「若輩者(じゃくはいもの)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

若輩者は「経験が浅い人」「歳が若い人」という意味です。

若輩者はビジネスシーンでよく使われますから、意味だけでなく使い方まで覚えておきたいと思っている方が多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では若輩者と意味から使い方まで詳しく解説しています。

「若輩者」の意味

若輩者じゃくはいもの

  1. 経験が浅い人
  2. 歳が若い人

若輩者は、❶の「経験が浅い人」という意味で用いられることがほとんどです。

ビジネスシーンで、ある程度経験がある人が謙遜するために用います。

若輩者を構成する漢字にはそれぞれ以下のような意味があります。

若輩者の漢字の意味

  • わかい、歳が少ない

  • なかま、やから

  • 人、もの

漢字から見てもわかるとおり、若輩者は本来若い人のことを指す言葉でした。

そこから派生して、経験が浅い人のことを指すようになりました。

「若輩者」の表記

若輩者は以下のように表記することもあります。

  • 若輩(じゃくはい)
  • 弱輩者(じゃくはいもの)

また、小説などでは若輩者と書いて「みじゅくもの」「わかもの」と読ませる場合もあります。

「若輩者」の使い方

若輩者は以下のような場面で用いることが多いです。

  • 昇進や異動があったとき
  • 目下の人を紹介するとき
  • 乾杯の音頭
  • 結婚式での挨拶
  • 接待のお礼

それぞれの場面にわけて若輩者の使い方について詳しく見ていきましょう。

昇進や異動があったときの使い方

若輩者は昇進や異動があった時に、自己紹介をする場面で用います。

新しい環境に移った時に「自分はまだ未熟だ」と謙遜することで、印象を良くすることができます。

「ご指導(しどう)ご鞭撻(べんたつ)」と一緒に用いることが多いです。

例文
  1. この度営業部長に任命されました、〇〇と申します。まだまだ若輩者ですので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
    ※ご指導ご鞭撻:相手の指導を敬う表現
  2. この度□□営業本部から異動して参りました。若輩者なので、力不足な点もありますが、精一杯務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

目下の人を紹介するときの使い方

若輩者は基本的に自分に使う謙遜表現ですが、目下の人を紹介する時に用いられることもあります。

若輩者を使うことで、謙遜しつつも目下の人の実力を評価することができます。

例文
  • 彼はまだまだ若輩者ですが、誰よりも努力家で強い意志を持っています。

乾杯の音頭での使い方

乾杯の音頭では、若輩者が用いられることが非常に多くなっています。

会社の飲み会や同窓会などで音頭役に指名された時に用いましょう。

目上の人に良い印象を与えることができます。

例文
  • 私のような若輩者が指名を頂いたことはとても恐縮ではありますが、乾杯の音頭をとらせていただきます。

結婚式での挨拶での使い方

結婚式の挨拶でも若輩者が用いられる場合があります。

若輩者を使うことで謙遜の気持ちがこもった挨拶になり、良い印象を与えられます。

例文
  • まだまだ若輩者ですが、幸せな家庭を築いていきたいと思います。

接待のお礼での使い方

若輩者は接待にお礼をする場面で用いられることもあります。

接待のお礼では「若輩者にはもったいない」という表現が使われることが多いです。

例文
  • 昨日は私のような若輩者にはもったいない素敵なお食事を頂きました。誠にありがとうございます。

「若輩者」の使い方の6つの注意点

若輩者の使い方には以下のような注意点があります。

  1. 未経験の人が使うのは不適切
  2. かなり地位が高い人は使えない
  3. 目上の人には使えない
  4. 言葉が難しく相手が意味を知らない場合がある
  5. 特定の年齢の人を指す表現ではない
  6. 通常の会話では用いない

それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

注意点①:未経験の人が使うのは不適切

若輩者は未経験の人が使うのは不適切な表現です。

若輩者という言葉は、ある程度の経験がある人が「経験が浅い」と自分の実力を謙遜するときに使います。

そのため、未経験の人が「私は若輩者です」と言っても、それはただ「自分は経験が浅い」という事実しか表せず、謙遜はできません。

未経験の人は「右も左もわからない」など別の表現を使ったほうが無難でしょう。

注意点②:かなり地位が高い人は使えない

若輩者はかなり地位が高い人も使えない表現です。

かなり地位が高い人は誰の目から見ても、経験が浅くないことが明らかです。

そのような人が若輩者を使うと嫌味な表現になってしまいます。

「至らぬ点もありますが」などの表現を用いると上手に謙遜できるでしょう。

注意点③:目上の人には使えない

若輩者は基本的に自分を指して謙遜する表現ですので、目上の人に使うと失礼です。

若輩者に限らず、目上の人には謙遜の意味を表す言葉は使わないようにしましょう。

注意点④:言葉が難しく相手が意味を知らない場合がある

若輩者はやや難しい言葉で、相手によっては意味が伝わらない場合があります。

そのような場合は以下のような言い回しを代用すると上手に謙遜することが可能です。

  • 未熟者ではございますが
  • 至らぬ点もございますが
  • 右も左も分かりませんが
  • まだまだ適いませんが
  • 不束者ですが
  • 若造ですが
  • へっぽこですが
  • 駆け出しですが
  • 平ですが

注意点⑤:特定の年齢の人を指す表現ではない

若輩者には「若い人」という意味がありますが、何歳から何歳までの人が使うという年齢制限があるわけではありません。

基本的には「経験が浅い人」という意味で使うので、何歳の人が使っても問題ありません。

注意点⑥:通常の会話では用いない

若輩者はかしこまった表現で、通常の会話では用いません。

プライベートな場面で使うと堅すぎる表現です。

「若輩者」の類義語

若輩者には以下のような類義語があります。

  • 未熟者(みじゅくもの)
    学問や技術などがまだ十分身についていない人のこと
  • 浅学非才(せんがくひさい)
    学問や知識などの程度が浅いことを指す表現
  • 駆け出し(かけだし)
    何かを始めたばかりのこと
  • 青二才(あおにさい)
    若くて経験が足りない男子のこと
  • 新米(しんまい)
    仕事などを始めたばかりの人のこと
  • 若造(わかぞう)
    若くて未熟な人のこと
  • 不束者(ふつつかもの)
    無作法な人のこと
  • ぺーぺー
    取るに足らない未熟な人のこと
  • 力不足(ちからぶそく)
    役目を果たすのに必要な能力が足りないこと
  • 半人前(はんにんまえ)
    未熟であることを表す表現

「未熟者」の意味:不慣れで技能が身についていない人のこと

未熟者とは、不慣れで技能が身についていない人のことです。

類義語の中でも特に若輩者と似た意味を表しています。

ただ、未熟者と若輩者には以下のような違いがあります。

違い
  • 若輩者
    他人を紹介する時にも使える
  • 未熟者
    他人を紹介する時には使えない

若輩者は目下の人に限り他人を紹介する時に使えますが、未熟者は自分にしか用いません。

未熟者は若輩者より直接的な表現で、他人を紹介する時に使うと失礼だからです。

例文
  • まだまだ未熟者ですが、これからもよろしくお願いいたします。

「浅学非才」の意味:学問や知識などの程度が浅いことを指す表現

浅学非才とは、学問や知識などの程度が浅いことを指す表現です。

若輩者と同じように、謙遜する時に用いられる表現です。

例文
  • 浅学非才の身ですが、ご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。

「駆け出し」の意味:何かを始めたばかりのこと

「駆け出し」とは、何かを始めたばかりのことです。

何かを始めたばかりの初心者のことも指します。

例文
  • 彼女は新卒で入ってきた駆け出しエンジニアだ。

「青二才」の意味:若くて経験が足りない男子のこと

青二才とは、若くて経験が足りない男子のことです。

男性だけに用いられ、女性に用いられることはありません。

自分を謙遜する時にも、相手をけなす時にも用いられます。

例文
  • まだまだ青二才ですが、精一杯努力していく所存です。

「新米」の意味:仕事などを始めたばかりの人のこと

新米とは、仕事などを始めたばかりの人のことです。

新人とほぼ同じ意味です。

例文
  • 彼はまだ新米だが、輝く才能を持っている。

「若造」の意味:若くて未熟な人のこと

若造とは、若くて未熟な人のことです。

若い人や経験が少ない人をあざける時に用いられる言葉です。

例文
  • この若造が!

