「短絡的(たんらくてき)」とは?意味と使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「短絡的(たんらくてき)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「短絡的」の意味をスッキリ理解!

短絡的(たんらくてき):深く考えず、原因と結果を明確な根拠もなく結びつけるさま

「短絡的」の意味を詳しく

「短絡的」とは、物事のを筋道立てて考えず、原因と結果を明確な根拠もなく決めつけるさまを指します。人間の思考に対して用いる表現です。簡単に言うと、考えが浅いということです。

たとえば、「彼がお金持ちだからって、苦労がないと決めつけるのは短絡的だ」といった使い方があります。お金持ちという 1つの性質だけで、彼の人生には苦労がないという結論を安易に導き出してしまっています。

「短絡的」の「絡」は、「連絡」などの熟語に使われていることからわかるように、「つながること」を表します。つまり、人間の思考回路について、筋道を立てずに話を短くつなげてしまうことを「短絡的」と言います。

「短絡的」の使い方

  1. 彼は、論理を飛躍して物事を結びつけることが多い。短絡的思考の持ち主だ。
  2. 1つの失敗で彼を見限るのは極めて短絡的だ。
  3. 普段風邪さえ引かない私が、インフルエンザになるわけないと楽観的に考えていた。今思えば、短絡的な考えだった。

「短絡的」は人間の思考について用いる言葉であるため、①の「短絡的思考」という表現はよく使われます。1文目にあるように、論理を飛躍して物事を結びつける思考を指します。

②では、1つの失敗をもって、彼に期待する価値はないと諦めることは浅はかだと述べています。失敗は、誰にでもありますよね。

③では、普段風邪さえ引かないのだから、インフルエンザにかかるなどありえないという考えが甘かったと述べています。感染症にかかる確率を減らすのは、今までかかったことがないという経歴ではなく、きちんと感染症対策をしたという事実です。

「短絡」の語源

「短絡的」の「短絡」は、もともと電気回路に関する用語から来ています。

 

「短絡」は、電気の「ショート」を意味する言葉でした。ショートとは、電気回路の中のある2点間を、電気抵抗の小さい導体(電線など)でつなぐことを指します。導体とは、電気を伝えやすい物体のことです。

通常、電流を流す際は、電流の量を調節する抵抗器が回路に存在します。あまり大きな電流を流しすぎると、過度に発熱して発火などにつながってしまうためです。

本来は抵抗器を使って電流の量を調節すべきところを、抵抗の小さい導体で回路をつないでしまうことを「短絡」または「ショート」と言います。

 

上記の意味から派生し、本来必要な手順や筋道を省いて安易に物事を結びつけてしまうことも「短絡」と言うようになりました。

「短絡的」の類義語

「短絡的」には以下のような類義語があります。

  • 短慮(たんりょ):考えが浅いこと
  • 浅慮(せんりょ):考えが浅いこと
  • 早合点(はやがてん):よく話を聞かないうちに、わかった気になること
  • 浅はか:考えが足りないさま
  • 早計:浅はかな考えで判断すること

「短慮」と「浅慮」はほとんど同じ意味ですが、「短慮」には気が短いという意味もあります。

「早合点」は、思考力がないというよりは、まだ情報を取り揃えていないうちに結論を出してしまうことを指します。

「短絡的」の対義語

「短絡的」には以下のような対義語があります。

  • 深慮(しんりょ):考えが深くまで及こと
  • 深謀遠慮:遠い先のことまで深く考えて計画を立てること

「短絡的に考える」など、フレーズ単位で対義語を考えた場合、「慎重に考える」などが挙げられます。

「短絡的」の英語訳

「短絡的」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • simplistic
    (単純な、短絡的な)
  • hasty
    (早まった、せっかちな)
  • jump to a conclusion
    (早合点する)

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • His action was based on such a simplistic point of view.
    (彼の行動は、そうした浅はかな考えによるものだった。)
  • It is too hasty in concluding that he was a criminal.
    (彼を犯人と決めつけるのは早とちりだった。)
  • We have little information now. We should not jump to a conclusion.
    (我々には今、情報が圧倒的に足りない。事態を短絡的に考えるべきではない。)

まとめ

以上、この記事では「短絡的」について解説しました。

読み方短絡的(たんらくてき)
意味深く考えず、原因と結果を明確な根拠もなく結びつけるさま
語源電気回路のショートを意味する「短絡」から
類義語短慮、浅慮、早合点、浅はか
対義語深慮
英語訳simplistic, hasty, jump to a conclusion

「短絡的」は、人の思考について用いる言葉ですが、その由来が電気用語から来ていることは知らなかった人が多いのではないでしょうか。電気回路にしても、人の思考にしても、必要な手順や筋道を省いてしまうことが「短絡的」です。ぜひ意味や使い方を覚えてみてください。