四字熟語「泰山北斗(たいざんほくと)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「泰山北斗(たいざんほくと)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「泰山北斗」の意味をスッキリ理解!

泰山北斗(たいざんほくと):ある特定の分野において、最も優れている人物

「泰山北斗」の意味を詳しく

「泰山北斗」は、ある特定の分野において、最も優れている人物を表します。この意味は、「泰山」と「北斗」のそれぞれが表しているものを考えると、よりイメージしやすくなります。

 

まず、「泰山」とは、中国の山東(さんとう)省の東部に存在する山です。古代から儀式が行われるなど、中国のなかで神聖な山とされていました。

また、「北斗」は北斗七星を表します。北斗七星は、1年を通してほとんど毎日見ることができます。このため、中国では古来から、時刻を設定する際などに北斗七星が使われてきました。

 

「泰山」と「北斗」の共通点は、「人々がいつも思いをはせて、見上げるものである」ということです。ここでの「見上げる」という行為は、優れた人物を尊敬することの比喩と捉えることができます。

ですから、「泰山北斗」は、ある分野の第一人者に対して、敬意を表すときに使われるのです。

なお、「泰山北斗」は、略して「泰斗」や「山斗」と表記されることもあります。

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「泰山北斗」の使い方

  1. あの女優は、日本映画の泰山北斗と言われている。
  2. あの教授は、睡眠の研究における泰山北斗だ。

「泰山北斗」の由来

中国に『新唐書(しんとうじょ)』という歴史書があります。仁宗(にんそう)という人物の命令で、1060年に編纂(へんさん)されました。すでに存在していた「旧唐書(くとうじょ)」の内容を修正したり、書き加えたりされたものが『新唐書』なのです。

この書物のなかに、「韓愈伝(かんゆでん)」という章が収録されています。これは、唐時代の中期に活躍した韓愈という人物について書かれているものです。

「韓愈伝」には、「愈(ゆ)して自(よ)り、其の言大いに行なわれ、学者之(これ)を仰ぐこと泰山北斗の如し(ごとし)と云う(いう)」という文があります。

文の意味は、「韓愈が亡くなってから、彼が取り組んでいた学問がますます盛んとなったため、学者たちは泰山や北斗星を見上げるかのように、韓愈を尊敬した」となります。韓愈は、文章や学問において非常に優れた人物でした。

 

この文で、「泰山北斗」が初めて使われました。このように、「泰山北斗」は、韓愈の功績を讃える記述からうまれたのです。

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「泰山北斗」の類義語

「泰山北斗」には以下のような類義語があります。

  • 海内無双(かいだいむそう):他に比較する相手がいないほどに、優れていること
  • 国士無双(こくしむそう):ある国のなかで、最も優秀であること
  • 天下無双(てんかむそう):匹敵する人がいないほど、優れていること
  • 天下無類(てんかむるい):匹敵する人がいないほど、優れていること
  • 天下無敵(てんかむてき):匹敵する人がいないほど、優れていること
  • 斗南一人(となんのいちにん):世の中で最も優秀な人

これらの四字熟語はすべて、非常に優れた人物に対して使われます。ですから、「泰山北斗」の類義語であるといえます。

しかし、「泰山北斗」と上記の類義語は、意味合いがやや異なります。「泰山北斗」は、あくまでも特定の1つの分野において最も優秀であることを表します。一方、6つの類義語においては、優秀な結果を残した分野が複数にわたる場合もあるのです。

「泰山北斗」の対義語

「泰山北斗」には以下のような対義語があります。

  • 浅学非才(せんがくひさい):知識が浅く、才能にも欠けていること

「浅学非才」は、能力が劣っていることを表しますね。ですから、泰山北斗の「ある分野で最も優れている」という意味と対極であることがわかります。

しかし、「浅学非才」が自身のことを謙遜(けんそん)するときに使う四字熟語であることに注意しましょう。つまり、「浅学非才である」と自己評価している人が、本当に知識や才能に欠けているどうかはわからないのです。実際には、とても優れた人物である可能性もあります。

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「泰山北斗」の英語訳

「泰山北斗」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • great authority
    (偉大な専門家)
  • recognized authority
    (認められた専門家)
  • eminent person
    (著名な人)
  • luminary
    (知識で人々を指導する人)

まとめ

以上、この記事では「泰山北斗」について解説しました。

読み方泰山北斗(たいざんほくと)
意味ある特定の分野において、最も優れている人物
由来『新唐書』の「韓愈伝」
類義語海内無双、国士無双、天下無双など
対義語浅学非才
英語訳great authority(偉大な専門家), eminent person(著名な人) など

ある分野で優れている人に出会ったら、ぜひこの四字熟語を使って讃えましょう。また、ひとりひとりが得意分野を伸ばして、「泰山北斗」を目指すことも大切ですね。

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