「先負(せんぶ)」の意味|して良いこと、避けるべきことは?

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「先負(せんぶ)」です。

言葉の意味・使い方・避けるべきこと・午前中は避けるべきこと・やって良いこと・六曜についてわかりやすく解説します。

「先負」の意味をスッキリ理解!

先負(せんぶ):(陰陽道の六曜の1つで)急用や公事を避けるべき日

「先負」の意味を詳しく

「先負」は「六曜(ろくよう)」のうちの1つで、「急用や公事を避けるべき日」を指します。

以下のような特徴がある日です。

「先負」の特徴
  • 急用、公事、争いごとは避けるべき
  • 物事を行うなら午前ではなく午後にするべき
  • 静かに過ごすべき

急用を避けるべきなのは「先んじると負ける」という漢字の通りですね。

「負」という漢字がついているものの、特に運勢が悪い日ではありません。

午前中は運勢が凶ですが、午後は運勢が吉になるため、物事を行っても特に問題ありません。

「先負」の読み方

「先負」には以下のような読み方があります。

「先負」の読み方
  • せんぶ
  • せんぷ
  • さきまけ
  • せんまけ

どれも正しい読み方ですが、「せんぶ」と読むのが一番正式です。

【補足】「陰陽道(おんみょうどう)」とは

「陰陽道」とは、古代中国において発達した、占いの技術の1つです。

陰陽道には以下の2つの思想があります。

  • 五行思想(ごぎょうしそう)
    この世の全ての事物は、「火・水・木・土・金」の5つで構成されると考える思想
  • 陰陽思想(おんみょうそそう)
    明るく澄んだ「陽」の気と、暗く濁った「陰」の気でこの世が成り立っていると考える思想

陰陽道ではこの2つの思想をもとに自然界の現象を解明します。

そして、解明した自然現象をもとに、人に起こる良いこと・悪いことを占います。

「先負」の使い方

  1. 今日は暦の上では先負にあたるため、家の中で過ごそうと思う。
  2. 先負なのに急用を済ませた結果、ややこしいことになってしまった。

「先負」は「先負なので大人しく過ごす」「先負なのに思いつきの行動をしたために失敗した」などと使われることが多いです。

「先負」に避けるべき3つのこと

「先負」の日に1日中避けるべきことは以下のとおりです。

  1. 急用
  2. 争いごと
  3. 公事

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

避けるべきこと①:急用

「先負」の日に急用を行うのは避けるべきです。

どんな内容であれ、急ぐような用事や、突発的に思いついたことを行うのは避けるべきです。

特に午前中に急用を行うのは避けましょう。

ちなみに、急用を行うのに良いとされているのは「先勝」です。

避けるべきこと②:争いごと

「先負」には訴訟などの争いごとも避けるべきです。

争いごとに適している「先勝」まで待つか、そもそも争いにはならないようにすると良いでしょう。

特に午前中に争いごとをするのは避けましょう。

避けるべきこと➂:公事

「先負」には公事(くじ)も避けるべきです。

公事とは、現代では天皇などが行うような国事行為や儀式などのことを指します。

「先負」の午前中は避けるべき11のこと

「先負」は午前中の運勢が凶です。

そのため、前中は基本的に何かを始めたり、行ったりするのは避けるべきです。

具体的に、「先負」の午前中に避けるべきには以下のようなものがあります。

  1. 結婚式
  2. 結納・顔合わせ
  3. 納車
  4. 引っ越し
  5. 宝くじの購入
  6. 財布の購入
  7. 契約事
  8. 開業・登記
  9. 地鎮祭
  10. 七五三・お宮参り
  11. お見舞い