「不束者」の意味:無作法な人のこと

不束者とは、無作法な人のことです。

ビジネス場面を中心に謙遜表現として用いられることが多いです。

もともと、女性が夫になる人の家族に対して用いていた表現です。

例文
  • 不束者ですが、よろしくお願いいたします。

「ぺーぺー」の意味:取るに足らない未熟な人のこと

「ぺーぺー」とは、取るに足らない未熟な人のことです。

相手をあざける時にも、自分を卑下する時にも使います。

例文
  • ぺーぺーのくせに生意気を言うな。

「力不足」の意味:役目を果たすのに必要な能力が足りないこと

力不足とは、役目を果たすのに必要な能力が足りないことを表します。

何かに失敗した時に、自分の実力がなかったことが原因だと反省する時に用います。

例文
  • この結果はすべて自分の力不足が原因です。

「半人前」の意味:未熟であることを表す表現

半人前とは、未熟であることを表す表現です。

1人前の半分の働きしかできないことから、能力が足りない様子を表します。

例文
  • 早く半人前を卒業したい。

「若輩者」の対義語

若輩者には以下のような対義語があります。

  • 老輩(ろうはい)
    年をとった人たちのこと
  • 熟練(じゅくれん)
    物事に慣れていて上手にできること
  • 腕達者(うでだっしゃ)
    腕力や技能がすぐれていること

それぞれの対義語について詳しく見ていきましょう。

「老輩」の意味:年をとった人たちのこと

老輩とは年をとった人たちのことです。

老人が自分を謙遜する時に用いられることが多いです。

例文
  • 老輩だけどよろしくね。

「熟練」の意味:物事に慣れていて上手にできること

熟練とは、物事に慣れていて上手にできることです。

特に職人に対して用いられることが多い表現です。

例文
  • 彼は熟練のレンガ職人だ。

「腕達者」の意味:腕力や技能がすぐれていること

腕達者とは、腕力や技能がすぐれていることです。

技能の上手さを表すだけでなく、腕の力の強さを表すことができるのが特徴的です。

例文
  • このチームには腕達者が揃っている。

「若輩者」の英語訳

若輩者を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • new
    (新人)
    例:He is a promising new.
    (彼は期待の新人だ。)
  • inexperienced
    (未熟で、無経験)
    例:I was an inexperienced young person
    (私は未熟な若者だった。)
  • naive
    (世間知らずの)
    例:She’s quite naive.
    (彼女はまったく世間知らずだ。)

謙遜の文化がない英語圏では、新人のことを “new” と表現するのが一般的です。

“inexperienced” と “naive” は、「経験が浅くて世間知らず」という意味を持ちます。

「若輩者」よりも若干ネガティブなニュアンスになっています。

「若輩者」のまとめ

以上、この記事では若輩者について解説しました。

読み方若輩者(じゃくはいもの)
意味①経験が浅い人
②歳が若い人
注意点未経験の人が使うのは不適切
かなり地位が高い人は使えない
目上の人には使えない など
類義語未熟者
浅学非才
駆け出し など
対義語老輩
熟練
腕達者 など
英語訳new
inexperienced
naive など

若輩者はビジネス場面でよく使われる言葉です。

しかし、使用場面が非常に難しく、自分では丁寧な言葉として使ったつもりが、知らず知らずのうちに相手を不快な気分にさせてしまっていることもあります。

しっかりと理解したうえで、使用できる場面かを判断して使っていきましょう。