「無下」と「無碍」の違いとは？「無碍にする」は間違い！

無下と無碍では意味が大きく異なります。

日常で「無碍にする」という表現を使ってしまった経験はありませんか？

実はこの表現、間違いなんです。無下と無碍は実は全然意味が異なる言葉なので、間違えず使っていきたいですよね。

そこで、この記事では無下と無碍の違いから、それぞれの意味の詳細まで、詳しくわかりやすく解説しています。

【結論】意味が違う

無下と無碍では、以下のように大きく意味が異なります。

そのため、間違って使うと思わぬ誤解を招いてしまうかもしれません。

「無下」の意味を詳しく

②～④は古文を中心に用いられる表現です。

そのため、無下は「冷淡なさま」という意味で用いられることがほとんどです。

「無下」の使い方

「無下」は以下のような言い回しで用いられることが多いです。

それぞれの言い回しについて例文と一緒に詳しく見ていきましょう。

「無下にする」の使い方

「無下にする」は「放っておいて見向きもしない」という意味です。

冷淡な態度で相手を放置する様子を表します。

無下に関する言い回しで一番使われる頻度が高いです。

「無下にはできない」の使い方

「無下にはできない」は「見向きもしないことなんてできない」という意味の表現です。

「無下に扱う」の使い方

「無下に扱う」は「放っておいて見向きもしない」という意味です。

「無下にする」とほぼ同じ意味です。

「無下に断る」の使い方

「無下に断る」は「そっけなく断る」という意味の表現です。

「まったく検討することなく断る」というニュアンスを表します。

「無下に突き放す」の使い方

「無碍に突き放す」は「冷たい態度で否定する」という意味です。

「無下にあしらう」の使い方

「無下にあしらう」は「放っておいて見向きもしない」という意味です。

「無下に扱う」とほぼ同じ意味用いられます。

「無下な態度」の使い方

「無下な態度」は「冷たい態度」という意味です。

「無下」の類義語

「無下」には以下のような類義語があります。

「無下」の対義語

「無下」には以下のような対義語があります。

「無下」の英語訳

「無下」を英語に訳すと以下のような表現になります。

このうち、 “treat ~ coldly” はどちらかいうと、「無下にする」を英語訳にしたものです。

補足：「無下」の敬語表現

上司など目上の人に対して「無下に扱わないでほしい」と思うこともあるかもしれません。

しかし、そのまま言うと角が立ってしまいます。

そんな時には以下のような言葉で言い換えるのが便利です。

「無碍」の意味を詳しく

無碍は自由であり、何も障害がない様子を表します。本来は仏教用語です。

無下とは意味が大きく異なることがわかります。

ちなみに、無礙(むげ)と表記されることもあります。

「無碍」の使い方

「無碍」は以下のような言い回しで用いられることが多いです。

それぞれの言い回しについて例文と一緒に詳しく見ていきましょう。

「無碍だ」の使い方

「無碍だ」は「障害がなく自由な様子」という意味です。

「無碍だ」と文末で用いられることは少なく、「無碍な〇〇」という形で文中で用いられることが多いです。

「無碍に」の使い方

「無碍に」は「とどこおりなく自由に」という意味です。

「融通無碍」の使い方

「融通無碍(ゆうずうむげ)」は「考えや行動に障害がなくのびのびしていること」を表す四字熟語です。

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2022年1月29日

「自由無碍」の使い方

「自由無碍(じゆうむげ)」は「何の障害もなくのびのびしていること」という意味です。

「融通無碍」とほぼ同じ意味を表します。

「闊達無碍」の使い方

「闊達無碍(かったつむげ)」は「心が広く物事にとらわれないさま」という意味です。

「無碍」の類義語

「無碍」には以下のような類義語があります。

「無碍」の対義語

「無碍」には以下のような対義語があります。

「無碍」の英語訳

「無碍」を英語に訳すと以下のような表現になります。

「無下」と「無碍」の違いのまとめ

無下と無碍には以下のような違いがあります。

「無碍に扱う」などの間違った言葉を使わないように気をつけたいですね。