「一心同体」の意味とは?使い方から類語や英語や対義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一心同体(いっしんどうたい)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「一心同体」をざっくり言うと……

読み方一心同体(いっしんどうたい)
意味複数の人の心と体が一つとなっているように、強く結びついていること
類義語不離一体、渾然一体、寸歩不離など
対義語同床異夢など
英語訳“do something as one” (一つとなって~する)、“alteregoism” (他人を自分のことのように思いやる気持ち)など

「一心同体」の意味をスッキリ理解!

一心同体(いっしんどうたい):複数の人の心と体が、一つとなっているように強く結びついていること

「一心同体」の意味を詳しく

用いられている漢字を見れば、「一心同体」の意味を理解するのは簡単です。

まず「一心」とは、文字通りで「心を一つにすること」を表しています。「同体」には、「一つの体であること」という意味があります。したがって、「一心同体」は「心と体の両方が一つとなるほどに強く結びついている」という状態を表すのです。

ちなみに、「一心」と「同体」はそれぞれ単独の単語としても用いることができます。

「一心同体」の使い方

  1. そのチームの選手らは一心同体となって試合を戦った。
  2. 去年は景気が悪くなり、会社の経営が危なくなった。しかし、社員全員が一心同体となって働いてくれたおかげで、経営を持ち直すことができた。
  3. あの有名な声優は、演じるキャラクターと一心同体となって演じることを大切にしている。

以上の①と②の例文にある通り、「一心同体」は主に「多数の人々が一つの目標に向かって心を一つにしている様」を表す際に用いられます。ですので、チームで勝利という一つの目標を目指すスポーツや、一丸となって経営を支える会社などという集団で協力する場合に対して用いればよいでしょう。

また「一心同体」となるのは「多数」だけでなく「2人」でも可能です。③の例文の場合では、声優とキャラクターが「一心同体」となっている様を表しています。キャラクターという本来存在しないものと「一心同体」となる場合は、「相手に気持ちを重ね合わせて振る舞う」という意味となります。

「一心同体」の類義語

一心同体には以下のような類義語があります。

  • 不離一体(ふりいったい):一つとなっているため離れることができないこと
  • 渾然一体(こんぜんいったい):複数のものが溶け合って一つのものになること
  • 寸歩不離(すんぽふり):とても近い距離にあること

特に①と②の類義語は、「一心同体」と同じく「複数のものが一つとなること」を意味しています。しかし、それぞれ少しずつニュアンスが異なっています。

「不離一体」は、複数のものが一つに結びついていることよりも、それが「離れることのできない」という状態を表したい時に用います。

「渾然一体」は、複数のものが「見分けがつかなくなるほどに一つとなっていること」を特に意味しています。

「寸歩不離」は、「一体」という言葉がないことから分かるように、複数のものが「非常に近い」距離や関係にあることを表しています。ですので、「一つにはなってない」という点に注意しましょう。

「一心同体」の対義語

一心同体には以下のような対義語があります。

「一心同体」の英語訳

一心同体を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • do something as one
    (一つとなって~する)
  • alteregoism
    (他人を自分のことのように思いやる気持ち)
  • one flesh
    (一つの体)

“do something as one” は「一心同体」の本来の意味に最も近い表現です。“act as one” や “unite as one” のように「心を一つにして~する」というように使うことができます。

“alteregosim” は、他人に対して「エゴ」を持つというイメージです。つまり、他人のことを自分のことのように考えることを表しています。

“one flesh” は主に、恋愛におけるカップルに対してよく用いられます。誤解されないように注意してください。

まとめ

以上、この記事では「一心同体」について解説しました。

読み方一心同体(いっしんどうたい)
意味複数の人の心と体が一つとなっているように、強く結びついていること
類義語不離一体、渾然一体、寸歩不離など
対義語同床異夢など
英語訳“do something as one” (一つとなって~する)、“alteregoism” (他人を自分のことのように思いやる気持ち)など

集団で行動をする時は、「一心同体」となることが必要な場面が多いと思います。

どのような人とであっても息を合わせて協力できるといいですね。