それぞれの避けるべきことについて詳しく見ていきましょう。

午前中は避けるべきこと①:結婚式

結婚式は「先負」の午前中に行うのは避けるべきです。結婚式は特に縁起を気にする方が多いからです。

特に親族だけでなく多くの人を招くような結婚式にする場合は、運勢が吉となる午後に行ったほうが良いでしょう。

ちなみに、結婚式は「大安」に行うのがベストとされ、次に良いとされるのは「友引」です。

ただ、「先負」の午後は運勢が吉の割に式場の予約が取りやすく、割引がある場合もあるので穴場と言えます。

午前中は避けるべきこと②:結納・顔合わせ

結納・両家顔合わせなどの結婚に関連する行事も「先負」の午前は避け、午後に行うのが良いでしょう。

結納・両家顔合わせの場合も一番良いとされるのは「大安」、その次が「友引」です。

ただ、両家の都合がつく日に行うのが一番ですので、スケジュールが合えば「先負」の午後に行っても良いでしょう。

午前中は避けるべきこと➂:納車

修理・車検・購入などが終わった車を購入者に納入する納車も「先負」の午前は避け、午後にするようにしましょう。

納車も「大安」がベストですが、「先負」でも午後であれば問題ありません。

ちなみに、納車は「赤口」に行うのは避けるべきとされています。

「赤口」の「赤」が事故の血を連想させるからです。

午前中は避けるべきこと④:引っ越し

引っ越しも「先負」の午前は避け、午後に行うと良いでしょう。

引っ越しも「大安」が一番良いとされ、「赤口」は「赤」が火事を連想させるため、避けるべきとされています。

また、「先負」の午後であっても、「三隣亡(さんりんぼう)」にあたる日は避けるべきです。

「三隣亡」はこの日に引っ越しや新築を行うと3軒先まで火事で消失するとされる大凶日です。

午前中は避けるべきこと⑤:宝くじの購入

宝くじの購入も縁起をかつぎたいのであれば、午前は避け、午後に行うようにしましょう。

ちなみに、宝くじの購入も「大安」に行うのが一番良いとされています。

ただ、「大安」は宝くじの売り場が混むので注意が必要です。

午前中は避けるべきこと⑥:財布の購入

財布の購入も縁起をかつぐなら「先負」の午前ではなく午後が良いでしょう。

午前中は避けるべきこと⑦:契約事

契約事も「先負」の午前ではなく午後に行うのがおすすめです。

ちなみに、契約事でも、急だったり争い事だったりする場合は「先負」に行うのは避けるべきです。

午前中は避けるべきこと⑧:開業・登記

お店の開業や会社の登記も「先負」の午前は避け、午後に行うと良いでしょう。

開業・登記の場合も一番良いとされるのは「大安」です。

午前中は避けるべきこと⑨:地鎮祭

地鎮祭も午前を避け、午後にすれば「先負」に行っても問題ありません。

ただ、地鎮祭は家を建てる人、建てた家に住む人、神主さん全員の予定が合わないと行うことができません。

神主さんは「大安」など運勢が良い日は都合がつきにくいので、「先負」の午後も日程の候補に入れておくと良いでしょう。

午前中は避けるべきこと⑩:七五三・お宮参り

七五三・お宮参りも午前は避け、午後に行うと良いでしょう。

ただ、七五三・お宮参りは子どもが主役の行事なので、遅い時間に行うと子どもが疲れてしまいます。

そのため、「先負」に行うのであれば午後の早い時間に済ませると良いでしょう。

午前中は避けるべきこと⑪:お見舞い

お見舞いも「先負」の場合は午前ではなく午後に行うと良いでしょう。

入院している側も昼食を済ませた後の午後のほうが落ち着いて面会できるでしょう。

「先負」にやって良い4つのこと

「先負」の運勢は午前中は凶、午後は吉ですが、1日を通していつでもやって良いこともあります。

それは以下のとおりです。

  1. 葬式・法事
  2. お参り
  3. 結婚式の招待状・内祝いの送付
  4. 入籍

それぞれのやって良いことについて詳しく見ていきましょう。

やって良いこと①:葬式・法事

葬式や法事は時間帯に関係なく「先負」に行って問題ないとされています。

そもそも、仏教と陰陽道の教えである「六曜」は何の関係もないからです。

その上、特に葬式はあらかじめ日程を決めておくことができません。

ただ、「亡くなった人が親しい人を引いて行ってしまう」とされる「友引」に葬式や法事を行うのは避けるべきと考える人が多いようです。

