「雄々しい」とは「男らしく勇ましいさま」という意味です。
「雄々しい」を「おすおすしい」や「ゆうゆうしい」と間違えて読んでしまったことはありませんか?
正しくは「おおしい」と読み、男性だけではなく女性に対しても使える言葉です。
この記事では、「雄々しい」の意味や使い方についてわかりやすく解説します。
☆「雄々しい」をざっくり言うと……
読み方 | 雄々しい(おおしい) |
---|---|
意味 | 男らしく勇ましいさま |
類義語 | 勇ましい、精悍な、猛々しいなど |
対義語 | 女々しい |
英語訳 | manly(男らしい)、like a man(男らしい)、brave(勇敢な)など |
「雄々しい」の意味
男らしく勇ましいさま
「雄々しい」は、「男らしく勇ましいさま」を表します。
「雄々しい」は「男男(おお)しい」と表記することもあります。
「雄々しい」とは、具体的には以下のような様子のことを表します。
- 力強い
- たくましい
- 精力あふれる
- 自信がある
- 堂々としている など
「雄々しい」の成り立ち
「雄々しい」は、以下のような成り立ちをしています。
- 雄々
「雄」(動物のオスを意味する漢字)を重ねたかたち - しい
形容詞をつくる役割をもつ言葉
つまり、「雄々しい」は男性らしいことを表します。
「雄々しい」の使い方
「雄々しい」は以下のように使います。
- 人やものに対して使う
- 行動に対して使う
それぞれの使い方について、例文と一緒に見ていきましょう。
①人やものに対して使う
「雄々しい」は、人やものが男らしく勇ましいさまを表すときに使います。
- 彼は雄々しげな表情が印象的な俳優だ。
- 雄々しい男性が好きだという女性は少なくない。
- 樹齢千年を超える大木の雄々しい姿に胸を打たれた。
- 槍ヶ岳(やりがたけ)は雄々しい山として有名だ。
②行動に対して使う
「雄々しい」は、行動が男らしく勇ましいことを表すときにも使います。
- 彼は困難にも雄々しく立ち向かった。
- 自軍の士気を上げるために、雄々しい叫び声をあげた。
- 彼女はその場にいる誰よりも雄々しく振る舞った。
「雄々しい」は女性に対しても使えます。
しかし、「雄」という漢字には男性的という意味合いがあるため、人によっては不快な思いを抱いてしまう場合があります。
使う際には注意しましょう。
「雄々しい」人の特徴
「雄々しい人」の特徴には以下のようなものがあります。
- 力強い
- 団体行動がうまい
- 自分には関心がない
それぞれ見ていきましょう。
特徴①力強い
「雄々しい」人は、健康的で力が強いことが多いです。
肉体的にも精神的にもエネルギッシュで、周りを明るくする存在なのです。
そのため、集団の中にいても良い意味で目立ったり、周りの人から頼りにされたりします。
特徴②団体行動がうまい
「雄々しい」人は、団体行動が上手です。
誰に対しても態度を変えることがないので目上から気に入られ、面倒見も良いので目下からも信頼されます。
常に堂々としているので、リーダーを任されることも多いです。
特徴③自分には関心がない
「雄々しい」人は、周りのことを考える傾向があるので、自分自身のことにはあまり関心がないことが多いです。
自分自身の変化に鈍感だったり、外見を磨くことに無頓着だったりします。
「雄々しい」の類義語
「雄々しい」には以下のような類義語があります。
- 男らしい
- 男っぽい
- たくましい
体ががっしりしていて力強い - 力強い
いかにも力がありそうに見えるさま。頼りになるさま - 勇ましい
勢いが強く、積極的に向かっていくさま - 勇敢(ゆうかん)な
勇気があり、危険や困難を恐れないさま - 勇猛(ゆうもう)な
勇気があって何物も恐れないこさま - 堂々たる
堂々としているさま - 精悍(せいかん)な
表情などに力強さや鋭敏さが感じられるさま。強く鋭くて好ましいさま - 度胸がある
どんなことがあっても動じないさま。気後れしない精神力のあるさま - 大胆
物を恐れない度胸があること - 大胆不敵
度胸があって恐れ知らずなこと - 凛々しい
力強さ・意志の強さが感じられ頼りがいのあること - 健気(けなげ)
弱い者が困難なことに立ち向かっていくさま - 猛々(たけだけ)しい
勇ましくて強そうなさま。図々しい
「雄々しい」と「猛々しい」の違い
「雄々しい」と「猛々しい」には、以下のような違いがあります。
雄々しい | 猛々しい | |
---|---|---|
意味 | 男らしく勇ましいさま | ①勇ましくて強そうなさま ②図々しい |
イメージ | 男らしい | 図々しい |
「雄々しい」と「猛々しい」は、図々しいという意味があるかどうかが異なります。
「猛々しい」には、「勇ましくて強そうなさま」だけではなく「図々しく厚かましい」という意味もあります。
そのため、一般的に褒め言葉としては「猛々しい」よりも「雄々しい」を使う方が無難です。
- 海外で修行しただけあって、彼は猛々しい雰囲気をまとっている。
- カンニングした生徒が怒られても猛々しい態度をとっているので、反省するように注意した。
- 自分は何もしていないのにご飯だけ食べて帰るなんて、猛々しい人物だ。
- 罪を犯したのに認めないだなんて、彼は盗人猛々(ぬすっとたけだけ)しい人物だ。
①は「勇ましくて強そうなさま」という意味で使っています。
②③は「図々しく厚かましい」という意味で使っています。
④の「盗人猛々しい」とは、「盗みをしたのに平気でいるさま」「悪いことをして開き直るさま」という意味です。
「雄々しい」と「勇ましい」の違い
「雄々しい」と「勇ましい」には、以下のような違いがあります。
雄々しい | 勇ましい | |
---|---|---|
意味 | 男らしく勇ましいさま | 勢いが強く、積極的に向かっていくさま |
イメージ | 男らしい | 勇気がある |
「雄々しい」と「勇ましい」は、男らしいという意味があるかどうかが異なります。
「雄々しい」は、男らしいという意味があるため、女性に対して使う際は注意が必要です。
「勇ましい」は、男らしいという意味がないため、女性に対しても褒め言葉として使えます。
「雄々しい」の対義語
「雄々しい」には以下のような対義語があります。
- 女々(めめ)しい
考えや行動が女性のようであること。意気地がないこと。勇気がないこと
「女々しい」は、一般的には男性を否定したり馬鹿にしたりするときに使います。
「雄々しい」の英語訳
「雄々しい」には「男らしい」と「勇ましい」の2つの意味合いがあります。
それぞれの意味合いに分けて、英語訳を紹介します。
- manly
(男らしい) - like a man
(男らしい)
- brave
(勇敢な) - gallant
(勇敢な) - valiant
(勇敢な) - majestic
(荘厳な。堂々とした)
上記の単語を使った表現には、次のようなものがあります。
- manly behavior
(男らしいふるまい) - to behave manfully
(男らしく振る舞う) - a gallant man
(勇敢な男性) - a brave disposition
(勇敢な気質)
「雄々しい」のまとめ
以上、この記事では「雄々しい」について解説しました。
読み方 | 雄々しい(おおしい) |
---|---|
意味 | 男らしく勇ましいさま |
類義語 | 勇ましい、精悍な、猛々しいなど |
対義語 | 女々しい |
英語訳 | manly(男らしい)、like a man(男らしい)、brave(勇敢な)など |
「雄々しい」は男性だけではなく女性にも使えますが、使う際には注意が必要です。
相手に対する配慮を忘れないように使いましょう。