「天下無双」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する四字熟語は、四字熟語の「天下無双(てんかむそう)」です。

言葉の意味、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「天下無双」をざっくり言うと……

読み方天下無双(てんかむそう)
意味天下に並ぶものがいないほど優れているさま、またはその人
由来『史記・李将軍伝』
類義語国士無双、海内無双、古今無双、天下無類など
対義語平々凡々、無声無臭、尋常一様、浮花浪蕊など
英語訳unequaled (匹敵するものがない) など

「天下無双」の意味をスッキリ解説!

天下無双(てんかむそう)天下に並ぶものがいないほど優れているさま、またはその人

「天下無双」の意味を詳しく


「天下無双」とは「天下に並ぶものがいないほど優れているさま、またはその人」という意味を持つ四字熟語です。

それでは、「天下」と「無双」はそれぞれどういった意味を持つのでしょうか。

「天下」についてもっと詳しく

「天下」とは、読んで字のごとく、「天の下(てんのした)」という意味を持ちます。

「天」、つまり空(そら)は、地上を全てを覆っています。

その地上の全てを覆っている「天」の「下」と書くため、そこから転じて、「天下」は「全世界」や「国全体」という意味になります。

「無双」についてもっと詳しく

「無双」とは「2つとない」「並ぶものが存在しないほど優れている」という意味を持つ言葉です。

「無」は別の語の前について、それを打ち消したり、否定する役割を持つ字です。

そして、その打ち消される対象である「双」には、「2つ」という意味があります。

「2つ」が打ち消されるため、「無双」は「2つとない」「並ぶものが存在しないほど優れている」という意味を持つのです。

「天下無双」の使い方

「天下無双」の使い方としては以下のものがあげられます。

  1. 彼の仕事ぶりはまさに天下無双といった感じだ。
  2. 真田幸村(さなだゆきむら)は天下無双の兵(つわもの)である。
  3. 彼女以上に天下無双という言葉がふさわしい人物を私は知らない。誰も彼女に勝利することができないのだ。

「天下無双」の由来

司馬遷(しばせん)が紀元前1世紀頃に記したとされる『史記(しき)』の中に、『李将軍伝(りしょうぐんでん)』というものが含まれています。「天下無双」は、この伝記に由来を持つのです。

この中で李広(りこう)という武将の武勇を称える言葉として記されたのが「天下無双」という四字熟語です。

「天下無双」の類義語

「天下無双」には以下のような類義語があります。

  • 海内無双(かいだいむそう):この世に並ぶものがいないほど優れていること
  • 国士無双(こくしむそう):その国の中で、並ぶものがいないほど優れていること
  • 古今無双(ここんむそう):昔から今に至るまで、並ぶものがいないほど優れていること
  • 古今独歩(ここんどっぽ):昔から今に至るまで、並ぶものがいないほど優れていること
  • 天下無類(てんかむるい):世の中に釣り合うものが存在しないほど優れていること
  • 寡二少双(かじしょうそう):匹敵するものがいないほど優れていること
  • 挙世無双(きょせむそう):世間の中に比べられるものがいないほど優れていること

「天下無双」の対義語

「天下無双」には以下のような対義語があります。

  • 平々凡々(へいへいぼんぼん):特別に際立っている点や変わっている点がないさま
  • 無声無臭(むせいむしゅう):誰にも気づかれず目立たないさま、行動しても全く影響がないこと
  • 尋常一様(じんじょういちよう):他と変わらず、普通なさま
  • 浮花浪蕊(ふかろうずい):これといった長所もなく、どこにでもあるもののたとえ
  • 常鱗凡介(じょうりんぼんかい):普通の人のたとえ

「天下無双」の英語訳

「天下無双」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • peerless
    (無類の)
  • unequaled
    (匹敵するものがない)
  • unparalleled
    (匹敵するものがない)
  • matchless
    (匹敵するものがない)
  • supreme
    (この上ない)

まとめ

以上、この記事では「天下無双」について解説しました。

読み方天下無双(てんかむそう)
意味天下に並ぶものがいないほど優れているさま、またはその人
由来『史記・李将軍伝』
類義語国士無双、海内無双、古今無双、天下無類など
対義語平々凡々、無声無臭、尋常一様、浮花浪蕊など
英語訳unequaled (匹敵するものがない) など

とあるゲームのシリーズの影響で「○○無双」と言ったときに、「1人で大勢の敵をなぎ倒す」という意味だと思っている人が稀にいますが、それは大きな誤解だということが、この記事を読むことでわかっていただけたでしょう。

みなさんの周りに「天下無双」な人はいらっしゃいますか。