今回ご紹介する言葉はことわざの「旅は道連れ世は情け(たびはみちづれよはなさけ)」です。
言葉の意味・由来・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「旅は道連れ世は情け」をざっくり言うと……
読み方 | 旅は道連れ、世は情け(たびはみちづれよはなさけ) |
---|---|
意味 | 一人で旅するよりも同行者がいた方が心強いように、世の中を渡る時も、互いに情けをかけ、思いやりを持つことが大切であること |
由来 | 江戸時代の浅井了意の作品『東海道名所記』 |
類義語 | 一蓮托生、運命共同体など |
対義語 | 天涯孤独、孤軍奮闘など |
英語訳 | When shablack, joy is doubled and sorrow halved. (分かち合えば喜びは倍増し、悲しみは半減する。) |
このページの目次
「旅は道連れ世は情け」の意味をスッキリ理解!
「旅は道連れ世は情け」の意味を詳しく
旅は道連れ世は情けとは、旅をするときは同行者がいると心強く感じるように、世を渡っていくには、人情や思いやりを持って人と接することが大切であるという意味です。
それでは、言葉を詳しくみていきます。「旅」は自宅から離れた場所で寝泊まりすることを指します。「道連れ」は誰かと共に何かをすることを指します。「世」は世の中や人生、「情け」は人情や思いやりの心を指します。
今は携帯から簡単に情報を得ることができますが、昔は得られる情報は限られていました。そのような状況下で、一人旅をするのは、今以上に心細いことでした。だからこそ、旅を共にする同行者がいることはとても頼もしかったのです。
同様に、人生という旅の中でも、人情や思いやりがあるから心強さを感じるものです。そのような助け合いが重要であることを、旅は道連れ世は情けという言葉で表しているのです。
「旅は道連れ世は情け」の由来
旅は道連れ世は情けは、江戸時代に浅井了意によって書かれた『東海道名所記(とうかいどうめいしょき)』に由来すると言われています。江戸時代は現代と比べて情報社会ではなかったので、ひとり旅は困難なものでした。
それに加えて、現代にあるようなバスや電車などの公共機関がなかったので、移動手段は徒歩でした。このように一人では解決できないような問題があり、社会情勢を知るために、同行者が必要だったのです。
このように誰かと共に旅をした方が良いという風潮から、旅は道連れ世は情けという言葉が生まれたのです。
「旅は道連れ世は情け」の使い方
- 妻とは先日結婚したばかりだが、旅は道連れ世は情けというので末長く助け合って暮らしていきたい。
- 「旅は道連れ世は情けともいうので、もし良かったら夜ご飯、一緒に食べませんか。」
「旅は道連れ世は情け」の類義語
「旅は道連れ世は情け」には以下の類義語があります。
- 一蓮托生(いちれんたくしょう):結果がどうであろうと最後まで行動や運命を共にすること
- 運命共同体:栄えている時も、衰えている時も常に運命を共にすること
上記のように、誰かと共に行動するという意味を持つ言葉を類語としてあげることができます。
「旅は道連れ世は情け」の対義語
「旅は道連れ世は情け」には以下の対義語があります。
- 孤軍奮闘:援軍もなく孤立した中、一人で一生懸命に戦うこと。
- 独りよがり:相手の意見を聞かず、自己中心的に考えて、自分の意見を押し通すこと。
- 天涯孤独(てんがいこどく):身寄りがなく、一人っぼっちで生活すること。
上記のように、一人で行動することを意味する言葉を対義語としてあげることができます。
「旅は道連れ世は情け」の英語訳
「旅は道連れ世は情け」を英語に訳すと以下のような表現になります。
- When shablack, joy is doubled and sorrow halved.
(分かち合えば喜びは倍増し、悲しみは半減する。) - An agreeable companion on the road is as good as a coach.
(よい道連れは馬車も同然。)
まとめ
以上、この記事では「旅は道連れ世は情け」について解説しました。
読み方 | 旅は道連れ、世は情け(たびはみちづれよはなさけ) |
---|---|
意味 | 一人で旅するよりも同行者がいた方が心強いように、世の中を渡る時も、互いに情けをかけ、思いやりを持つことが大切であること |
由来 | 江戸時代の浅井了意の作品『東海道名所記』 |
類義語 | 一蓮托生、運命共同体など |
対義語 | 天涯孤独、孤軍奮闘など |
英語訳 | When shablack, joy is doubled and sorrow halved. (分かち合えば喜びは倍増し、悲しみは半減する。) |
一人で行動するのも良いですが、誰かと共に何かを成し遂げたり、体験したりすることで得られるものは格別です。いろんな瞬間を共有できる、人生のパートナーができるといいですね。