今回ご紹介する言葉は、熟語の「危惧(きぐ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「危惧」をざっくり言うと……
読み方 | 危惧(きぐ) |
---|---|
意味 | あやぶみ、おそれること |
類義語 | 懸念、憂慮、心配など |
対義語 | 安堵、確信 |
英語訳 | apprehensions(心配、懸念) |
「危惧」の意味をスッキリ理解!
「危惧」の意味を詳しく
「危惧」は、「危」と「惧」の2つの漢字から構成されています。
「危」は、訓読みで、「危(あぶ)ない」、「危(あや)うい」と読み、「あぶない」、「あやぶむ」という意味をもちます。「危険」や「危機」等の熟語にも用いられています。
「惧」は、「おそれる」という意味をもちます。「惧」は、主に「危惧」という熟語で使われます。
このことから、「危惧」は、「危険が起こることをあやぶみ、おそれる」という意味をもつことがわかります。
「危惧」の使い方
- 模擬試験での成績が振るわず、受験の失敗を危惧する。
- 少子高齢化が進行し、若者の負担が増えるのではないかと危惧の念を抱く。
- 絶滅危惧種に指定されている動物は、保護が求められる。
①の例文で、「危惧」は、「危惧する」という形で用いられ、「心配する」、「おそれる」という意味で使われています。
②の例文の「危惧の念を抱く」とは、「危険を感じる」、「心配する」という意味の言葉です。主に書き言葉として使われる表現です。
③の例文で、「危惧」は、「絶滅危惧種」という熟語として用いられています。「絶滅危惧種」は、「絶滅の危険性がある種」という意味で用いられ、特定の生物に対して使われます。
「危惧」の類義語
危惧には以下のような類義語があります。
どの熟語も、「気がかりに思い、心配する」という点が共通していますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。
「懸念」は、漠然と悪いことが起こりそうな時に用います。一方、「危惧」は「絶滅を危惧する」など、危険視する事柄が具体的です。
また、「憂慮」は、悪いことが起こった際に、さらに事態が悪い方へ向かう可能性を恐れる際に用いられます。
「心配」「憂患」は、あることが気がかりで思い悩むさまを、「憂心」はそうした気持ちのことを指します。
「危惧」の対義語
危惧には以下のような対義語があります。
- 安堵(あんど):物事がうまくいって安心すること
- 確信(かくしん):信じて疑わないこと
「確信」は、「危惧」の「あやぶむ」という意味の対義語です。
「危惧」の英語訳
危惧を英語に訳すと、次のような表現になります。
- apprehensions
(心配、懸念) - fear
(恐れ、不安) - misgiving
(不安、疑い)
apprehensionsは、主にフォーマルな場面で使われます。
まとめ
以上、この記事では「危惧」について解説しました。
読み方 | 危惧(きぐ) |
---|---|
意味 | あやぶみ、おそれること |
類義語 | 懸念、憂慮、心配など |
対義語 | 安堵、確信 |
英語訳 | apprehensions(心配、懸念) |
「危惧」は、日常的に使う言葉ではありませんが、「絶滅危惧種」等、目にすることは多い熟語です。
使い方や意味をしっかり理解し、正しく使いましょう。