何が違うの?「独立行政法人」と「公務員」の違い

違いのギモン

みなさんは「独立行政法人」というものを知っていますでしょうか。

名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、どんな法人なのかは知らない人が多いと思います。

特に、「独立行政法人」に勤めているのが「公務員」なのか、そうではないのかはとても気になりますよね。

そこで、今回は「独立行政法人」と「公務員」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:「独立行政法人」は「公務員」の場合も、そうでない場合もある

まず、「独立行政法人」は行政の仕事を行う組織ですが、国の各省庁からは独立している法人です。

一方、「公務員」とは国や地方自治体、国際機関などで仕事を行う人のことです。

そして、「独立行政法人」には「公務員」が勤めている場合もあれば、「公務員」ではない人が勤めている場合もあります。

「独立行政法人」をもっと詳しく

独立行政法人は行政の仕事を行う組織ですが、国の各省庁からは独立している法人です。

そのため、独立行政法人で働いている人は公務員でもサラリーマンでもありません。公務員とサラリーマンの中間に位置する存在です。

そして、国が直接行うまでもなく、民間に任せたほうが効率的な事業で、なおかつ儲けが少なく採算が取れないので、民間企業はやりたがらないような事業を行います。

 

ちなみに、独立行政法人として有名なのは、以下の3つが挙げられます。

独立行政法人の例
  1. 国民生活センター
  2. 国立がん研究センター
  3. 石油天然ガス金属鉱物資源機構

国民生活センターでは国民生活にかかる問題の調査や研究などを行っています。

国立がんセンターでは、がんやその他の悪性新生物に対する診療や研究や技術開発などを行っています。

石油天然ガス金属鉱物資源機構は、石油や天然ガスや金属や石炭などに関する開発支援、新エネルギーの開発などを行っています。

 

そして、独立行政法人は国の機関から独立してるとは言っても、運営費用の多くは税金でまかなわれています。

また、経営計画や目標策定、業務運営のチェックなどは国の担当省庁が行っています。

ここからは、独立行政法人の種類についてみていきましょう。

独立行政法人の種類

独立行政法人は、大きく2つにわけることができます。

それは、行政執行法人と非特定独立行政法人です。それぞれについてみていきましょう。

行政執行法人

行政執行法人とは、独立行政法人の中でも極めて公共性が高い事業を行う法人のことです。

具体的には、その事業が停滞すると国民生活や社会経済に対して大きな影響が出てしまうような業務を行っています。

そして、公共性が高いため、行政執行法人の職員は公務員です。

ちなみに、行政執行法人は、現在7つあります。それぞれについてみていきましょう。

➊国立公文書館

国立公文書館とは公文書を一般公開している国立機関です。内閣府が所管してます。

➋製品評価技術基盤機構

製品評価技術基盤機構では、工業製品等に関する技術上の評価や品質に関する情報の収集や提供などを行っています。

そして、経済産業省が所管しています。

➌統計センター

統計センターは、基本的な統計の集計を行っている独立行政法人です。総務省が所管しています。

➍造幣局

造幣局では硬貨や金属工芸品などの製造、鉱物などの分析、貴金属などの精製などを行なっています。

財務省が所管しています。

➎国立印刷局

国立印刷局では日本銀行券、旅券、収入印紙、郵便切手など、国民の生活に欠かせない公共性の高い製品を製造しています。

所管は財務省です。

➏駐留軍等労働者労務管理機構

駐留軍等労働者労務管理機構では、在日米軍から出される労働の要求に対して、日本政府が無償で労働力を提供することに関する業務を行っています。

防衛省が所管しています。

➐農林水産消費安全技術センター

農林水産消費安全技術センターでは食の安全と消費者の信頼確保についての業務を行っています。農林水産省が所管しています。

非特定独立行政法人

非特定独立行政法人は、扱いが比較的民間企業に似ています。

具体的には、就業規則によっては副業が可能です。

また、雇用保険が適用されます。

そして、ストライキが可能であり、非正規社員も多く在籍しています。

 

ちなみに、職種は医師、看護師、研究職員、事務・技術職員などです。

そして、国際的な仕事をしていることが多いでしょう。

「公務員」をもっと詳しく

公務員とは国や地方自治体、国際機関などで仕事を行う人のことです。

そして、公務員は大きく3つにわけることができます。

公務員の種類
  1. 国家公務員
  2. 地方公務員
  3. 国際公務員

国家公務員

1つめは国家公務員です。

国家公務員とは、国の省庁や特定の独立行政法人などに勤務している人のことです。

また、警察官や消防士も国家公務員です。また、衆議院議員などの政治家も国家公務員です。

地方公務員

2つめは地方公務員です。

地方公務員とは地方自治体に勤めている人のことです。また、地方公務員は、「初級」「中級」「上級」の3種類に分けられます。

たとえば、市役所などで窓口業務を主として担当している人は地方初級公務員にあたります。

地方中級公務員には、土木や化学などの専門知識を活かして産業を地域の支援する理系公務員が含まれます。また、地方上級公務員は、窓口業務からさまざまな仕事を経験し、将来の幹部候補を担う存在としてキャリアを積んでいきます。

国際公務員

そして、3つめは国際公務員です。

国際公務員とは、国連、国連の下部機関、専門機関、その他の国際機関などで働く人のことです。たとえば、WHO(世界保健機関)で働く公務員は国際公務員です。

公務員は副業が禁止されている

公務員は副業が禁止されています。

これには2つほど理由があります。

 

まず1つめは、秘密を保持するためです。

公務員として働いている間に得た情報を、他の企業に知られないようにしているのです。

次に、2つめは公務に専念してもらうためです。

もし副業で働きすぎて、公務員としての仕事が十分にできなかったら本末転倒ですよね。

 

また、公務員はストライキなどをすることができません。

なぜなら、もし公務員が仕事しなくなってしまうと国民の生活に大きな影響が出てしまうからです。

たとえば、警察がストライキを始めたら街の治安が守られなくなってしまいますよね。

ただ、副業やストライキなどが禁止されている分、公務員は安定している仕事です。そのため、不況の時などにはとても人気があります。

まとめ

以上、この記事では、「独立行政法人」と「公務員」の違いについて解説しました。

  • 独立行政法人:行政の仕事を行う組織ですが、国の各省庁からは独立している法人
  • 公務員:国や地方自治体、国際機関などで仕事を行う人のこと

「独立行政法人」は国営でも、民間でもない中間的な法人だったんですね。

日本にはさまざまな独立行政法人があるので、それについて調べてみるのも楽しいかもしれません。