今回ご紹介する言葉は、熟語の「猛省(もうせい)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「猛省」をざっくり言うと……
読み方 | 猛省(もうせい) |
---|---|
意味 | 強く反省すること |
語源 | 「激しい」「振り返ってよく考えてみる」という意味の漢字から |
類義語 | 反省、内省、自省など |
対義語 | 開き直る、高慢、慢心など |
英語訳 | look back and think about など |
「猛省」の意味をスッキリ理解!
「猛省」の意味を詳しく
「猛省」とは、強く反省することという意味です。
「猛省」は、大きなミスや失態をおかしてしまったときや、二度とあってはならないほどの過ちをおかしてしまったときになどに、深く反省する場面で使います。
さらにその後の行動を改めるために、自分の行いをかえりみて、改善点を考えることを言います。
「猛省」は、ビジネスシーンにおいてもよく使われる熟語です。「反省」よりもさらに強く行動を改めようという姿勢が見られることから、メールの文面などでも反省を伝えやすい言葉であると言えます。
「猛省」の使い方
- 私の不手際で多大なるご迷惑をおかけしてしまい、猛省しております。
- 今回の不祥事に関しまして、責任者に猛省を促したいと思います。
- もっといい対策があったのではないかと猛省中でございます。
「猛省」の使い方は大きく二つのパターンに分けられます。
- 自分が「猛省」しているとき
- 相手に「猛省」を求めるとき
自分が「猛省」しているときには、「猛省しております」「猛省いたしております」「猛省すべき点がございます」などの表現が用いられます。
相手に「猛省」を求めるときには、「猛省を促す」「猛省を求める」「猛省を願う」などの表現があります。
また、③の例文のように、「猛省」している状態のことを「猛省中」と表現することがあります。
「猛省」の誤った使い方として、「猛省一挙」があります。本来は「猛勢一挙」が正しい表記で、「勢いよく、一気に動くこと」という意味をもつ四字熟語です。「猛省」では意味をなさないので注意しましょう。
「猛省」の語源
「猛省」を構成する漢字の意味は、それぞれ以下の通りです。
- 猛:激しい、荒々しい
- 省:振り返ってよく考えてみる、自分の心の中を注意してみる
上記の意味を組み合わせると、「激しく自分の心の中を振り返ってみる」という意味になります。したがって、「猛省」は「強く反省すること」という意味で用いられることが想像つきます。
「猛省」の類義語
「猛省」には以下のような類義語があります。
- 反省:自分の行いを省みること
- 内省:深く自己をかえりみて、よく考えること
- 自省:自分の態度や行為を反省すること
- 自責:自分で自分自身を責め咎めること
- 懺悔:罪を告白して、悔い改めること
「反省」は些細なミスなどに対しても使われるのに対して、「猛省」は重大な失態を犯した際に使われます。「反省」と「猛省」には程度の差があることに注意しましょう。
「猛省」の対義語
「猛省」には以下のような対義語があります。
- 開き直る:急に態度を改めて、攻撃的な物腰になること
- 高慢:自惚れ強いこと
- 慢心:おごり高ぶる心のこと
- 反抗:服従しようとせずに歯向かうこと
反省する姿勢を見せず、自信過剰な様子を表す熟語が「猛省」の対義語として当てはまります。
「猛省」の英語訳
「猛省」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- look back and think about
(過去を振り返って考える) - reflect on ~ seriously
(~について真剣に省みる) - take a hard look at
(注意して振り返る)
上記の3つの表現を用いて「あなたは自分がしたことを猛省するべきだ。」と英語で表記する場合、下記のように訳すことができます。
- You should look back and think about what you’ve done.
- You should reflect on what you’ve done seriously.
- You should take a hard look at what you’ve done.
まとめ
以上、この記事では「猛省」について解説しました。
読み方 | 猛省(もうせい) |
---|---|
意味 | 強く反省すること |
語源 | 「激しい」「振り返ってよく考えてみる」という意味の漢字から |
類義語 | 反省、内省、自省など |
対義語 | 開き直る、高慢、慢心など |
英語訳 | look back and think about など |
「猛省」はビジネスシーンやメールなどの文面でも気持ちが伝わりやすく、活躍する熟語です。ぜひ使いこなしましょう。