今回ご紹介する言葉は、熟語の「凡百(ぼんぴゃく)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳・その他の「百」を使う熟語についてわかりやすく解説します。
☆「凡百」をざっくり言うと……
読み方 | 凡百(ぼんぴゃく) |
---|---|
意味 | 色々なもの |
語源 | 凡(普通の) + 百(多くの) |
類義語 | 各種、さまざま、多様など |
対義語 | 非凡、特異、傑出など |
英語訳 | various(色々な)、diverse(多様な)、many(多くの) |
このページの目次
「凡百(ぼんぴゃく)」の意味をスッキリ理解!
難しい漢字が使われているわけではありませんが、特殊な読み方をする熟語です。
「凡百(ぼんぴゃく)」の意味を詳しく
「凡百(ぼんぴゃく)」には二つの意味があります。
- いろいろなもの
- ごくありふれた状態
①が本来の意味なのですが②の意味で使うこともあります。②の意味はネガティブなニュアンスを含んでいるので、使い方には気をつけるようにしましょう。
「凡百(ぼんぴゃく)」の使い方
- カウンセラーは凡百の相談を受けている。
- 凡百のアスリートたちの中でも彼は一際目立っていた。
- 君の言う意見はいつも凡百だ。
①の例文は「さまざま」という意味での「凡百」の使い方です。「ありふれている」というニュアンスは含んでいません。
②の例文はアスリートが多数いることを「凡百」と表現しています。「ありふれている」というニュアンスを読み取ることもできます。
③の例文は「ありふれている」という意味の「凡百」の使い方です。直接「ありふれている」と言うよりは印象をやわらげることができます。
「凡百(ぼんぴゃく)」の語源
「凡百(ぼんぴゃく)」は、用いられている漢字に注目すると、語源から意味を理解できます。
「凡百」の漢字の意味はそれぞれ以下の通りです。
- 凡:普通の
- 百:多くの
この二つの漢字を組み合わせて「凡百」は「いろいろなもの」という意味で使われるようになりました。
「凡百(ぼんぴゃく)」の類義語
「凡百(ぼんぴゃく)」には以下のような類義語があります。
- 各種:色々な種類
- さまざま:それぞれ異なっていること
- 多様:色々なものがあること
いずれも種類がたくさんあることを表しています。
「凡百(ぼんぴゃく)」の対義語
「凡百(ぼんぴゃく)」には以下のような対義語があります。
- 非凡:並のものよりもずっと優れていること
- 特異:普通と異なっていること
- 傑出(けっしゅつ):多くのものの中で飛び抜けていること
いずれも他とは違っているということを表しています。
「凡百(ぼんぴゃく)」の英語訳
「凡百(ぼんぴゃく)」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- various
(色々の) - diverse
(多様な) - many
(多くの) - common
(ありふれた)
伝えたい意味に応じて表現を選ぶことができます。適切に使うようにしましょう。
その他の「百」を使う熟語
「凡百(ぼんぴゃく)」の「百」は、対象たくさんあるという意味で使われていて、厳密に百個あるという意味ではありません。以下に、その他の「百」 を使う熟語の一例を解説します。
- 百花繚乱(ひゃっかりょうらん):さまざまな花が彩り美しく咲き乱れること
- 百戦錬磨(ひゃくせんれんま):多くの経験を積んでいること
- 百鬼夜行(ひゃっきやぎょう):得体の知れない者たちが我が物顔に振る舞うこと
この他にも百を使った熟語はたくさんあります。数が多いことの象徴としての「百」の使い方です。
まとめ
以上、この記事では「凡百(ぼんぴゃく)」について解説しました。
読み方 | 凡百(ぼんぴゃく) |
---|---|
意味 | 色々なもの |
語源 | 凡(普通の) + 百(多くの) |
類義語 | 各種、さまざま、多様など |
対義語 | 非凡、特異、傑出など |
英語訳 | various(色々な)、diverse(多様な)、many(多くの) |
「凡百」は日常会話ではあまり使いませんが、本やビジネスにおいては使われることのある熟語です。ネガティブな意味を含んでしまうことがあるということに注意をして使うようにしましょう。