四字熟語「夏炉冬扇(かろとうせん)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「夏炉冬扇(かろとうせん)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「夏炉冬扇」の意味をスッキリ理解!

夏炉冬扇(かろとうせん):季節はずれや時期はずれで、役に立たないもの

「夏炉冬扇」の意味を詳しく

夏炉冬扇の「炉」は火鉢を、「扇」は文字通りおうぎを意味します。火鉢は寒い季節に使い、扇は暑い季節に使います。異なる季節にあっても、役立ちません。むしろ、不要なものといえます。

つまり、夏炉冬扇は「季節外れや時期はずれで、役に立たないもの」の例えなのです。

そこから転じて、「今となっては役に立たない人物」や、「寵愛(ちょうあい)を失った女性」「恋人に捨てられた女性」の例えとしても使われます。

また、夏炉冬扇は「冬扇夏炉(とうせんかろ)」ともいいます。

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「夏炉冬扇」の使い方

  1. こんなに暑いのに、こたつをまだ片付けないとは、まさに夏炉冬扇だ。
  2. 調味料の賞味期限が一年前に切れていたため、夏炉冬扇となってしまった。
  3. やっと手に入れたゲーム機も、新しいものが発売されてからは、もはや夏炉冬扇だ。

「季節はずれ」や「時期はずれ」の意味を含まず、単に「あっても役に立たないもの、かえって邪魔になるもの」の意味で使うのは誤りです。たとえば、「どうせ使わないのに、健康グッズを買うのは夏炉冬扇だ」という使い方は、季節はずれの意味を含まないため、誤りです。

「夏炉冬扇」の由来

中国後漢時代に、王充(おうじゅう)という思想家がいました。彼が記した『論衡(ろんこう)』は、全30巻、85篇(へん)から成ります。その中で、最初の篇である「逢遇(ほうぐう)」が夏炉冬扇の出典です。

王充は、「役にも立たない才能を君主にささげ、何の足しにもならない意見を君主に提出するのは、夏に囲炉裏をすすめ、冬に扇を差し上げるようなものだ」と述べました。この文章を省略したのが、夏炉冬扇という四字熟語なのです。

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「夏炉冬扇」の類義語

夏炉冬扇には以下のような類義語があります。

  • 六菖十菊(りくしょうじゅうぎく):時期に遅れて役に立たないこと

「六菖十菊」の「菖」と「菊」は、それぞれ植物のショウブとキクのことです。

ショウブは端午(たんご)の節句である五月五日に必要なものです。また、菊は重陽(ちょうよう)の節句である九月九日に使われます。これらの日付けを一日でも遅れて、ショウブや菊を手に入れたとしても、途端に役に立たなくなってしまいます。つまり、「六菖十菊」は「時期に遅れて役に立たないこと」という意味をもちます。

なお、「六菖十菊」は、「ろくしょうじゅうぎく」「りくしょうじっきく」「ろくしょうじっきく」とも読みます。

「夏炉冬扇」の対義語

夏炉冬扇には以下のような対義語があります。

  • 時期尚早(じきしょうそう):あることを行うにはまだ早過ぎること。また、まだその時期になっていないこと

「時期尚早」は、「時期が尚(なお)早い」と訓読みすることができます。ですから、「時期早尚」という誤った順番で表記しないようにしましょう。

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「夏炉冬扇」の英語訳

夏炉冬扇を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • summer fires and winter fans
    (夏炉冬扇)
  • useless things
    (無駄なもの)

“summer fires and winter fans” は、直訳すると「夏の炎と冬のうちわ」という意味になります。

まとめ

以上、この記事では「夏炉冬扇」について解説しました。

読み方 夏炉冬扇(かろとうせん)
意味 季節はずれや時期はずれで、役に立たないもの
由来 『論衡』の「逢遇」篇
類義語 六菖十菊
対義語 時期尚早
英語訳 summer fires and winter fans(夏炉冬扇)など

夏炉冬扇のようなものであっても、大切にとっておけば、いつかは役立つかもしれません。

必要なものと不要なものを、見分けたいものですね。

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