今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「千差万別(せんさばんべつ)」です。
言葉の意味、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「千差万別」をざっくり言うと……
読み方 | 千差万別(せんさばんべつ) |
---|---|
意味 | 種々様々でそれぞれ異なること、またはそのさま |
由来 | 中国の『景徳伝灯録』から |
類義語 | 十人十色、多種多様など |
英語訳 | variety(様々な種類)など |
「千差万別」の意味をスッキリ理解!
千差万別(せんさばんべつ):種々様々でそれぞれ異なること、またはそのさま
「千差万別」の意味を詳しく
「千差万別」とは、「種々様々でそれぞれ異なること、またはそのさま」という意味の四字熟語です。
「千」は数字の1000、「差」は差異、「万」は数字の10,000、「別」は区別などを意味します。
つまり、1000や10,000の種類のものがあり、それぞれが異なるということです。
「千差万別」の例文
- 人の個性は千差万別だ。
- 虫と言っても、その種類は千差万別ある。
「千差万別」の由来
中国の『景徳伝灯録』(けいとくでんとうろく)の25巻に登場します。
『景徳伝灯録』とは、中国・北宋(ほくそう)の道原(どうげん)が書いた仏書のことで、その25巻での師の言葉の中で使われています。
「理(ことわり)の境地にどうやったら通じることができましょうか。」という問いに対し、師は「千差万別なり」と答えました。これは「その方法は様々だ」という意味です。
「千差万別」の類義語
千差万別には以下のような類義語があります。
- 十人十色(じゅうにんといろ):10人いれば10種の個性があることから、考えや好みが人それぞれ異なること。
- 三者三様(さんしゃさんよう):人それぞれ、考え方ややり方に違いがあるということ
- 多種多様(たしゅたよう):種類が多く、様々なこと。
- 千姿万態(せんしばんたい):姿や形が種々異なること。
共通して「種類が多い」「それぞれ異なる」という意味を持ちます。
「千差万別」の英語訳
千差万別を英語に訳すと、次のような表現になります。
- vary widely
(ばらつきが大きい) - diversity
(様々な種類) - infinite variety
(莫大な多様性)
「千差万別」をそのまま表すイディオムや言い回しは英語にはありませんが、「種類が多い」や「異なる」といった意味の英語はたくさんあります。
“vary”などを使用すると意味が伝わりやすいでしょう。
まとめ
以上、この記事では「千差万別」について解説しました。
読み方 | 千差万別(せんさばんべつ) |
---|---|
意味 | 種々様々でそれぞれ異なること、またはそのさま |
由来 | 中国の『景徳伝灯録』から |
類義語 | 十人十色、多種多様など |
英語訳 | variety(様々な種類)など |
国際化が進むなかで、多様性はキーワードになってきます。
違いを認め合い受け入れることはとても重要なことですね。