四字熟語「竜頭蛇尾(りゅうとうだび)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「竜頭蛇尾(りゅうとうだび)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

「竜頭蛇尾」の意味をスッキリ理解!

竜頭蛇尾(りゅうとうだび):はじめは勢いがいいが、終わりになると衰えること

「竜頭蛇尾」の意味を詳しく

「竜頭蛇尾」は、「はじめは盛んで勢いがいいが、終わりは衰えて振るわなくなる」という意味です。

「竜」は「りょう」とも読みます。

「頭は竜のように立派だが、尾は蛇のようで期待はずれだ」という意味合いで使われます。

「竜頭蛇尾」の使い方

  1. 彼は、「自分に任せろ」と散々言っていたのに、竜頭蛇尾だったのか。
  2. チャンスをつかんでも、竜頭蛇尾ではいけません。最後までモチベーションを保ちましょう。

他にも「竜頭蛇尾」には以下のような言い回しがあります。

「竜頭蛇尾」の言い回し
  • 竜頭蛇尾に終わる
  • 竜頭蛇尾な○○
それぞれの言い回しについて、例文と一緒に見ていきましょう。

「竜頭蛇尾に終わる」の使い方

「竜頭蛇尾」の使い方で多く見られるのが、「竜頭蛇尾に終わる」という使い方です。

例文
このパーティーが竜頭蛇尾に終わると予想していた。

上記の例文は、「最初は勢いがあるパーティーが、終わりに勢いがなくなると予想していた」という意味です。

「竜頭蛇尾な○○」

「竜頭蛇尾な〇〇」「竜頭蛇尾の〇〇」など形容詞的に用いられることもあります。

たとえば「竜頭蛇尾な試合」や「竜頭蛇尾なドラマ」などの使い方をします。

例文
竜頭蛇尾な映画で期待外れだった。

上記の例文は、「期待していた映画が最初は勢いが良かったのに、最後は勢いがなくなって面白くなかった」というニュアンスです。

「竜頭蛇尾」の由来

「竜頭蛇尾」は、中国の『景徳伝灯録(けいとうでんとうろく)』に由来します。

『景徳伝灯録』とは、宋の時代に書かれた仏書のことです。その21巻に、次のように書かれています。

惜しむべし竜頭翻(かえ)って蛇尾と成る

陳尊者(ちんそんじゃ)という僧が、旅の途中で出会ったお坊さんと議論をしました。

このお坊さんは、最初は威勢よく話していました。しかし陳尊者は、「のようだが、のようだろう」と考え、彼に少し難しい質問をしました。

すると、お坊さんはそれまでの勢いをなくしてしまいました。

案の定、「竜頭蛇尾」であったというこの話から、「竜頭蛇尾」ができたと言われています。

仏教において、竜は悟りを開く際に守護する神とされていました。

そのため、「竜のようだ」というのはつまり、「悟りを開いている」ということを意味しました。

上記の僧とお坊さんの話のように、もともとは「一見すると悟りを開いているようだが、実際は見掛け倒しだ」といった文脈で使われていました。

しかし、現在では「はじめは盛んで勢いがいいが、終わりは衰えて振るわなくなる」という部分だけが残っています。

「竜頭蛇尾」の類義語

竜頭蛇尾には以下のような類義語があります。

  • 有頭無尾(ゆうとうむび):始めだけはあるが、終わりがないこと
  • 大山鳴動(たいざんめいどう):騒ぎだけ大きく、結果は小さいこと
  • 虎頭蛇尾(ことうだび):はじめは勢いが盛んだが、終わりまで続かないこと
  • 羊頭狗肉(ようとうくにく):実質や内容が見かけと一致しないこと
  • 尻切れとんぼ:物事が途中で切れて、完結しないことのたとえ
  • 頭でっかち尻つぼみ:はじめは勢いがよく、終わりがだらしないこと
  • 退潮:勢いが衰えること

「竜頭蛇尾」の対義語

竜頭蛇尾には以下のような対義語があります。

  • 有終完美(ゆうしゅうかんび):最後まで立派にやり遂げること
  • 初志貫徹(しょしかんてつ):最初から最後まで志をつらぬくこと
  • 終始一貫(しゅうしいっかん):態度などを始めから終わりまでつらぬき通すこと
  • 徹頭徹尾(てっとうてつび):最初から最後まで
  • 大器晩成(たいきばんせい):真の大物というものは、遅れてから頭角を現すものだ
  • 始めは処女の如く後は脱兎の如し:弱々しく見せかけ油断させた後、素早く攻撃すること

「竜頭蛇尾」の英語訳

竜頭蛇尾を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • anticlimax
    (竜頭蛇尾)
  • a bright beginning and a dull ending
    (明るい始まりとさえない終わり)
  • a strong beginning and a weak ending
    (勢いのある始まりと弱々しい終わり)
  • start big and end small
    (大きく始まり、小さく終わる)
  • go up like a rocket and coming down like a stick
    (ロケットのように飛び出しても棒のように落ちる)

“anticlimax” とは、「あっけない結末」を意味します。可算名詞なので、単数のaや複数形のsと共に使いましょう。 “The battle ended in an anticlimax.(その戦いは竜頭蛇尾で終わった)” のように使います。

“a bright beginning and a dull ending” と、 “a strong beginning and a weak ending” は、どちらも2つのものの対比がされています。

“bright” と “dull” は、正確には対義語ではありませんが、ここでは “bright” は「派手」に近い意味で使われています。 “dull” は、「つまらない」や「さえない」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「竜頭蛇尾」について解説しました。

読み方竜頭蛇尾(りゅうとうだび)
意味はじめは勢いがいいが、終わりになると衰えること
由来『景徳伝灯録』の21巻
類義語有頭無尾、大山鳴動など
対義語有終完美、初志貫徹など
英語訳anticlimax(竜頭蛇尾)

「竜頭蛇尾」は、最後までやりきることの重要さを物語っています。

ビジネスなど重要な場だけでなく、日常生活においても大切なことです。

ぜひこの四字熟語を覚え、念頭に置きましょう。