やって良いこと②:お参り

お参りも「先負」に行って良いとされています。

神道と陰陽道の教えである「六曜」も関係がないからです。

そして、神社へのお参りは一般的に、朝早い時間帯が良いと言われています。

どうしても気になるなら、午後の早い時間帯にお参りすると良いでしょう。

やって良いこと➂:結婚式の招待状・内祝いの送付

結婚式の招待状や内祝いの送付も「先負」に行って問題ないとされています。

ちなみに、結婚式の招待状や内祝いを送るのにベストなのは、「幸せをおすそわけする」ことができる「友引」です。

やって良いこと④:入籍

入籍日を「先負」に設定するのも特に悪いことではありません。

気になるのであれば、届け出を提出するのは午後にすると良いでしょう。

「六曜」とは?

「六曜」は、「陰陽道」の中の暦の考え方です。

「六曜」は、その日の運勢や、その日が行事に適しているかどうかを表す考え方で、以下の6種類を曜日のように繰り返します。

  • 先負(せんぶ):急用は避けるべきとされる日
  • 友引(ともびき):勝負の決着がつかない良くも悪くもないとされる日
  • 先勝(せんしょう):早くことを済ませてしまうことが良いとされる日
  • 仏滅(ぶつめつ):何事もうまくいかないとされる日
  • 大安(たいあん):万事進んで行うのに良いとされる日
  • 赤口(しゃっこう):正午の前後を除いて凶日とされる日

ただし、旧暦における1日は、どの種類になるか月によって固定されているので、そこだけ順番が前後します。

それぞれの六曜について詳しく見ていきましょう。

「先負」の意味

「先負」は急用は避けるべきとされている日です。

訴訟なども避け、平穏に過ごすのが良いとされています。

運勢は午前中は凶、午後は吉になります。

「先負」の運勢
~12時
12時~

「友引」の意味

先ほどからも解説している通り、「友引」は勝負の決着がつかない、良くも悪くもない日です。

全体的に運勢は良いですが、11~13時の間は凶の時間帯とされています。

凶の時間帯を避ければたいていのことは行って良い日ですが、葬式だけは避けるべきとされています。

「友引」の運勢
~11時
11~13時
13時~

「友引(ともびき)」の意味|して良いこと、避けるべきことは?

「先勝」の意味

「先勝」は早くことを済ませてしまうのが良いとされる日です。

急用の処理や訴訟に適した日と言われています。

運勢は午前中は吉ですが、午後は凶と言われています。

「先勝」の運勢
~12時
12時~

「先勝(せんしょう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

「仏滅」の意味

「仏滅」は何事もうまくいかないとされている日です。

何事を行うにも凶だとされる日ですが、葬儀は行っても良いと考える人が多いです。

「仏滅」の運勢
一日中

「大安」の意味

「大安」は何をするにも良い日とされています。

特に結婚式などのお祝い事は「大安」にしたいと考える方が多いです。

「大安」の運勢
一日中

「大安(たいあん・だいあん)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

「赤口」の意味

「赤口」は正午の前後を除いて凶と言われる日です。

具体的には11~13時の間は吉ですが、それ以外の時間帯は凶になります。

特に契約や訴訟は避けるべきとされています。

「赤口」の運勢
~11時
11~13時
13時~

まとめ

以上、この記事では「先負」について解説しました。

読み方先負(せんぶ)
意味(陰陽道の六曜の1つで)急用や公事を避けるべき日
避けるべきこと急用
争いごと
公事
午前中は避けるべきこと結婚式
結納・顔合わせ
納車
引っ越し
宝くじの購入
財布の購入
契約事
開業・登記
地鎮祭
七五三・お宮参り
お見舞い
やって良いこと葬式・法事
お参り
結婚式の招待状・内祝いの送付
入籍

「先負」や「六曜」を日常生活の中で意識しながら生活している人はそう多くないですが、これを教養として押さえておくだけで知的な印象を与えられます。

是非この機会に覚えておくと良いでしょう。