「戦々恐々」の意味とは?類語・対義語・英語と使い方の例文を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「戦々恐々(せんせんきょうきょう)」です。

言葉の意味、使い方、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「戦々恐々」をざっくり言うと……

読み方戦々恐々(せんせんきょうきょう)
意味恐れ戦き、びくびくしている様子。
類義語戦々慄々、小心翼々、跼天蹐地など
対義語泰然自若、神色自若、余裕綽々など
英語訳trembling with fear(恐怖で震える),be afraid of(~を恐れる)など

「戦々恐々」の意味をスッキリ理解!

戦々恐々(せんせんきょうきょう):恐れ戦く(おののく)様子、また、恐れてびくびくしている様子のこと。

「戦々恐々」の意味を詳しく

例外もありますが、四字熟語を構成する漢字は、その熟語の意味を示していることが多いです。「戦々恐々」も同じく、その漢字が意味を表してくれています。

「戦」という字は「恐れ戦く」の「戦」で、「恐」という字も「恐怖」の「恐」です。つまりどちらの漢字も、「恐れる」「怯えてびくびくする」様子を示しており、それらが組み合わさることで「恐れ戦く様子」「怯えてびくびくする様子」という意味をより一層強めています。

もし意味がわからなくなったとしても、漢字を見ればその意味が推測できてしまいそうですね。

「戦々恐々」の使い方

戦々恐々は日常会話からビジネスシーンまで、幅広い場面で使用されます。使い方として以下のような例文が挙げられます。

  1. あの人は自信がなくいつも戦々恐々としている。
  2. カップルの喧嘩を、戦々恐々と見守っている。
  3. 彼は私たちをわざと戦々恐々とさせるようにプレッシャーをかけてくる。

どの例文も、「恐れ怯える様子」「恐れ謹んでいる様子」を表していると言えますね。

「戦々恐々と見守る」という例文は少しイメージがしづらいかもしれませんが、これは「固唾(かたず)を飲んで見守る」と言い換えることができます。

このように、「戦々恐々」という言葉は日常のありとあらゆる場面で使用されています。

「戦々恐々」の類義語

戦々恐々には以下のような類義語があります。

  • 戦々慄々(せんせんりつりつ):恐れ戦く様子、また恐怖で震える様子。
  • 小心翼々(しょうしんよくよく):気が小さく、びくびくしている様子。
  • 跼天蹐地(きょくてんせきち):怯えること、また肩身の狭い思いをしながら生活をすること。
  • 委縮震慄(いしゅくしんりつ):生気を失い、恐怖で震える様子。
  • 周章狼狽(しゅうしょうろうばい):うろたえ、慌てふためくこと。

「戦々恐々」は先ほど述べたとおり、「恐れ戦く様子」を表す四字熟語です。程度やニュアンスの違いこそあれ、上記の四字熟語はどれも怯えて震える様子を示しています。

「戦々恐々」の対義語

戦々恐々には以下のような対義語があります。

  • 泰然自若(たいぜんじじゃく):物事に対して少しも動じないこと。
  • 神色自若(しんしょくじじゃく):物事に動じず、落ち着いていること。
  • 余裕綽々(よゆうしゃくしゃく):落ち着いており、ゆったりと構えている様子。
  • 冷静沈着(れいせいちんちゃく):慌てたりせずに落ち着いていること。
  • 意気自如(いきじじょ):何が起こっても、普段と変わらずに落ち着いていること。

「恐れ戦くこと」「怯えること」の対義語ですから、当然「どっしりと構え、物事に動じない様子」「落ち着いている様子」といった意味の四字熟語が挙げられます。

上記の四字熟語は人に対する褒め言葉として使われたり、座右の銘にされることも多い熟語です。こちらも合わせて覚えておくとよいでしょう。

「戦々恐々」の英語訳

戦々恐々を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • trembling with fear
    (恐怖で震える)
  • be afraid of ~
    (~を恐れる)

“tremble”は「震える」、”fear”は「恐怖」という意味です。直訳しても意味は通じますが、せっかく戦々恐々という言葉を理解したのですから、これからはそのように訳せるとスマートに見えますね。

まとめ

以上、この記事では「戦々恐々」について解説しました。

読み方戦々恐々(せんせんきょうきょう)
意味恐れ戦き、びくびくしている様子。
類義語戦々慄々、小心翼々、跼天蹐地など
対義語泰然自若、神色自若、余裕綽々など
英語訳trembling with fear(恐怖で震える),be afraid of(~を恐れる)など

「恐れる」「震える」といった言葉は日常生活でよく使う言葉で、ほとんどの人が知っている言葉です。しかし、同じ「恐れる」「震える」という意味を表すのに四字熟語を用いて「戦々恐々」ということができれば、会話や表現の幅も広がることでしょう。

類義語や対義語と合わせて、意味や使い方をしっかりと理解するようにしましょう。