今回ご紹介する言葉は、故事成語の「粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)」です。
「粒粒辛苦」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「粒粒辛苦」をざっくり言うと……
読み方 | 粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく) |
---|---|
意味 | コツコツと地道な努力を重ねること |
由来 | 『農を憐れむ』という詩の「誰か知らん盤中の飧粒粒皆辛苦なるを」という言葉から |
類義語 | 粉骨砕身、刻苦勉励、辛労辛苦、など |
英語訳 | travail (苦労する) |
「粒粒辛苦」の意味をスッキリ理解!
粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく):コツコツと地道な努力を重ねること
「粒粒辛苦」の意味を詳しく
「粒粒辛苦」とは、コツコツと地道な努力を重ねることです。
米の一粒一粒が農民の苦労の結晶であることからこの言葉が生まれました。
ちなみに、「粒粒」とは米の一粒一粒のことを表しています。
また、「辛苦」とはつらく、苦しいことを表しています。
ちなみに、「粒々辛苦」と表記されることもあります。
そして、「粒粒辛苦」は「粒粒皆辛苦」を略した表現です。
「粒粒辛苦」の例文
- 粒粒辛苦の姿勢でつらい受験勉強時代を乗り切り、見事T大に合格することができた。
- どんな努力も粒粒辛苦の姿勢でやっていれば実るものだ。
- 粒粒辛苦の姿勢で努力を重ねなさい。そうすればどのような望みでも叶えられるだろう。
「粒粒辛苦」の由来
「粒粒辛苦」の出典は李伸(りしん)の『農を憐れむ』という詩です。
この詩の中に「誰(たれ)か知らん盤中の飧(そん)粒粒皆辛苦なるを」という言葉が出てきます。
この言葉は「鉢の中のごはんの一粒一粒が苦労の結晶であることを、だれも知りはしない」という意味を表しています。
「粒粒辛苦」の類義語
「粒粒辛苦」には以下のような類義語があります。
- 意匠惨澹(いしょうさんたん)
- 艱難辛苦(かんなんしんく)
- 苦心惨憺(くしんさんたん)
- 焦唇乾舌(しょうしんかんぜつ)
- 千辛万苦(せんしんばんく)
- 粉骨砕身(ふんこつさいしん)
- 刻苦勉励(こっくべんれい)
- 彫心鏤骨(ちゅうしんるこつ)
- 辛労辛苦(しんろうしんく)
「粒粒辛苦」の英語訳
「粒粒辛苦」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- travail
(苦労する) - toil
(骨折って働く) - grind
(打ち込む) - labor
(努力する) - hard work
(一生懸命働く)
まとめ
以上、この記事では「粒粒辛苦」について解説しました。
読み方 | 粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく) |
---|---|
意味 | コツコツと地道な努力を重ねること |
由来 | 『農を憐れむ』という詩の「誰か知らん盤中の飧粒粒皆辛苦なるを」という言葉から |
類義語 | 粉骨砕身、刻苦勉励、辛労辛苦、など |
英語訳 | travail (苦労する) |
「粒粒辛苦」は日常会話でも用いられることがあります。
この言葉が出てきたときにはきちんと意味を理解できるようにしておきたいですよね。
また、ピッタリな場面が出てきたら自分で使ってみると、教養がアピールできるかもしれません。