唯一無二とは「この世でただひとつしかなく、代わりがないもの」という意味です。
唯一無二の存在などと聞いて、どんな言葉なのかイメージがつきにいですよね。
正しい使い方をすることで、文章を的確に表現することができます。
この記事では唯一無二の意味や使い方を詳しく解説します。
☆「唯一無二」をざっくり言うと…
読み方 | 唯一無二(ゆいいつむに) |
---|---|
意味 | この世でただひとつしかなく、代わりがないもの |
類義語 | 唯一無双 唯一不二 不同不二 など |
対義語 | 有象無象 星の数ほど 凡庸 |
英語訳 | unrivaled(比類のない) unmatched(比類のない) unmatchable(比類のない) など |
「唯一無二」の意味
この世でただひとつしかなく、代わりがないもの
唯一無二は、以下の2語から成り立っています。
- 唯一
ただひとつで、他にないこと - 無二
他になく、並ぶものがないこと
つまり、「他にない」という意味をもつ語を重ねて、「この世にひとつしかないこと」を強調しているのです。
したがって、唯一無二は、この世の中でひとつしか存在しない掛け替えのないものを表します。
唯一無二を「ゆいいつむじ」と読むことは誤りですので、注意しましょう。
「唯一無二」の使い方
唯一無二は、日常会話やビジネスシーンなど、様々な場面で使います。
唯一無二は、以下のように名詞の前につけて使います。
- 唯一無二の存在
- 唯一無二の宝
例文を見てみましょう。
- 全ての命は代わりなどない、唯一無二の存在なのだ。
- 彼にとって、幼いひとり娘は唯一無二の宝なのだろう。
- 交友関係が狭い僕にとって、彼は唯一無二の親友だ。
- アッラーは、イスラム教の唯一無二の神である。
- これが、現場に残された唯一無二の証拠です。
- 唯一無二の仕組みを考えれば、専売特許として売り出すことができる。
- しかし、科学者の考え方は唯一無二のものではない。
[出典:寺田寅彦『科学と文学』] - 鳴かぬ小鳥のさびしさ……それは私の歌を作るときの唯一無二の気分である。
[出典:北原白秋『桐の花とカステラ』]
「唯一無二」な人の特徴
周りから唯一無二だと思われる人には、以下のような特徴があります。
- いつも笑顔である
- 思いやりがある
- 観察力がある
それぞれ見ていきましょう。
特徴①いつも笑顔である
周りから唯一無二だと思われる人は、いつも笑顔であることが多いです。
笑顔でいると楽しそうに思われるため、「この人といると自分も楽しくなってくる」と思われて、相手からも大切にされるのです。
特徴②思いやりがある
周りから唯一無二だと思われる人は、相手に対する思いやりがあります。
相手のことを考えているため、話を真剣に聞いたり、的確なアドバイスをしたりして感謝されます。
特徴③観察力がある
周りから唯一無二だと思われる人は、周りをよく観察していることが多いです。
そのため、相手の立場になって考えることができ、周りから必要とされるのです。
「唯一無二」の類義語
唯一無二には以下のような類義語があります。
- 唯一無双(ゆういつむそう)
この世でただひとつしかなく、代わりがないもの - 唯一不二(ゆいいつふじ)
この世でただひとつしかなく、代わりがないもの - 不同不二(ふどうふじ)
この世でただひとつしかなく、代わりがないもの - 無二無三(むにむさん)
①この世でただひとつしかなく、代わりがないもの
②ひとつの物事に打ち込むさま - 代替(だいたい)できない
変えられるものがないこと - 掛け替え(かけがえ)のない
変えられるものがないこと - 比肩(ひけん)するものはない
変えられるものがないこと - 比類(ひるい)ない
似たようなものがないこと - 類(るい)を見ない
似たようなものがないこと - 類(たぐ)いない
他に比べるものがないほど、程度が甚だしい - オンリーワン
ただひとつであること - ユニーク
何かが他のものとは異なること - 独特(どくとく)
そのものだけが特別にもっていること - 個性的
その人やそのものだけが他とは異なるものをもっていること - 珍しい
普通ではなく目新しいこと - 他にはない
独特な性質が目立つこと - 誰にも真似できない
- 世界に一つだけ
「唯一無二」と「類いない」の違い
唯一無二と「類いない」は、以下のような違いがあります。
唯一無二 | 類いない | |
---|---|---|
意味 | この世でただひとつしかなく、代わりがないもの | 他に比べるものがないほど、程度が甚だしい |
表すもの | 大切でポジティブなもの | 程度が甚だしいもの |
唯一無二と「類いない」は、表すものが異なります。
唯一無二は、他に変えられるものがないほど、大切でポジティブなものを表します。
「類いない」は、他に比べられるものがないほど、良い意味でも悪い意味でも程度が甚だしいものを表します。
「類いない」の例文を見てみましょう。
- スポーツ選手の練習量は類ないものだ。
- 祖母の話は、類なく恐ろしかった。
「唯一無二」の対義語
唯一無二には以下のような対義語があります。
- 有象無象(うぞうむぞう)
世の中にたくさんあるつまらないもの - 星の数ほど
数が非常に多いこと - 凡庸(ぼんよう)
優れたところがなく並であること
「唯一無二」の英語訳
唯一無二を英語に訳すと、次のような表現になります。
- unrivaled
(比類のない) - unmatched
(比類のない) - unmatchable
(比類のない) - unique
(唯一の) - uniqueness
(独自性) - sole
(ただひとつ) - exclusive
(独占的な) - peerless
(比類のない) - nonpareil
(無類の) - the only one
(唯一のもの) - the one and only
(ただひとつしかなく、代わりがないもの) - only one
(ただひとつ) - one and only
(ただひとつ) - one of a kind
(独自の) - like no other
(他に類を見ない)
「唯一無二」のまとめ
以上、この記事では唯一無二について解説しました。
読み方 | 唯一無二(ゆいいつむに) |
---|---|
意味 | この世でただひとつしかなく、代わりがないもの |
類義語 | 唯一無双 唯一不二 不同不二 など |
対義語 | 有象無象 星の数ほど 凡庸 |
英語訳 | unrivaled(比類のない) unmatched(比類のない) unmatchable(比類のない) など |
唯一無二は、小説などでも見かけることの多い四字熟語です。
頻繁に使わず、ここぞという時だけ使うと良いでしょう。