「懺悔」の意味とは?使い方から英語や類語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「懺悔(ざんげ)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「懺悔」をざっくり言うと……

読み方懺悔(ざんげ)
意味自分の罪を悔いて、告白すること
語源仏教用語から
類義語告解、悔悛、謝罪など
対義語黙秘、隠蔽、隠匿
英語訳confession、penitence、shrift

「懺悔」の意味をスッキリ理解!

懺悔(ざんげ):自分の罪を悔いて、告白すること

「懺悔」の意味を詳しく


「懺悔」とは、自分が犯した罪を後悔し、告白することを表す単語です。

罪の告白をする相手は、神や仏など宗教において信仰の対象である存在や、親や友人など周囲の人間など、自分以外の他者です。

「懺(ざん)」は訓読みでは「懺(く)いる」と読み、過去に犯した罪を悔い改めることを表します。

「悔(げ)」も同じく訓読みで「悔(く)いる」と読み、失敗や罪を残念に思ったり反省したりすることを表します。

「懺悔」の使い方

「懺悔」は文中では以下のように使われます。

  1. 神の前に膝をつき、涙ながらに懺悔する。
  2. 過去の悪事に対する懺悔話を友人に聞いてもらう。
  3. 大きな損害を生んだミスをしたのが自分であると、仲間に懺悔した。

「謝罪」と似た意味を持つ言葉ですが、「懺悔」を使うと、より強い後悔の念があるといったニュアンスを表すことができます。

「懺悔」の語源

元は仏教用語であり、「さんげ」と言いました。それが一般に広く使われるようになり「ざんげ」と発音するように変化しました。

仏教用語としては現在でも「さんげ」と読まれています。

「懺悔」の類義語

「懺悔」には以下のような類義語があります。

  • 告解(こっかい):キリスト教において、罪を神の前でうち明け許しを求めること
  • 悔悛(かいしゅん):犯した罪を悔い改めること
  • 謝罪(しゃざい):罪や過ちを、被害者に対し詫びること
  • 自供(じきょう):警察の取り調べに対し、罪を犯したものがその内容を述べること
  • 自白(じはく):自分の持つ秘密や犯した罪を明るみに出すこと

「告解」「悔悛」はともにキリスト教の用語として用いられるものです。自分が犯した罪を神の前で告白し、許しを請うことを言います。キリスト教の中でも、宗派によって儀礼の詳細や呼び方が異なります。

「謝罪」は、自分の罪を悔い、告白するという点が「懺悔」と共通しています。しかし、「謝罪」は、告白の対象が損害を受けた被害者に限られるという点が異なっています。

「自供」は警察によって罪を疑われ取り調べを受けた際、自分の犯した罪を告白することを指します。

「自白」は「自供」と似た場面で用いられることが多いですが、疑いを掛けられ取り調べを受ける前に自発的に罪を告白するのが「自白」です。

「懺悔」の対義語

「懺悔」には以下のような対義語があります。

  • 黙秘(もくひ):何も言わず、黙っていること
  • 隠蔽(いんぺい):事の真相、真実を故意に隠すこと
  • 隠匿(いんとく):人に知られないように物や悪事を隠すこと

「懺悔」は「自分の罪を告白すること」なので、「罪を隠し何も言わないこと」を表す熟語が対義語に該当します。

「懺悔」の英語訳

「懺悔」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • confession
    (神に罪を打ち明けること、自白)
  • penitence
    (後悔、懺悔)
  • shrift
    (懺悔をすること)

“short shrift” は、中世において罪人が死刑になる直前に、神に罪の懺悔をするための短い時間を与えられたことを指す言葉です。ここから「短い時間」を指すようになり、「短い時間で雑に扱うこと」へと意味が転じていきました。

これらの英単語を使った例文は以下のようになります。

例文
  • His confession was miserable, so I can’t stand to listen.
    (彼の懺悔は聞くに堪えないものだった。)
  • I listened his penitence.
    (私は彼の懺悔話を聞いた。)
  • The sinner was given short shrift.
    (その罪人は、短い懺悔の時間を与えられた。)

まとめ

以上、この記事では「懺悔」について解説しました。

読み方懺悔(ざんげ)
意味自分の罪を悔いて、告白すること
語源仏教用語から
類義語告解、悔悛、謝罪など
対義語黙秘、隠蔽、隠匿
英語訳confession、penitence、shrift

宗教に関係のある言葉にはなじみが薄い人も多いと思いますが、意味をしっかり覚えて使ってみてください。