今回ご紹介する言葉は、故事成語の「禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)」です。
この言葉は有名なので、聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
よって、もし意味を知らないと常識を疑われてしまうかもしれません。
そこで、「禍福は糾える縄の如し」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。
☆「禍福は糾える縄の如し」をざっくり言うと……
読み方 | 禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし) |
---|---|
意味 | 幸福と不幸は交互にやってくるということ |
由来 | 『史記』や『漢書』の記述より |
類義語 | 楽あれば苦あり、沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり、いい後は悪い、など |
英語訳 | Sadness and gladness succeed each other |
このページの目次
「禍福は糾える縄の如し」の意味をスッキリ理解!
「禍福は糾える縄の如し」の意味を詳しく
「禍福は糾える縄の如し」とは、幸福と不幸は交互にやってくるということです。
幸福だと思っていたことが不幸に転じたり、不幸だと思っていたことが原因で、幸福な結果が生まれたりするからです。
例えば、大学受験で第一志望に合格できなかったが、滑り止めで行った大学で運命の相手を見つけることができる場合もあります。
また、電車にぎりぎり間に合ったものの、その電車が事故を起こしてしまう、ということもあるかもしれません。
そして、その様子をよりあわせた縄にたとえています。
ちなみに、「糾う」とは、「糸をより合わせる」「縄をなう」という意味です。
また、「吉凶は糾える縄の如し」と表記することもあります。
そして、「禍福は糾える縄の如し」は「目先のことでむやみに喜びすぎたり、悲しみすぎたりするべきではない」という意味を表すこともあります。
「禍福は糾える縄の如し」の由来
「禍福は糾える縄の如し」の出典は『史記』の「南越列伝(なんえつれつでん)」という章です。
この章の中に、「禍(か)に因(よ)りて福を為す。成敗の転ずるは、例えば糾える縄の如し」という文章が出てくるのです。
また、『漢書』には、「それ禍と福とは、何ぞ糾える縄に異(こと)ならん」という文章が出てきます。
これらの文章が「禍福は糾える縄の如し」の由来になっているのです。
「禍福は糾える縄の如し」の例文
- 禍福は糾える縄の如しだ。そのうち良いことが起こるよ。
- 禍福は糾える縄の如しなのだから、あまり一喜一憂するべきではない。
- 禍福は糾える縄の如しという言葉を見習って、前向きに生きていきたい。
「禍福は糾える縄の如し」の類義語
「禍福は糾える縄の如し」には以下のような類義語があります。
- 楽あれば苦あり
- 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり
- 人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)
- いい後は悪い
- 上り坂あれば下り坂あり
「禍福は糾える縄の如し」の英語訳
「禍福は糾える縄の如し」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Sadness and gladness succeed each other.
(悲しみと喜びは交互にやってくる) - Good luck and bad luck alternate like the strands of a rope.
(良いことと悪いことはよりあわせた縄のように変わっていく)
まとめ
以上、この記事では「禍福は糾える縄の如し」について解説しました。
読み方 | 禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし) |
---|---|
意味 | 幸福と不幸は交互にやってくるということ |
由来 | 『史記』や『漢書』の記述より |
類義語 | 楽あれば苦あり、沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり、いい後は悪い、など |
英語訳 | Sadness and gladness succeed each other |
「禍福は糾える縄の如し」はとても勉強になる言葉ですよね。
一喜一憂しないようにしていきたいものです。