「とりとめのない」とは?意味や使い方をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、「とりとめのない」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「とりとめのない」の意味をスッキリ理解!

とりとめのない:明確な結論やまとまりがないこと

「とりとめのない」の意味を詳しく

「とりとめのない」とは、明確な結論やまとまりがないことを指します。「取り留めのない」とも書きます。

このような意味になるのは、「とりとめのない」が以下の単語で構成されているからです。

「とりとめのない」を構成する単語
  • 取り留め:定める、まとめる
  • ない:否定
「取り留め」は、「一命を取り留める」などのフレーズにも使われている単語です。何かを保持したりまとめたりというニュアンスがある言葉です。

その「取り留め」が「ない」、というところから、「結論がない、まとまりがない」という意味になりました。

「とりとめ」は「取り止め」と書くこともできますが、「とりやめ」と同じ漢字表記になるためあまり使われません。

「とりやめ」とは、一度開始したことをやめることであり、「とりとめ」とは全く異なる意味を表します。

「とりとめのない」の使い方

「とりとめのない」には、以下の言い回しがあります。

「とりとめのない」の言い回し
  • とりとめのない文章
  • とりとめのない話/会話
  • とりとめのない愚痴
  • とりとめのない日常
  • とりとめのない考え/憶測/空想
  • とりとめのない記憶/思い出
  • とりとめのない不安感
  • とりとめのない人
  • とりとめのない存在
  • とりとめのない髪/声/音
  • とりとめがない/とりとめもない
それぞれの言い回しについて見ていきましょう。

「とりとめのない文章」の使い方

「とりとめのない文章」とは、「まとまりがなく、何が言いたいのかわかりにくい文章」のことです。

書式やフォント、引用の形式などに統一性がない場合も、内容にまとまりがない場合も含みます。相手の思慮のなさを批判するニュアンスも含まれます。

かなりネガティブな言葉です。

例文
こんなとりとめのない文章を書いているようじゃ、いつまでも企画書が通ることはないよ。

「とりとめのない話/会話」の使い方

「とりとめのない話/会話」とは、「まとまりがない話」または「世間話」のことです。

「明白な結論がない話」という意味合いから発展し、日常の会話、重要ではない会話のことを指すようになりました。

こちらはポジティブな場面でもネガティブな場面でも使えます。相手の話にまとまりがないことを批判するために使われることもあれば、世間話ができる平穏さや関係性の深さを肯定的に表現するためにも使われます。

