「真摯(しんし)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「真摯(しんし)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「真摯」の意味をスッキリ理解!

真摯(しんし):まじめで熱心なこと

「真摯」の意味を詳しく

「真摯(しんし)」には以下のような2つの意味があります。

「真摯」の意味
  1. まじめで熱心なこと
  2. あるひとつのことに対して集中して取り組むこと

このような意味になっているのは、「真摯」の漢字に以下のような意味があるからです。

「真摯」の漢字の意味
  • :真剣なこと
  • :真面目なこと

「真摯」の使い方

「真摯」には以下のような言い回しがあります。

「真摯」の言い回し
  • 真摯に取り組む
  • 真摯に対応する
  • 真摯に向き合う
  • 真摯に受け止める
  • 真摯な態度
  • 真摯な対応

これらの言い回しからもわかるとおり、「真摯」は「真摯な〇〇(名詞)」もしくは「真摯に〇〇(動詞)」の形で用いられることがほとんどです。

それでは、それぞれの言い回しについて、例文と一緒に見ていきましょう。

「真摯に取り組む」の使い方

「真摯に取り組む」は真面目で熱心に取り組む時に使われる表現です。

「真摯に取り組んでまいります」などの形で、ビジネスの場面で用いられることが多いです。

例文
お客様から頂いた声を参考にして、サービスの向上に真摯に取り組んでまいります。

「真摯に対応する」の使い方

「真摯に対応する」は起こったことに対して誠実に対応する時に用いられる表現です。

何らかの問題が起こった時など、ネガティブな状況が起こった時に使われることが多いです。

例文
お客様のクレームには真摯に対応するようにお願いします。

「真摯に向き合う」の使い方

「真摯に向き合う」は人は物事に真面目に向き合う時に用いられる表現です。

この表現もビジネスの場面で用いられることが多いです。

例文
経営上の問題に真摯に向き合った結果、業績が向上した。

「真摯に受け止める」の使い方

「真摯に受け止める」は起こった問題を真面目に受け止める時に用いられる表現です。

問題を起こした人や企業が、顧客や取引先などに謝罪する時に使われることが多いです。

例文
今回の事態を真摯に受け止め、再発防止に努めてまいります。

「真摯な態度」の使い方

「真摯な態度」は物事に対して真剣で誠実に向き合う様子を表す言葉です。

「真摯な姿勢」という表現も同じ意味です。

例文
彼は自分の欠点に真摯な態度で向き合うことで、大きく成長した。

「真摯な対応」の使い方

「真摯な対応」とは誠実で心のこもっている対応のことです。

例文
A社は大きな不祥事を起こしたが、真摯な対応を心がけた結果、顧客からの信頼を取り戻した。
「真摯」は人柄を表せない

「真摯」が人柄を表す時に使われることはありません。

「真摯」は人や組織の行動や態度を表現する時に用いられ言葉です。

「真摯」自体にネガティブな意味はない

「真摯」は企業が謝罪する時に用いられることが多い言葉です。

しかし、「真摯」自体にネガティブな意味はないので注意しましょう。

「真摯」の類義語

真摯には以下のような類義語があります。

  • 誠実(せいじつ):自分の欲を考えずに、真心をもって人や物事に対すること
  • 篤実(とくじつ):情が深く誠実なこと
  • 忠実(ちゅうじつ):真心をこめて、よくつとめること
  • 至誠(しせい):きわめて誠実なこと
  • 真剣(しんけん):遊び半分ではなく本気なこと
  • 真面目(まじめ):誠実であること
  • 熱心(ねっしん):ある物事に深く打ち込んでいること
  • 懸命(けんめい):力を出し尽くしてがんばること
  • 一途(いちず):ひとつのことにひたすら打ち込むこと
  • ひたむき:ひとつのことに熱中すること
  • 実直(じっちょく):誠実で正直なこと

「真摯」と「誠実」「篤実」「忠実」「至誠」の違い

「真摯」と「誠実」「篤実」「忠実」「至誠」には以下のような違いがあります。

  • 真摯:「真面目に取り組む」というニュアンスが強い
  • 誠実:「相手の気持ちを裏切らない」というニュアンスが強い
  • 篤実:「人情に厚くて親切」というニュアンスが強い
  • 忠実:「言いつけを守る」というニュアンスが強い
  • 至誠:「まじめ」というニュアンスが強い

5つの言葉は意味が似ていますが、細かいニュアンスが異なることがわかります。

また、「真摯」と「誠実」については、「誠実」には誠実さを見せる人がいる一方、「真摯」さは必ずしも誰かに見せる必要はありません。

「真摯」は「何らかの事柄に真面目に取り組む」という意味だからです。

そして、「真摯」が人の言動を表現する言葉であるのに対して、「誠実」は人の性格を表す言葉です。

「真摯」と「真剣」の違い

「真摯」と「真剣」には以下のような違いがあります。

  • 真摯:「真面目である」という人の性質を表す
  • 真剣:「いい加減を辞めて本気になる」という態度の変化を表す

上記のように、「真摯」と「真剣」は似ているようでいて、ぜんぜん違う意味の言葉です。

 

「真摯」は「真面目である」という人の性質を表します。

たとえ「真摯に受け止めます」のような謝罪な言葉であっても、「真摯」は「もともとその人が真面目な心を持っていて、真面目な心で今回の事態を受け止める」というニュアンスです。

一方、「真剣」は普段の状態から本気の状態への変化を表す表現です。

そのため、もともと真面目な心を持ってなかったとしても、普段よりも本気の状態であれば、「真剣」と言うことができます。

 

また、「真摯」が継続的に持っているべき状態であるのに対して、「真剣」は何かのきっかけで瞬間的に湧き上がってくる状態だという違いもあります。

「真摯」の対義語

「真摯」には以下のような対義語があります。

  • 軽薄:態度が軽々しくて誠実さが感じられないさま
  • 怠惰:怠けてだらしがない様子
  • 不誠実:誠実でないこと
  • 無責任:自分の言動に責任感がないこと
  • いい加減:大雑把で中途半端なさま
  • 不真面目:真面目でないこと
  • 軽佻浮薄:考えや行動が軽はずみで浮ついていること

「真摯」の英語訳

真摯を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • sincerity
    (正直、表裏がないこと)
  • diligent
    (勤勉な)

“sincere” の意味

“sincere” は「正直で裏表がないこと」という意味です。

「真摯な」という形容詞の形は、“sincere” と表せます。

たとえば「彼の真摯な態度に、私は感銘を受けました」は、“I was impressed by his sincere manner.” と英訳することができます。

「真摯に」という副詞の形で用いるには、副詞形の “sincerely” “in sincerity” という言い回しを使います。

「我々は真摯に反省し、事故の再発防止に努める」は、“We will sincerely reflect on this and make efforts for prevention of recurrence of the accident.” となります。

“diligent” の意味

“diligent” は「勤勉な」「誠実な」というニュアンスを持っています。

ひたむきなさまを表現する場合に適している英単語です。

まとめ

以上、この記事では「真摯」について解説しました。

読み方真摯(しんし)
意味まじめで熱心なこと
類義語誠実、篤実、忠実、至誠など
対義語軽薄、怠惰、不誠実など
英語訳sincerity(正直、表裏がないこと)、diligent(勤勉な)

何事に対しても真摯に向き合える人は素敵ですよね。

そのような人になるためにも真摯な姿勢で努力を続けていきたいものです。

「真摯」は改まった場面で「まじめに取り組むこと」を表すことができる便利な言葉です。

いざ使う場面が来た時のために、しっかりと意味と使い方を理解しておきましょう。