今回ご紹介する言葉は、ことわざの「泣きっ面に蜂(なきっつらにはち)」です。
言葉の意味、使い方、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「泣きっ面に蜂」をざっくり言うと……
読み方 | 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち) |
---|---|
意味 | 不幸や災難など、よくないことが重なること |
類義語 | 踏んだり蹴ったり、弱り目に祟り目、一難去ってまた一難、痛む上に塩を塗るなど |
対義語 | 鴨が葱をしょって来る、棚からぼたもち、漁夫の利など |
英語訳 | It never rains but it pours.(悪いことは何度も起こる) |
このページの目次
「泣きっ面に蜂」の意味をスッキリ理解!
泣きっ面に蜂(なきっつらにはち):不幸や災難など、よくないことが重なること
「泣きっ面に蜂」の意味を詳しく
「泣きっ面に蜂」は、不幸や災難など、よくないことが重なることをたとえたことわざです。
いきなりですが、この写真の女性が失恋して泣いていたと仮定します。
さらに、女性は帰り際に立ち寄った飲食店で、カバンを椅子に置いてトイレへ行きました。そして、トイレから帰ってくると、財布が盗まれていました。
彼氏と別れてとても憂鬱(ゆううつ)な気持ちなのに、それに加えて財布を盗まれるなんて、踏んだり蹴ったりな状況ですよね。
これが「泣きっ面に蜂」の状態なのです。
また、南蛮文化の一つとして伝わってきたかるたは、江戸・京都・大阪の3種類の形で発展していきましたが、「泣きっ面に蜂」は、江戸いろはかるたの札(ふだ)の一つです。
ちなみに、京都いろはかるたの「な」は、「習わぬ経(きょう)は読めぬ」です。また、大阪いろはかるたの「な」は、「なす時の閻魔顔(えんまがお)」です。
「泣きっ面に蜂」の使い方
- テストの点が悪くて、部活でもレギュラー落ちするなんて、泣きっ面に蜂だ。
- 先週腕を骨折して、今週足を骨折するなんて、泣きっ面に蜂だ。
ちなみに、泣きっ面を蜂と言う人もいますが、それは間違いです。
「泣きっ面に蜂」の類義語
「泣きっ面に蜂」には以下のような類義語があります。
- 踏んだり蹴ったり:不幸が重なってひどい目に合うこと
- 弱り目に祟(たた)り目:弱っているときにさらに災難が重なること
- 一難去ってまた一難:一つ大変なことが終わったと思ったら、連続してまた大変な目に合うこと
- 痛む上に塩を塗る:苦しいことの上にさらに苦しいことが重なることのたとえ
「泣きっ面に蜂」の対義語
「泣きっ面に蜂」には以下のような対義語があります。
- 鴨(かも)が葱(ねぎ)を背負(しょ)って来る:好都合が連続することのたとえ
- 棚からぼたもち:思いがけない幸運を得ること
- 漁夫の利:両者が争っているすきに、第三者が利益を得ることのたとえ
「泣きっ面に蜂」の英語訳
「泣きっ面に蜂」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- It never rains but it pours.
(悪いことは何度も起こる) - Misfortunes seldom come singly.
(災いはひとりでは来ない)
まとめ
以上、この記事では「泣きっ面に蜂」について解説しました。
読み方 | 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち) |
---|---|
意味 | 不幸や災難など、よくないことが重なること |
類義語 | 踏んだり蹴ったり、弱り目に祟り目、一難去ってまた一難、痛む上に塩を塗るなど |
対義語 | 鴨が葱をしょって来る、棚からぼたもち、漁夫の利など |
英語訳 | It never rains but it pours.(悪いことは何度も起こる) |
泣きっ面に蜂である状況にはなりたくないですよね。できることは予防していきましょう。