故事成語「比翼連理(ひよくれんり)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「比翼連理」です。

この言葉は日常会話でもたまに使われることがあります。

意味は知らなくても聞いたこと自体はある、という人も多いのではないでしょうか。

そこで、「比翼連理」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。

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「比翼連理」の意味をスッキリ理解!

比翼連理(ひよくれんり):男女の情愛が深いことのたとえ

「比翼連理」の意味を詳しく

「比翼連理」とは、男女の情愛が深いことのたとえです。

ちなみに、「比翼」とは比翼の鳥のことで、オスとメスそれぞれ目と翼が1つづつの想像上の鳥です。

比翼の鳥は地上ではそれぞれで歩くことができますが、空を飛ぶ時には助け合い、一体となって飛ばなければなりません。

 

また、「連理」とは連理の枝という想像上の植物のことです。

連理の枝の根元は別々の2本の木ですが、幹や枝は途中で寄り添うようにくっついています。

そして、木目まで相通じていると言われています。

 

ちなみに、「連理比翼」と表記されることもあります。

そして、「飛翼連理」と表記するのは間違いなので注意が必要です。

また、相思相愛の男女が心中などで亡くなった後、それを弔うために築く塚のことを「比翼塚」と言います。

これも「比翼連理」という言葉がもとになっています。

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「比翼連理」の由来

「比翼連理」の出典は白居易(はくきょい)の「長恨歌(ちょうごんか)」という詩です。

この詩の中に「天に在りては比翼の鳥となり、地に在りては連理の枝とならん」という言葉が出てくるのです。

そして、「比翼の鳥」と「連理の枝」についても、それぞれ由来があります。

次はそれぞれについて見ていきましょう。

長恨歌

長恨歌とは、白居易によって作られた長編の漢詩です。

唐代の玄宗(げんそう)と世界三大美女のひとりとも呼ばれる楊貴妃(ようきひ)との間の悲恋を描いています。

平安時代以降の日本文学にも大きな影響を与えました。

「比翼の鳥」の由来

「比翼の鳥」は中国の伝説上の生き物で、明確な由来があるわけではありません。

そして、書物の中では『山海経(さんがいきょう)』という中国の地理書や、『爾雅(じが)』という中国最古の語釈辞典などに登場しています。

「連理の枝」の由来

「連理の枝」の出典は『捜神記(そうしんき)』です。

この本は東晋(317年~420年)の時代に書かれた本なのですが、この本の説話の中に、「連理の枝」が登場するのです。

詳しく見ていきましょう。

 

戦国時代、宋の国の大臣である韓凭(かんひょう)と何氏(かし)は仲のいい夫婦でした。

しかし、酒と女におぼれて非道だった宋の王様の康王(こうおう)は何氏の美貌が気に入り、手に入れたいと思いました。

そこで、彼は韓凭を監禁し、何氏を手に入れました。

 

愛する夫が監禁され、会うことができない状況に絶望した何氏は、「雨が降り続き、川の水かさが深くなっています。出かける時は気を付けてください」という手紙を夫に書きました。

この手紙は康王によって握りつぶされ、韓凭に届くことはありませんでしたが、この詩は何氏の絶命詩でした。

「出かける時は気を付けてください」という部分は自殺の覚悟を示していたのです。

 

そして、何氏は康王に連れられて出かけた時、高台から飛び降りて自殺してしまいます。

その後、何氏の自殺を聞きつけた韓凭も、後を追って自害します。

 

このことに康王は激怒し、2人を同じ墓に入れず、わざとすぐそばに別々に埋葬しました。

これは、お互いがすぐそばにいるのにもかかわらず、いつまでも一緒になれない辛さを味わわせるためです。

しかし、数日後には2つの墓から木が生え、枝と葉っぱが抱きあうように絡み合い、根もつながって絡みつきました。

そして、その木の上では、つがいの鳥がなんとも物悲しい声でさえずっていたのです。

 

これが、「連理の枝」の由来です。

「比翼連理」の例文

  1. 彼とその妻は比翼連理の仲だ。
  2. あの夫婦は常に一緒にいる。比翼連理の仲なのだろう。
  3. 比翼連理の仲になれる妻が欲しい。

このように、「比翼連理」は「比翼連理の仲」という表現で使われることが多いです。

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「比翼連理」の類義語

「比翼連理」には以下のような類義語があります。

  • お前百までわしゃ九十九まで
  • 水魚の交わり
  • 偕老同穴(かいろうどうけつ)
  • 琴瑟相和(きんしつそうわ)
  • 双宿双飛(そうしゅくそうひ)

「比翼連理」の英語訳

「比翼連理」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • marital vows
    (比翼連理)
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まとめ

以上、この記事では「比翼連理」について解説しました。

読み方比翼連理(ひよくれんり)
意味男女の情愛が深いことのたとえ
由来「長恨歌」のフレーズ
類義語お前百までわしゃ九十九まで、偕老同穴、水魚の交わり、など
英語訳marital vows

「比翼連理」の出典は悲しい物語ですが、誉める時に使われる言葉だったんですね。

もし生涯を共にしたいと思うパートナーが見つかったら、「比翼連理」になりたいものです。

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