今回ご紹介する言葉は、熟語の「承知(しょうち)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「承知」をざっくり言うと……
読み方 | 承知(しょうち) |
---|---|
意味 | 事情などを知ること。依頼などを聞き入れること。理解すること。 |
類義語 | 了解・承諾・了承など |
英語訳 | “Yes, I got it”、”Certainly” |
「承知」の意味をスッキリ理解!
「承知」の意味を詳しく
「承知」とは、ビジネスでよく「わかりました」の意味で使われますが、実は次の3つの意味があります。
- 事情などを知ること。
- 依頼など頼まれごとを聞きいれること。
- 理解して許すこと。
②と③の意味からわかるように、「承知」には、理解するだけでなく、「許す」「受け入れる」という容認のニュアンスが含まれます。
「承知」の使い方
- ○○の件に関して、承知いたしました。
- 忙しいのは重々承知しているが、その上で頼ませてほしいことがある。
- 君のいうことなど百も承知だ。
①の「承知いたしました」は、ビジネスで最もよく使われ、依頼などを理解し、受け入れることを指します。なお、これはメールでも同じように使うことができます。
②の「重々承知」は、十分に理解をしている時に使います。この言葉自体は敬語ではありませんが、物事に対して進撃に向き合っている印象があるので、ビジネスでも使われます。
③の「百も承知」とは、言われなくても十分にわかっている、という意味で使われます。②の「重々承知」と意味は似ていますが、「百も承知」の方が強く上から物を言う印象があります。上司やビジネスでは使わないように注意しましょう。
「承知」の類義語
承知には以下のような類義語があります。
「承知しました」と言うと、相手は「引き受けてくれた」と解釈してしまう恐れがあるため、なんでも「承知しました」と言うのは避けた方が良いです。また、相手との距離感や、依頼内容によって、「承知しました」だと堅苦しく感じられてしまうこともあるので、違和感がある場合はこれらの類語に言い換えましょう。
ここで、よく混乱しやすい「承知」と「了解」について違いを詳しく説明したいと思います。
「承知」と「了解」の違いとは?
重点の違い
一番の違いは、どこに重点をおくかです。
「承知」:知ること、受け入れること。
「了解」:理解すること。
「了解」は、「了」も「解」もどちらも「わかること」を意味する漢字が使われています。一方で、「承知」の場合は、知って、かつそれを受け入れるニュアンスがあるので覚えておきましょう。
ビジネスにおいての使い分け
「承知」にも「了解」にも尊敬語としての意味は含まれていません。しかし、ビジネスにおいては目上の人には「承知」を使うことがマナー化されています。
「了解しました。」でももちろん敬語として正しい使い方ではありますが、人によっては軽いと感じたり、失礼と捉えられたりする場合があります。相手との距離感をみて、不快感を与えないように使い分けましょう。
「承知」の英語訳
承知を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Yes, I got it
(はい、分かりました。) - Certainly
(確かにそうします。)
“Yes, I got it” は、言われたことを理解した状況で使われます。特にフォーマルな場では、”Certainly” へ言い換えることが可能です。
まとめ
以上、この記事では「承知」について解説しました。
読み方 | 承知(しょうち) |
---|---|
意味 | 事情などを知ること。依頼などを聞き入れること。理解すること。 |
類義語 | 了解・承諾・了承など |
英語訳 | “Yes, I got it”、”Certainly” |
理解することを表す言葉はいくつもありますが、それぞれのもつ意味やニュアンス、使えるシーンはさまざまです。これを機に、「承知」だけでなく類義語の意味も合わせて理解しておくことで、シーンによって使い分けることができると良いでしょう。