今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「徹頭徹尾(てっとうてつび)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「徹頭徹尾」をざっくり言うと……
読み方 | 徹頭徹尾(てっとうてつび) |
---|---|
意味 | 最初から最後まで |
由来 | 中国の書物『朱子語類』より |
類義語 | ひたすら、首尾一貫、終始一貫、十二分など |
対義語 | 支離滅裂、ご都合主義、二転三転、朝令暮改など |
英語訳 | whole(完全な)、entirely(ひたすら)、thoroughly(すっかり) |
このページの目次
「徹頭徹尾」の意味をスッキリ理解!
「徹頭徹尾」の意味を詳しく
「徹頭徹尾」は「徹頭」と「徹尾」に分けることができます。「徹」は「徹底」「一徹」「徹夜」などの熟語に使われるように、「貫き通す」という意味があります。頭(最初)と尾(最後)を貫いているというイメージで、「徹頭徹尾」は「最初から最後まで」という意味になります。
そのため「徹頭徹尾」は、「終始、徹底的」「際限がない、どこまでも」「一貫している」「十分」という意味を持ちます。「徹頭徹尾」は少し堅い表現であるため、ビジネスシーンで使われることが多い言葉です。
「徹頭徹尾」の使い方
- 先生からは徹頭徹尾怒られた。
- その意見には徹頭徹尾反対だ。
- 私は徹頭徹尾部外者だ。
①の例文では、「徹頭徹尾」は「終始、徹底的」の意味で使われています。
②の例文では、「徹頭徹尾」は「際限がない、どこまでも」の意味で使われています。否定的な意味を持つ言葉と一緒に使うと、打ち消しの意味が強調されます。強い言い方になるため、使う時は注意が必要です。③の例文では、「徹頭徹尾」は「一貫している」の意味で使われています。
「徹頭徹尾」の由来
「徹頭徹尾」という言葉は、中国の古い書物『朱子語類(しゅしごるい)』に記載されていたものです。『朱子語類』は朱子学を大成した朱子という人物が、弟子たちと交わした言葉を記録した書物です。
そのなかに「不曾見理会得一書一事、徹頭徹尾。」とあったことから、朱子学が流行した明治初期から日本でも使われるようになりました。
「徹頭徹尾」の類義語
「徹頭徹尾」には以下のような類義語があります。
「最初から最後まで」という意味から派生して、「途切れずに続く」「充足」といった意味が含まれる言葉が類義語になります。
「徹頭徹尾」の対義語
「徹頭徹尾」には以下のような対義語があります。
- 支離滅裂:筋道が立っていないこと
- ご都合主義:立場や主張に一貫性が無いこと
- 二転三転:物事の内容・状態・成り行きなどが何度も変わること
- 朝令暮改(ちょうれいぼかい):法令などがすぐに変更されて一定しないこと
- 竜頭蛇尾(りゅうとうだび):初めは勢いが良いのに、徐々に尻すぼみになっていくこと。
「竜頭蛇尾」は、 頭が竜のように立派であるのに対し、尾は蛇のように細く、前後が釣り合っていない様子を示した言葉です。「安定しない」「変化に富んでいる」「一貫していない」といった意味が含まれる言葉が、「徹頭徹尾」の対義語になります。
「徹頭徹尾」の英語訳
「徹頭徹尾」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- whole
(完全な) - entirely
(ひたすら) - thoroughly
(すっかり)
まとめ
以上、この記事では「徹頭徹尾」について解説しました。
読み方 | 徹頭徹尾(てっとうてつび) |
---|---|
意味 | 最初から最後まで |
由来 | 中国の書物『朱子語類』より |
類義語 | ひたすら、首尾一貫、終始一貫、十二分など |
対義語 | 支離滅裂、ご都合主義、二転三転、朝令暮改など |
英語訳 | whole(完全な)、entirely(ひたすら)、thoroughly(すっかり) |
「徹頭徹尾」には、「最初から最後まで」という基本的な意味から派生して、さまざまな意味があります。それぞれの意味を例文を使って理解し、体系的に覚えましょう。