「中庸(ちゅうよう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「中庸(ちゅうよう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。

「中庸」の意味をスッキリ理解!

中庸(ちゅうよう):極端に片寄らず穏当なこと

「中庸」の意味を詳しく

「中庸」は「極端に片寄らず穏当なこと」を指す言葉です。

単に「片寄っていないこと」を意味するのではなく、「片寄っていない状態が道徳的・倫理的に望ましい」というニュアンスが含まれています。

儒教で使用されていた言葉で、道徳や倫理と深い関わりがあります。以下で詳しく解説します。

徳としての「中庸」

「中庸」は孔子を始祖とする「儒教」において、最高の徳とされています。

孔子は「中庸」について以下のように述べています。

中庸の徳たる、其れ到れるかな。民鮮きこと久し。

これは「不足でも過多でもなく、適当なバランスでちょうどよく行動できることは、徳として最高のものだ。しかし、そのような人は見かけなくなった」ということを意味しています。

 

儒教には「四書」という規範とすべき書があり、4つの経書から構成されています。その中のひとつが『中庸』です。『中庸』は最後に学ぶべき書とされています。

それほど「中庸」の会得は難しいとされています。

単にちょうど真ん中の行動をすればよいというものではありません。その時々で臨機応変にどちらにも片寄らない最適解を得ることを指しています。

「中庸」の徳を常に発揮することは聖人でも困難ですが、学問を修めている必要はなく誰にでも実現できる徳だとされています。

「中庸」の使い方

  1. 僕のクラスの優等生は、「中庸の道を歩むことが素敵な学校生活を送るコツだよ」と言っていたよ。
  2. 経営者たるもの、中庸の徳を常に意識して意思決定をすべきだ。
  3. この場合の中庸にあたる行動をみんなで考えてみようか。

上記の例文のように、「中庸」は意思決定、行動決定を検討する場面で使われることが多いでしょう。

①は「中庸の道」で「極端に片寄らず穏当な行動」を意味しています。

②は「中庸の徳」で「不足でも過多でもなく、適当なバランスでちょうどよく行動できる徳」を表しています。

③の「中庸」は「道徳的・倫理的に望ましい片寄っていない状態」を指します。

「中庸」の語源

周や漢の時代に儒学者がまとめた書物である『礼記(らいき)』に「中庸」が記されています。

司馬遷は子思という孔子の孫が発祥だと記していますが、戦国時代の無名の儒家が発祥であるという説もあり、由来ははっきりしていません。

「中庸」の類義語

「中庸」には以下のような対義語があります。

  • 節度:度を超さず、適度であること
  • 適当:ある性質・状態・要求などに、ちょうどよく合うこと
  • 節制:欲望におぼれて度を越すことがないように、適度につつしむこと

どれも近い意味を持つ言葉ですが、「中庸」の道徳的・倫理的なニュアンスは薄れます。

「中庸」の対義語

「中庸」には以下のような類義語があります。

  • 極端ものの一番の端、一方にはなはだしくかたよっていること
「極端」は「ものの一番の端」「一方にはなはだしくかたよっていること」を指す言葉です。

そもそも「中庸」は「極端に片寄らず穏当なこと」という意味であるため、「極端」が対義語であることは簡単に理解できるでしょう。

まとめ

以上、この記事では「中庸」について解説しました。

読み方中庸(ちゅうよう)
意味極端に片寄らず穏当なこと
語源『礼記(らいき)』に記載あり
類義語節度、適当、節制
対義語極端

「中庸」は儒教の中で最も実現が難しい徳とされています。しかし、その実現に学問は要らず誰にでも実現できる可能性があります。

まずは「中庸」の意味するところを性格に理解することが大切です。ただ真ん中の選択をすればいいというものではないことを押さえてください。

「中庸」の道を極められるように頑張りましょう。