四字熟語「百鬼夜行」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「百鬼夜行」の意味をスッキリ理解!

百鬼夜行(ひゃっきやこう):妖怪が夜中に徘徊すること。正体不明の人が悪事を働くこと。

「百鬼夜行」の意味を詳しく

「百鬼夜行」は、「ひゃっきやこう」もしくは「ひゃっきやぎょう」と読みます。「百鬼夜業」と書くのは間違いです。

「百鬼夜行」には2つの意味があります。1つ目は、奇妙な見た目をした鬼や妖怪の群れが、夜中に列を作って歩き回ること」です。2つ目は、正体が分からない人が怪しい行動を取っていること」です。

「百鬼」は様々な妖怪を、「夜行」は夜中に行列を作って徘徊することを指します。平安末期に成立した説話集『今昔物語(こんじゃくものがたり)』や、鎌倉時代前期に成立した『宇治拾遺物語(うじしゅういものがたり)」にも、「百鬼夜行」にまつわる物語が収録されており、その歴史は古いです。

 

「百鬼夜行」は、仏教説話の題材として語られました。仏教説話とは、仏教に人々を入信させるために、寺側が作った物語のことです。「百鬼夜行」は、遭遇すると死んでしまうという風に言い伝えられていたため、人々から恐れられていました。

そこで、「百鬼夜行に遭っても経文を唱えて助かった」「お経を読んでいるうちに朝になって化け物が逃げた」という物語を人々に語って聞かせ、仏教のありがたみや仏教を信仰することのメリットを伝えました。このように、「百鬼夜行」は仏教の発展と関係のある言葉です。

「百鬼夜行」の使い方

  1. ホラーマンガが好きな弟は百鬼夜行に興味津々だ。
  2. 祖父は百鬼夜行の絵巻を持っている。
  3. あそこは百鬼夜行な街だから、夜は出歩いてはいけない。
  4. 政界は百鬼夜行な世界だ。

①②の例文では、「百鬼夜行」は1つ目の意味「妖怪が夜中に列を作って徘徊すること」で使われています。③④の例文では、意味の2つ目の意味「人目のつかないところで、悪人たちが好き勝手に悪事をはたらくこと」で使われています。

「百鬼夜行」の類義語

「百鬼夜行」には以下のような類義語があります。

  • 異類異形(いるいいぎょう):異様な姿をした、人間ではない生き物のこと
  • 魑魅魍魎(ちみもうりょう):人に害を与える化け物のこと。

「異類異形」の「異類」は、人間以外の生き物を指す言葉です。「魑魅魍魎」の「魑魅」は山の気から生じる化け物のことを、「魍魎」は水の気から生じる化け物のことです。

「百鬼夜行」の対義語

「百鬼夜行」には以下のような対義語があります。

「百鬼夜行」の1つ目の意味「妖怪が夜中に列を作って徘徊すること」の対義語は、「人間の行列」です。2つ目の意味「人目のつかないところで、悪人たちが好き勝手に悪事をはたらくこと」の対義語は、透明さや正しさを想起させる言葉が該当します。

「百鬼夜行」の英語訳

「百鬼夜行」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • evil spirits
    (悪霊)
  • Walpurgis Night
    (ワルプルギスの夜)

「ワルプルギスの夜」は、アニメやマンガに登場したりするので知っている人もいるかもしれません。ワルプルギスの夜は北欧や中欧で行われる春の祭りの前日を指します。その夜には魔女がやって来て、好き勝手に街を歩き回ると伝えられていたため、「百鬼夜行」の意味と通じるところがあります。

まとめ

以上、この記事では「百鬼夜行」について解説しました。

読み方百鬼夜行(ひゃっきやこう)
意味妖怪が夜中に徘徊すること。正体不明の人が悪事を働くこと。
類義語異類異形、魑魅魍魎など
対義語品行方正、規行矩歩など
英語訳evil spirits(悪霊)、Walpurgis Night(ワルプルギスの夜)

「百鬼夜行」は話し言葉ではあまり使われませんが、新聞や評論等の堅い文章では目にする機会があります。ぜひ使い方をマスターしましょう。