「自嘲」の意味とは?読み方は?使い方から類義語や英語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「自嘲(じちょう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「自嘲」をざっくり言うと……

読み方自嘲(じちょう)
意味自分で自分をつまらぬものとして軽蔑すること
語源自分自身を嘲ることから
類義語自虐、自暴自棄、自己嫌悪など
対義語鼻高々、鼻にかける、天狗になるなど
英語訳self-scorn(自分自身を軽蔑すること)

「自嘲」の意味をスッキリ理解!

自嘲(じちょう):自分で自分をつまらぬものとして軽蔑すること

「自嘲」の意味を詳しく


「自嘲」とは、自分で自分をつまらぬものとして軽蔑することを意味する言葉です。

自分をつまらない者としてただ軽蔑することだけでなく、軽蔑して嘲(あざけ)り笑うことも意味します。

嘲り笑うとは、人を馬鹿にして笑うことです。つまり、「自嘲」は自分自身を軽蔑した上、自分自身を馬鹿にして笑うことを指しているのです。

 

また、似たニュアンスの言葉に「自己嫌悪(じこけんお)」や「自暴自棄(じぼうじき)」があります。ただ、これらの言葉とは、自分自身を客観視しているかどうかという点に違いがあります。

「自己嫌悪」や「自暴自棄」は、自分のことが嫌になるという意味を持ちますが、感情的な部分が大きい言葉です。何か失敗をした時に嫌な気持ちになり、その感情に流される場合に使います。

一方、「自嘲」は、自分自身の至らなさを客観視し、自身を「軽蔑に値するもの」として評する時に使用するのです。

「自嘲」の使い方

  1. 優秀な彼には百年経っても勝てる気がしないと、自嘲するような薄笑いをした。
  2. 彼は自分に自信が無く、口からは自嘲めいた言葉しか出てこない。
  3. 告白して振られた彼は、その日から自嘲を繰り返している。

「自嘲」の語源

「自嘲」の語源は、その漢字そのものにあると言えます。「自」は、そのまま、自分自身を指します。「嘲」は、訓読みで「嘲(あざけ)る」となります。

つまり、前の漢字「自」が目的語となり、「嘲」が目的語を修飾する動詞ということになります。

「自嘲」の類義語

「自嘲」には以下のような類義語があります。

  • 自虐(じぎゃく):自分で自分を責めさいなむこと
  • 自暴自棄:どうでもよくなって投げやりな行動をすること
  • 自己嫌悪:自分のことが嫌になること
  • 自棄(やけ):思い通りにならず、嫌気がさして、無茶な行動に出ること
  • 自棄のやんぱち:物事がうまくいかずやけになることを人名めかしていう語
  • 捨て鉢(ばち):思い通りにならず、嫌気がさして、無茶な行動に出ること
  • 卑下(ひげ):自分を人より卑しいと見なすこと

「自嘲」の対義語

「自嘲」には以下のような対義語があります。

  • 鼻高々(はなたかだか):人に自慢することで得意になっている様子
  • 鼻にかける:自慢げな様子
  • 天狗(てんぐ)になる:いい気になって自慢すること
  • 自画自賛(じがじさん):自分で自分をほめること
  • 手前味噌(てまえみそ):自分で自分をほめること

「自嘲」の英語訳

「自嘲」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • self-scorn
    (自身を軽蔑すること)
  • self-ridicule
    (自身を軽蔑すること)
  • self-mockery
    (自身を嘲ること)

“self” は、「その人自身」を表します。

“scorn” と “ridicule” は「軽蔑」、 “mockery” は「嘲り」を意味します。

まとめ

以上、この記事では「自嘲」について解説しました。

読み方自嘲(じちょう)
意味自分で自分をつまらぬものとして軽蔑すること
語源自分自身を嘲ることから
類義語自虐、自暴自棄、自己嫌悪など
対義語鼻高々、鼻にかける、天狗になるなど
英語訳self-scorn(自分自身を軽蔑すること)

「自嘲」の意味や使い方などを理解することはできたでしょうか。

自分自身を軽蔑するという意味を表しますが、「自暴自棄」「自己嫌悪」とはニュアンスが少し異なっているため注意しましょう。

いずれにせよ、悲観的なニュアンスであることには変わりは無いため、そのような状況に自身が置かれるのは避けたいものです。