「酌量」の意味とは?使い方から類義語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「酌量(しゃくりょう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。

☆「酌量」をざっくり言うと……

読み方酌量(しゃくりょう)
意味相手の事情を汲み取り、手加減を加えること
類義語斟酌、忖度、考慮
英語訳consideration(よく考えること、考慮、酌量)など

「酌量」の意味をスッキリ理解!

酌量しゃくりょう:相手の事情を汲み取り、手加減を加えること

「酌量」の意味を詳しく


「酌量」とは、「相手の事情を汲み取り、手加減を加えること」です。

裁判の場面では、「被告人の事情を汲み取り、処置や処罰などに手ごころを加えること」を言います。手ごころとは、状況に応じて対応の厳しさを手加減することです。

酌量は、斟酌(しんしゃく)と言い換えられることもあります。

「情状酌量(じょうじょうしゃくりょう)」

「情状酌量」とは、刑事裁判において、裁判官などが事件の諸事情を汲み取り、被告人に対する刑罰を軽くすることです。基本的に、被告人に有利な事情を汲み取ることを言います。

裁判において情状酌量される事情の例は、「犯行動機」「反省の具合」などが挙げられます。

また、裁判以外にも、一般に誰かの過失を咎(とが)める際に、同情すべき点などの諸事情を汲み取ることをいいます。

「情状」とは、実際の事情や状態のことを言います。また、「情状酌量」は「酌量減刑」と言い換えられます。

「酌量」の使い方

酌量の使い方として、以下のような例文が挙げられます。

  1. 彼には、酌量の余地がある。
  2. 事の全体像を把握した上で、情状を酌量する。
  3. 被告人が情状酌量されるよう、弁護士は裁判官に向かって懸命に説明をした。

「酌量」の類義語

酌量には以下のような類義語があります。

  • 斟酌(しんしゃく):相手の事情や心情を汲み取り、手ごころを加えること
  • 忖度(そんたく):他人の心情を推し測り、相手に配慮すること
  • 考慮(こうりょ):物事の様々な要素を含めて、よく考えること

「酌量」の英語訳

酌量を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • consideration
    (よく考えること、考慮、酌量)
  • take something into consideration
    (配慮する、考慮する、酌量する)
  • make allowance(s)
    (手加減をする、酌量する)

considerationの動詞形である、considerで「考慮する」「酌量する」と訳すことも可能です。

なお、 “take something into consideration” のconsiderationは、accountに書き換えることができます。

まとめ

以上、この記事では「酌量」について解説しました。

読み方酌量(しゃくりょう)
意味相手の事情を汲み取り、手加減を加えること
類義語斟酌、忖度、考慮
英語訳consideration(よく考えること、考慮、酌量)など

物事を1つの視点で見ていると、考慮すべき点を見落としてしまいます。自分の主観や決めつけだけでなく、相手に「酌量」の余地があるかを考えられる余裕を持ちましょう。

また、「酌量」の意味をきちんと押さえ、正しく使いこなせるようにしましょう。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。