「宝の持ち腐れ」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「宝の持ち腐れ」をざっくり言うと……

読み方宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)
意味役に立つ物を持っているのにそれを利用しないこと・才能があるのにそれを発揮しないこと
由来宝のように素晴らしいものも持っているだけでは、腐ってしまうというところから。
類義語猫に小判、馬の耳に念仏、豚に真珠など
英語訳A book that is shut is but a block. (閉じられた本はかたまりでしかない。=宝の持ち腐れ。)

「宝の持ち腐れ」の意味をスッキリ理解!

宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ):役に立つ物を持っているのにそれを利用しないこと・才能があるのにそれを発揮しないこと

「宝の持ち腐れ」の意味を詳しく


「宝の持ち腐れ」には意味が二つあります。一つは、役に立つ物、価値のある物を持っているのにも関わらず、それを利用しないことです。もう一つは、優れた才能や技術を持っているにもかかわらず、それを発揮しないことです。

前者が「物」に対して、後者が「人」に対しての意味であることが分かります。

 

例えば、非常に良いにおいの香水を買ったとします。値段は高く、お金をためて買ったこともあり、非常に気に入りました。しかし、使うのがもったいないからと、部屋に飾ったまま使わなかったらどうでしょうか。

ただの飾り物になってしまうのです。香水は使わなければ本来の役割は一切発揮されませんよね。このように、優れているものを持っているにも関わらず、使わないことを「宝の持ち腐れ」と言います。こちらは「物」に対する例です。

 

もう一つ、「人」に対する例を挙げておきます。皆さんがサッカーチームに所属していると仮定します。そして、そのチームに、非常に技術が高く、才能あふれる選手が入ってきたとします。

しかし、その選手が、自ら「新人だから」という理由で積極的にプレーせず、消極的なプレーばかりしていたらどうでしょうか。

非常にそれはもったいないですよね。才能も技術もあるのに、それを発揮しなければ、全く意味を持ちません。このような場合にも、「宝の持ち腐れ」と言うことができます。

「宝の持ち腐れ」の使い方

  1. 彼は最近高価な靴を買ったらしい。でも、その靴を汚れるからという理由で履いてこないのは宝の持ち腐れだ。
  2. パソコンを持っているのに、インターネットをつながないとは、宝の持ち腐れにもほどがある。
  3. 姉は美人だが、色々な部分がだらしないので全然モテない。まさに宝の持ち腐れだ。
  4. 弁護士の資格を持っているのに、弁護士にならずに普通に就職するなんて宝の持ち腐れだ。

➀、➁は物に対して、➂,➃は人に対して「宝の持ち腐れ」を使っている例文です。

➀は、高価な靴をもったいぶって履かないことに対して使用している例文です。

➁では、パソコンを持っているのに使いこなせてないことに対して、「宝の持ち腐れ」と言っています。

 

➂では、容姿が優れているのにもったいないといった意味で使われています。このように、「宝の持ち腐れ」は容姿、外見にも使われます。

➃は、弁護士という資格、また弁護士としての能力を、仕事において発揮できていないことに対して、「宝の持ち腐れ」と言っている例文です。

「宝の持ち腐れ」の由来

「宝の持ち腐れ」は、宝のように素晴らしいものでも、持っているだけでは腐ってしまうということに由来します。

ここで言う「宝」は、「役に立つ物」を指します。「役に立つ物」もまったく使わずにいたら、それは腐っているも同然です。また、場合によっては本当に腐ってしまうでしょう。

「宝の持ち腐れ」の類義語

「宝の持ち腐れ」には以下のような類義語があります。

どれも「宝の持ち腐れ」とは少し意味は異なります。しかし、どんなに役に立ち、どんなに価値のあるものも、相手や状況によっては意味をなさないという点でどれも共通しています。

「宝の持ち腐れ」の英語訳

「宝の持ち腐れ」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • A book that is shut is but a block.
    (閉じられた本はかたまりでしかない。)
  • Unused treasure is a waste of treasure.
    (使われない宝は、宝の無駄。)
  • Not possession but use is the only riches.
    (所有することでなく使用することが豊かさである。)
  • Better spent than spablack.
    (使わずにとっておくよりも使う方が良い。)

まとめ

以上、この記事では「宝の持ち腐れ」について解説しました。

読み方宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)
意味役に立つ物を持っているのにそれを利用しないこと・才能があるのにそれを発揮しないこと
由来宝のように素晴らしいものも持っているだけでは、腐ってしまうというところから。
類義語猫に小判、馬の耳に念仏、豚に真珠など
英語訳A book that is shut is but a block. (閉じられた本はかたまりでしかない。=宝の持ち腐れ。)

「宝の持ち腐れ」の意味や使い方を理解することはできたでしょうか。どんなに価値のあるものの、それを持っているだけでは全く意味はありません。

「宝の持ち腐れ」はもったいないという気持ちも生まれるため、基本的には非難したりアドバイスしたりする場面がほとんどです。

しかし、場合によっては褒めていると捉えることができます。というのも、例えば才能であれば、その才能を宝のようなものだと言っているようなことになるからです。

必ずしも批判的なことわざではないということも押さえておくといいかもしれません。