知って納得!「公益財団法人」と「公務員」の違い

違いのギモン

「公務員」と民間企業は対照的な存在ですよね。

そして、世の中には「公務員」と民間企業しか存在しないと考えている人もいるかもしれませんが、実は、国や地方自治体の組織と民間企業の中間的なものも存在します。

具体的には、独立行政法人や「公益財団法人」などがそれに該当します。

そこで、今回は「公益財団法人」と「公務員」の違いについて解説していきます。

結論:運営団体が異なる

まず、「公益財団法人」とは、一般財団法人のうち、公益性を認められた財団法人のことです。

一方、「公務員」とは、国や地方自治体の機関や国際機関などで働いている人のことです。

つまり、「公益財団法人」は公務に近いと認定された民間の財団のことなのです。

そして、「公務員」が所属する組織は国や地方自治体などが運営していますが、「公益財団法人」は民間の組織が管理しています。

序論:「一般財団法人」について

「公益財団法人」は一般財団法人の一種です。

しかし、一般財団法人について知っている人はあまりいないかもしれません。

そこで、まずは一般財団法人について見ていきましょう。

 

一般財団法人とは、「財産」をもとに活動を行う法人のことです。

そして、一般財団法人を設立するためには設立者が300万円以上の財産を拠出する必要があります。

「財産」とは、お金ではなく、美術品、貴金属などでも大丈夫です。つまり、300万円以上の価値があるものを拠出すればいいのです。

ちなみに、一般財団法人は以下の2つに分けることができます。

一般財団法人の種類特徴
非営利型の一般財団法人利益を求めない。国が法人税などを優遇してくれる
非営利型以外の一般財団法人利益を求める。法人税が優遇されない。

「公益財団法人」をもっと詳しく

公益財団法人とは、一般財団法人のうち、公益性を認められた財団法人のことです。

具体的には、公益法人認定法に基づいて、国や都道府県から公共性を認められたものが公益財団法人になります。

そして、公益とは、「法人自体はもうからないかもしれないが、社会全体にとっては利益になる」ものです。

具体的には、学術・科学技術・文化・芸術の振興、障がい者や犯罪被害者への支援、高齢者福祉の増進など23の事業が対象になります。

 

そして、公益財団法人になるためには、公益を目的とする事業が全体の50%であること、などの要件を満たす必要があります。

ちなみに、公益財団法人の審査は厳しいですが、審査をクリアして公益財団法人になると、税金を優遇してもらえます。

また、公益財団法人へ個人や団体が寄付を行うと税金が優遇されるため、寄付も集まりやすくなります。

 

そして、代表的な公益財団法人としては、たとえば以下の4つが挙げられます。

代表的な公益財団法人
  1. トヨタ財団三菱財団
  2. JFA日本サッカー協会
  3. 日本相撲協会
  4. 日本フィルハーモニー交響楽団

公益財団法人は税金が優遇されている分、何か不祥事を起こすと批判が殺到しますよね。

最近では、日本相撲協会が土俵上で救急活動を行っていた女性に対して土俵から降りるように勧告し、批判を受けました。

 

ちなみに、公益財団法人は公共性が高いですが、民間企業に分類されます。そのため、働いているのは公務員ではありません。

ただ、官庁からの天下りが多めであるため、ずっと公益財団法人に勤めてきた人が昇進する機会は比較的限られているでしょう。

 

また、公益財団法人にはほかにも公務員寄りな点があります。

それは、クビになることが少ないという点です。公益財団法人は利益を目的としているわけではないので、会社の人員を減らして利益を確保する必要がないのです。

一方、公益財団法人は、公益に関わる限定的な事業を行うことから、転職で有利に働くようなスキルを身につけることは比較的難しいです。

「公務員」をもっと詳しく

公務員とは、国や地方自治体の機関や国際機関などで働いている人のことです。

公務員は、働く機関によって、名称にすみ分けがあります。

名称働く機関
国家公務員中央省庁、国会、裁判所などの国の機関
地方公務員県庁、市役所などの地方自治体
国際公務員国際連合、関連する専門機関

国家公務員と地方公務員は、同じ公務員ですが、勤める機関が異なり、それにより活動するフィールドの広さも異なります。

国際公務員については、国際連合や、国際教育科学文化機関(UNESCO)や世界保健機関(WHO)などで働く公務員を指します。国という枠を超えて、広く国際社会の利益のために行動することを求められます。

 

ちなみに、公務員の賃金は国民の税金でまかなわれています。

そのため、公務員が不祥事を起こすと批判が殺到します。

そして、公務員は安定した職業であるため、特に不況の時にはとても人気があります。

まとめ

以上、この記事では、「公益財団法人」と「公務員」の違いについて解説しました。

  • 公益財団法人:一般財団法人のうち、公益性を認められた財団法人のこと
  • 公務員:国や地方自治体の機関や国際機関などで働いている人のこと

「公益財団法人」はどちらかというと民間の会社寄りの存在だったんですね。公益性を重視する点は両者ともに共通していますが、運営する人の立場には違いがあるので、きちんと違いを押さえておきましょう。