていきましょう。

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和佐 崇史
和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。