「億劫(おっくう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「億劫(おっくう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「億劫」の意味をスッキリ理解!

億劫(おっくう):面倒くさがって、気が進まないさま

「億劫」の意味を詳しく

「億劫」は、「面倒で気乗りがしないさま」を意味します

基本的に「おっくう」と読みますが、「おっこう」と読むこともあります。

「おっこう」と読む時には仏教用語の「億劫」を指していることが多いです。

何かをすることがわずらわしく、実行する気にならないさまを「億劫」と表現します。

「億劫」は方言ではない

「億劫」は方言ではありません。

確かに、甲州弁で「面倒くさい」という意味の「億劫がる」という表現はあります。

しかし、「億劫」は仏教用語から来た言葉であり、方言が由来ではありません。

「億劫」の使い方

  1. 雨の日に出かけるのは、億劫だ。
  2. 彼女は、億劫そうに返事をした。
  3. 歩くのが億劫になり、途中でタクシーを拾った。

上記の例文のように、「億劫」は以下のような言い回しで用いられることが多いです。

「億劫」の言い回し
  • 億劫になる
  • 億劫である
  • 億劫に感じる
  • 億劫なほど
  • 億劫そう

「億劫」の語源

「億劫」は、もともと「非常に長い時間」のことを意味する仏教語です。

「億劫」の「劫」という漢字は、“kalpa” というサンスクリット語を音訳したものです。

サンスクリット語とは、古代インドで使われた言葉のことです。 “kalpa ” は、時間を表す単位でした。

 

1kalpa、つまり一劫(いちこう)とは、「100年に一度しか現れない天女が、岩に降りて羽衣でその岩をなで、摩擦でその岩がなくなるまでの時間。またはそれ以上」のことです。

この一劫を億倍した時間のことを、「億劫(おくこう、おくごう)」と言います。

 

このように、非常に長い時間を意味することから、「時間のかかることは気が進まない」や「時間がかかることは面倒だ」という意味で使われるようになりました。

読み方は、「おくこう」が「おっこう」になり、さらに「おっくう」へと変化していきました。

「億劫」の類義語

億劫には以下のような類義語があります。

  • 面倒(めんどう):わずらわしいこと
  • 厄介(やっかい):手間がかかり、迷惑なさま
  • 煩雑(はんざつ):複雑でわずらわしいさま
  • 不精(ぶしょう):精を出さずに、なまけること
  • 大儀(たいぎ):気が進まず、めんどうに思うこと
  • 倦怠(けんたい):嫌になって飽き飽きすること
  • 無気力(むきりょく):気力が欠けていること
  • ものぐさ:物事をするのを面倒臭がること
「厄介」「煩雑」は、手間のかかることそのものを指すのに対し、「不精」「億劫」は手間がかかることを嫌だと思う心情を意味します。

「大儀」の場合は、手間がかかることと、それを嫌がる心情の両方を表現できます。

「億劫」と「面倒」の違い

「面倒」とは、「わずらわしいこと」という意味です。

「億劫」と「面倒」には以下のような違いがあります。

  • 億劫:物事を行う気力がわかない
  • 面倒:手続きが多くて時間がかかること

つまり、「億劫」が「やる気が起きない」という心情のことを表すのに対して、「面倒」は「手間がかかる」という事実のことを表しているのです。

そして、「億劫」だと感じる物事は必ずしも「面倒」なわけではありません。

場合によっては簡単なことであっても「億劫」だと感じることもあるでしょう。

使い分けよう!「面倒」と「億劫」の違い

2018年6月18日

「億劫」の対義語

億劫には以下のような対義語があります。

  • 真剣(しんけん):真面目なこと
  • 熱心(ねっしん):情熱を持って打ち込むさま
  • 真摯(しんし):真面目取り組むこと
  • 懸命(けんめい):精一杯頑張るさま
  • 刹那(せつな):一瞬など、非常に短い時間のこと
  • 専念(せんねん):あることに集中すること
  • 鋭意(えいい):集中して真剣に取り組むこと
  • 精進(しょうじん):ひとつのことに精神を集中して取り組むこと
  • ひたむき:ひとつのことに熱中すること

「刹那」は、仏教語としての「億劫」の対義語です。「刹那」もまた、仏教語に由来し、「非常に短い時間」を表します。

「億劫」の英語訳

億劫を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • bothered
    (迷惑する)
  • hassle
    (厄介なこと)
  • unwilling
    (気乗りしない)
  • drag
    (面倒)
  • daunting
    (気力をくじくような)
  • troublesome
    (面倒な)
  • tiresome
    (面倒な)

“bothered” の意味

“bothered” は “bother(悩ます)” という単語を受け身にした形です。

“I can’t be bothered.” で「面倒くさい(から嫌だ)」という意味になります。

ネイティブの会話でもよく使われる表現であるため、覚えておきましょう。

“hassle” の意味

“hassle” は「厄介なこと」という意味です。

“hassle” は、面倒な物事のことを表し、 “It’s a hassle.(面倒だ)” のように使います。

日本では、「はりきる」という意味で「ハッスル」と言うことがあります。

しかし、これは “hustle(はりきること)” という別の単語です。混同しないように注意しましょう。

“unwilling” の意味

“unwilling” は、 “willing(喜んで)” という形容詞の対義語です。

“I’m unwilling to go there.(そこに行くのは気乗りしない)” のように使います。

まとめ

以上、この記事では「億劫」について解説しました。

読み方億劫(おっくう)
意味面倒くさがって、気が進まないさま
語源仏教語での最長時間の単位
類義語面倒、厄介、大儀など
対義語刹那、熱心、懸命など
英語訳hassle(厄介なこと)

「億劫」は、場面や人をあまり選ばずに広く使うことができます。

ぜひ、意味や類義語を覚えましょう。

また、語源を知っておくと理解が深まります。あわせて覚えましょう。