例文
僕たちは夜通し、ただ、とりとめのない話をし続けた。

「とりとめのない愚痴」の使い方

「とりとめのない愚痴」とは、「まとまりのない愚痴」のことです。

愚痴は基本的にまとまりがないものではあるため、とりわけその「まとまりのなさ」にフォーカスを当てたいときによく使われます。

例えば、自虐的に自分の愚痴のことを「まとまりがない」と否定するときなどに、「とりとめのない愚痴」というフレーズを使います。

例文
ごめん、こんなとりとめのない愚痴を聞かせてしまって。

「とりとめのない日常」の使い方

「とりとめのない日常」とは、「大した予定や出来事がない日々」のことです。

これも、「平穏な日々」というポジティブな意味合いでも「退屈な日々」というネガティブな意味合いでも使えます。

例文
学生の頃のあのとりとめのない日常は、かけがえのないものであったのだと今更気がついた。

「とりとめのない考え/憶測/空想」の使い方

「とりとめのない考え/憶測/空想」とは、「意味がない、まとまっていない思考」のことです。

しっかりと筋道だって何かを考えるのではなく、ただ考えが浮かんでくるままにぼんやりと頭を働かせている様子を指します。

「とりとめのない空想」が最もぼんやりしたニュアンスを持ちますが、どれも大体同じ意味合いです。

例文
雨の日は、とりとめのない考えが浮かんでは消えていく。

「とりとめのない記憶/思い出」の使い方

「とりとめのない記憶/思い出」とは、「ぼんやりと断片的に何かを思い出すこと」です。

また、「とりとめのない」に「目的がない」という意味合いがあることから、「思い出そうとして思い出しているわけではない」というニュアンスも含みます。

例文
ふと浮かんだとりとめのない思い出に、私はくすりと笑いをこぼした。

「とりとめのない不安感」の使い方

「とりとめのない不安感」とは、「理由なく不安に感じる気持ち」のことです。

なんとなく不安だが原因はわからない、意味があるかもわからない、というような心境の時に使います。

例文
とりとめのない不安感を感じたまま、私は今日の発表日を迎えた。

「とりとめのない人」の使い方

「とりとめのない人」とは、「話にまとまりがない人」もしくは「つかみどころのない人」というイメージで使われます。

人に対して使われることは多くはありません。使う場合、多くの場面で否定的なニュアンスを持ちます。

例文
彼はまた随分ととりとめのない人だなあ。

「とりとめのない存在」の使い方

「とりとめのない存在」とは、「無価値な存在」のことです。

「とりとめのない人」と言葉としては似ていますが、意味合いはさらにネガティブになります。他の人や物に使うときは気をつけましょう。

例文
何もできずただ死ぬのを待つだけの僕は、なんてとりとめのない存在なんだろう。

「とりとめのない髪/声/音」の使い方

「とりとめのない髪/声/音」とは、「まとまりのない髪/声/音」のことです。

髪や声、音以外にも使えますが、あまりよく見る表現ではありません。

例文
雨の日、とりとめのない髪をまとめるのはすごく大変だ。

「とりとめがない/とりとめもない/とりとめない」の使い方

「とりとめがない/とりとめもない/とりとめない」は、「とりとめのない」と同じように使えます。

いずれも「まとまりがない」「目的がない」という意味合いです。

例文
とりとめもない会話を繰り返している。
芥川龍之介の『羅生門』にも登場しています。

そこで、下人は、何をおいても差当り明日あすの暮しをどうにかしようとして――云わばどうにもならない事を、どうにかしようとして、とりとめもない考えをたどりながら、さっきから朱雀大路にふる雨の音を、聞くともなく聞いていたのである。

「とりとめのない」の類義語

「とりとめのない」には以下のような類義語があります。

  • たわいない:しっかりとした考えがない
  • 漠然:曖昧に
  • まとまりのない:雑な、散らばった
  • 目的のない:到達したい状態がない
  • 取るに足らない:価値のない、些細な
  • 結論のない:最終的な判断のない
  • よしなしごと:つまらないこと
  • 支離滅裂:ばらばらに乱れていること
  • なんとなく:理由や目的がない
  • しどろもどろ:話し方にまとまりがない

「とりとめのない話」の類義語

また、「とりとめのない話」には、以下のような類義語があります。

  • 世間話:世間の事柄についての雑談
  • 雑談:目的のない会話
  • 談笑:にこやかに喋ること
  • 無駄話:意味のない会話
  • 井戸端会議:井戸端などでうわさ話をすること
  • 暇つぶし:余った時間を潰すための行為

「とりとめのない」の対義語

「とりとめのない」には以下のような対義語があります。

  • 筋の通った:道理にかなっている
  • 重要な:価値や必要性が大きいこと
  • 大切:丁寧に扱うこと
  • 有意義:値打ちがあること
  • 理路整然:話などが秩序立っていること
  • 首尾一貫:最初から最後まで考え方が変わらないこと

「とりとめのない」の英語訳

「とりとめのない」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • discursive
    (散漫な)
  • pointless
    (無意味な)
  • rambling
    (まとまりのない)
  • incoherent
    (一貫していない)
  • wandering
    (さまよう、とりとめのない)
  • silly
    (へらへらしている)
  • talk on and on
    (しゃべりまくる)
  • continue to talk
    (しゃべり続ける)

まとめ

以上、この記事では「とりとめのない」について解説しました。

読み方とりとめのない
意味明確な結論やまとまりがないこと
類義語たわいない、漠然と、支離滅裂など
対義語筋の通った、有意義、理路整然など
英語訳rambling(まとまりのない)など

大体の場合はネガティブな意味合いですが、「平穏」というニュアンスを意味するときもあります。