「不束者(ふつつかもの)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「不束者(ふつつかもの)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「不束者(ふつつかもの)」の意味をスッキリ理解!

不束者(ふつつかもの):未熟で気が利かない人

読み方の難しい言葉です。漢字と読みをしっかりとリンクさせておきましょう。

「不束者(ふつつかもの)」の意味を詳しく

「不束者(ふつつかもの)」は、未熟で気が利かない人のことです。

目上の人や結婚相手に挨拶をするときに、へりくだったニュアンスを込めて使います。

自分を「不束者」と表現することで、相手を立てる態度を示すことができます。つまり「謙遜するマナーは身についていますが、私はまだまだです」という姿勢の表現なのです。

自分や身内を謙遜することはありますが、それ以外の他人を批判するときには使わないので、注意しましょう。

「不束者(ふつつかもの)」の使い方

  1. 不束者の娘ですが、どうぞよろしくお願いします。
  2. 不束な私にご教示ください。
  3. 不束者の部下ですが、よろしくお願いします。

①の例文は結婚する際、妻となる女性の親が、娘の結婚相手に挨拶をするときの場面です。結婚相手に対する謙譲を表しています。

②の例文は目上の人に物を教えてもらうときの場面です。「不束な」という表現で名詞を修飾することができます。

③の例文は部下が目上の人の世話になる際の挨拶について書かれています。

「不束者(ふつつかもの)」の語源

「不束者(ふつつかもの)」の語源は、平安時代にさかのぼります。

平安時代、細く優美な女性が美しいとされていました。そんな中、体型が太く荒々しい性格の女性は「太く短い柱」を表す「太束(ふとつか)」をもじった「不束(ふつつか)」という表現でばかにされました。

そして時が流れるにつれ「不束」は、現在の「未熟で気が利かない人」という意味で使われるようになりました。

「不束者(ふつつかもの)」の類義語

「不束者(ふつつかもの)」には以下のような類義語があります。

  • 若輩者(じゃくはいもの):若く未熟な者
  • 不届き者:こまかいところまで配慮ができない者
  • 青二才:若く経験の足りない男
  • 新米(しんまい):始めたばかりで、その事柄に慣れていない者
  • へっぽこ:役に立たない者

これらの言葉は目上の人に対して謙遜する際に多く使われる表現です。相手に合わせて臨機応変に表現を使い分けましょう。

「不束者(ふつつかもの)」の対義語

「不束者(ふつつかもの)」には以下のような対義語があります。

  • 手厚い:取り扱いやもてなし方に心がこもっていて丁寧なこと
  • 至れり尽くせり:すべてに細かく配慮が行き届いていること

「不束者(ふつつかもの)」の英語訳

「不束者(ふつつかもの)」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • inexperienced
    (不慣れ)
  • rude
    (失礼な)
  • impolite
    (無礼な)

“inexperienced” は直訳すると「無経験」ですが「不慣れ」という意味でも使われます。

形容詞に“un” や “in” など否定の接頭語が付くと否定語に変わるということも覚えておくと便利です。

まとめ

以上、この記事では「不束者(ふつつかもの)」について解説しました。

読み方不束者(ふつつかもの)
意味未熟で気が利かない人
語源平安時代「太束」をもじった
類義語若輩者、不届き者、青二才、新米、へっぽこなど
対義語手厚い、至れり尽くせりなど
英語訳inexpected(不慣れな)、rude(失礼な)、impolite(無礼な)など

日本語は敬語表現の豊かな言語です。その中でも謙譲語は、へりくだることでおごらず他人を尊重する姿勢を大切にしています。謙譲表現には日本人としての美徳とストイックさが反映されているのですね。