今回ご紹介する言葉は、熟語の「摘要(てきよう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「摘要」をざっくり言うと……
読み方 | 摘要(てきよう) |
---|---|
意味 | 重要な部分を抜き書きすること |
類義語 | 要旨、大意、要約など |
英語訳 | an abstract(摘要、要約) |
「摘要」の意味をスッキリ理解!
「摘要」の意味を詳しく
「摘要」とは、重要な部分を抜き書きすることです。また、そのように抜き書きしたものや、単に重要な部分を抜き出すことを指す場合もあります。
「摘要」は、以下のように成り立っています。
- 「摘」:かいつまんで選び出す / 指先でつみ取る / 悪事を暴き出す
- 「要」:かなめ、大切なところ / まとめる、あらまし / 必要とする / 待ち受ける
これらの意味が合わさり、全体の中から「重要な部分」を「かいつまんで選び出す」という意味を表すのです。
「摘要欄」とは
「摘要」は、日常生活の中で頻繁に登場する言葉ではありません。
この言葉がよく使われているのは、伝票や帳簿などを扱う「会計業務」においてです。
帳簿や、入金伝票・出金伝票・振替伝票などの会計伝票を目にすると、基本的に「摘要欄」という項目があります。これは、どのような目的で、何にいくら使ったのかを端的に記すための項目です。
金銭に関わる書類は、正しく明瞭であることが求められます。したがって、「摘要欄」は、収支に関する要点を抜き出して書くために設置されているのです。
[引用:https://keiriplus.jp/template/nyukindenpyo01/]
「摘要」の使い方
「摘要」は、以下のように使うことができます。
- 授業内容を摘要し、ノートに分かりやすくまとめる。
- 会議の摘要を聞き、大体の流れを把握した。
- 支出に関して、摘要欄に抜け漏れがないよう気をつける。
①の例文は、授業の重要な部分をかいつまんでノートにまとめることを「摘要する」と表現しています。
②の文章は、会議の重要なポイント(=摘要)を聞いて全体像を理解したという状況です。
③の「摘要欄」は、上記で説明した通り、会計伝票でよく目にする項目です。何に対する支出なのかを記入するためにあります。
「摘要」の類義語
「摘要」には以下のような類義語があります。
「摘要」の英語訳
「摘要」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- an abstract
(摘要、要約) - a summary
(要約、概要、梗概)
abstractは、動詞として使う場合、「取り出す」「抽出する」などの意味を表します。したがって、 “an abstract” と表現すると「抜粋」というニュアンスになります。また、後ろに “of 〜” とすると、「〜の摘要」と訳すことができます。
“a summary” は、「概括」というニュアンスを表します。なお、 “a summary” は “a synopsis” と書き換えることもできます。
まとめ
以上、この記事では「摘要」について解説しました。
読み方 | 摘要(てきよう) |
---|---|
意味 | 重要な部分を抜き書きすること |
類義語 | 要旨、大意、要約など |
英語訳 | an abstract(摘要、要約) |
「摘要」の意味をきちんとおさえ、正しく使いこなせるようにしましょう。