今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「相即不離(そうそくふり)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
「相即不離」の意味をスッキリ理解!
「相即不離」の意味を詳しく
「相即」と「不離」の2つの熟語から解説します。
「相即」は、もとは仏教用語で、細かく分けると「物事の働きが自在に助け合っていること」「2つの物事が密接に関わっていること」の2つの意味があります。これらを合わせると、「全ての物事は完全に溶け合っていて、一つのものであり、本質は一体であること」を指します。
「不離」は文字通り、離すことが出来ないという意味です。
つまり、「相即不離」は2つのものの関係が非常に密接で、切り離せないことで、区別がつかないほど密接な関係であることを意味します。
「相即不離」の使い方
- 私と双子の兄は、どこへ行くのも何をするのも一緒で、まさに相即不離の関係だ。
- わが社の取引先である製薬会社とは、両社にとって相即不離だと認識している。
- このチームは、選手一人ひとりとチームが相即不離である。
③では、選手とチームという団体のことを、切っても切れない関係であることを説明しています。
「相即不離」の類義語
相即不離には以下のような類義語があります。
- 不離一体(ふりいったい):一つになっていて、離れることがないさま
- 表裏一体(ひょうりいったい):2つのものの関係が、密接で切り離せないこと
- 渾然一体(こんぜんいったい):すべてのものが溶け合って一つになること
- 三位一体(さんみいったい):3つのものが本質的に同じであるということ
- 一心同体(いっしんどうたい):2人以上の人間が心を一つにし、まるで1人の人間のような強い結びつきで繋がること
「表裏一体」は、矛盾(むじゅん)するように見える2つのものが、実はコインの表と裏のように、切り離せないほど密接な関係にあることを表します。
「渾然一体」の「渾然」は「溶け合って区別のないさま」を指します。
「三位一体」はキリスト教の教えで、父である神・子であるキリスト・聖霊である聖神の三者の関係が由来です。「三つのものが、本質的にはまったく同じである」という教えです。また、「三者が一同に心を合わせること」という意味も持ちます。
「一心同体」は、夫婦や友人の強い結びつきを表現します。なお、「一身同体」と書くのは誤りです。
「相即不離」の英語訳
相即不離を英語に訳すと、次のような表現になります。
- strongly attached to each other
(相即不離) - close relationship
(親しい間柄) - strong relationship
(強い絆) - inseparable
(離すことのできない)
「離せる」という意味の形容詞 separable に、否定の in をつけて inseparable にすると、「離すことのできない」という意味になります。
まとめ
以上、この記事では「相即不離」について解説しました。
読み方 | 相即不離(そうそくふり) |
---|---|
意味 | 2つのものが互いに深く関係し合っていて、切り離せないこと |
類義語 | 不離一体、渾然一体、一心同体など |
英語訳 | strongly close relationship(強く密接な関係),inseparable(離すことのできない)など |
相即不離の関係を築ける誰かや何かを見つけられると良いですね。