「マイノリティ」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「マイノリティ」です。

「マイノリティ」の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。

「マイノリティ」とは?

マイノリティ(minority):社会の中で少数派にあたる集団や立場のこと

「マイノリティ」の意味を詳しく


「マイノリティ」とは、社会の中で少数派にあたる集団や立場のことです。つまり、社会的少数派のことです。

言葉をそのまま解釈すると、数が少ないというだけで、弱者というわけではありません。

ただ、「特に裕福な富裕層」「国家を支配する一部の人」のような「強者」は、たとえ社会的に少数であっても「マイノリティ」とはいいません。

そのため、「マイノリティ」には少なからず「社会の中で少数派であり、なおかつ弱者」というニュアンスが含まれています。

「マイノリティ」の条件

一般的には、「マイノリティ」の条件としては以下の4つが挙げられる。

「マイノリティ」の4つの条件
  1. 識別可能性(identifiability)
  2. 権力の差(differential power)
  3. 差別的かつ軽蔑的な待遇の存在(differential and pejorative treatment)
  4. 少数派としての集団意識(group awareness)

それぞれ見ていきましょう。

条件①:識別可能性

「マイノリティ」にはその人を「マイノリティ」と識別できる、マジョリティとの差があります。

その例としては以下のようなものが挙げられます。

  • 肌の色
  • 目の色
  • 服装
  • 文化 など

そして、マジョリティから差別的な扱いを受ける「マイノリティ」はマジョリティとの差を隠そうとするのがふつうです。

条件②:権力の差

「マイノリティ」はマジョリティよりも権力が低いです。

具体的には、社会的な地位や政治参加の度合いなどが低いことが多いです。

この条件に当てはまらないため、「国家を支配する少数の白人」などは「マイノリティ」と呼びません。

条件③:差別的かつ軽蔑的な待遇の存在

「マイノリティ」はその人が「マイノリティ」であるという理由だけで社会的な差別を受けます。

マジョリティには利用できて、「マイノリティ」には利用できないサービスや施設などが存在する場合もあります。

条件④:少数派としての集団意識

「マイノリティ」には少数派としての集団意識が芽生え、同じ「マイノリティ」と連帯します。

中にはさまざまな事情によって連帯しない「マイノリティ」も存在します。

しかし、そんな「マイノリティ」でも、同じ立場にあるという集団意識は共有しています。

「マイノリティ」と差別

「マイノリティ」は、多数派と異なる特徴があるがゆえに、社会における差別・偏見の対象となることがあります。

また、民主主義国家においては、多数派の意見が法律・政策に取り入れられることが多いです。

そのため、「マイノリティ」が社会制度によって不利な立場になったり、不平等な扱いを受けたりすることがあります。

ただ、現在では先進国を中心に「マイノリティ」を尊重しようとする動きがあり、以前より「マイノリティ」に対する差別は減っています。

「マイノリティ」の種類

特定の人々を「マイノリティ」と位置づける要因は、さまざまです。

ただ、大きく分けると以下の2つになります。

  • 少数民族
  • 性的少数者

それぞれ見ていきましょう。

少数民族

「マイノリティ」として一番一般的なのは、少数民族です。

少数民族は以下のような項目がマジョリティと異なるため、社会的に不利な状況に置かれることが多いです。

  • 身体的特徴
  • 文化
  • 宗教

特に人口の多くを1つの民族が占める単一民族国家の場合、「マイノリティ」に対する偏見や差別は強くなります。

一方、多くの民族が混在する多民族国家などの場合、「マイノリティ」であっても大きな差別や偏見を受けない場合があります。

性的少数者

性的少数者も「マイノリティ」として一般的です。

性的少数者とは性のありかたが多数派と異なる人々のことです。

性的少数者は、具体的には以下のような「LGBT」と呼ばれる人のことを指します。

  • レズビアン
    自分は女性で女性が好き
  • ゲイ
    自分は男性で男性が好き
  • バイセクシュアル
    男性も女性も好き
  • トランスジェンダー
    心の性別と体の性別が異なる

LGBT以外にも、性的少数者にはさまざまな種類があります。

現在の法制度や文化は「心と体の性別が一致しており、男性が女性を、女性が男性を好きになる」ことを前提に整備されています。

そのため、性的少数者は差別的な扱いを受けることが多くなっています。

「マイノリティ」の使い方

  1. どのような社会にも、マイノリティは存在する。無理やりマジョリティに同化させるのではなく、柔軟に違いを受け入れることが大切だ。
  2. 集団内の多様性を保つためには、マイノリティの意見に耳を傾けることが大切だ。
  3. 大学を卒業しても働かなかった僕は、社会的にはマイノリティとして見られているだろう。

また、「マイノリティ」を使った言葉としては、以下のようなものがあります。

  • マイノリティグループ(minority group):国家や社会において、民族的・文化的・宗教的に少数派にあたる人たちの集団
  • マイノリティオピニオン(minority opinion):集団内での少数意見
  • マイノリティ投資(minority investment):特定の企業の株式の過半数以下の株式を取得すること
  • ボーカルマイノリティー(vocal minority):自分の政治的意見を積極的に表明する少数派
  • ノイジーマイノリティー(noisy minority):論理的な裏付けが乏しく、声だけが大きい少数者

「マイノリティ」の語源

「マイノリティ」の語源はラテン語の “minor” です。

ラテン語の “minor”には、「より小さい」という意味があります。

これが元となり、同様の意味の英単語 “minor” ができました。

英単語 “minor”から派生してできたのが、 “minority” です。

「マイノリティ」の類義語

「マイノリティ」には以下のような類義語があります。

  • 異端:その社会・時代で正統とされる思想から外れていること
  • 少数派:属する人が少ない集団のこと
  • アウトサイダー:成立している社会の範囲外にいる人のこと

「マイノリティ」の対義語

「マイノリティ」には以下のような対義語があります。

  • マジョリティ:社会的多数派
  • 主流派:社会において主流となる人々のこと
  • 大衆:社会の大部分を占める一般の人々のこと

自分の政治的意見を表明しない一般の人のことを、「サイレントマジョリティ」といいます。

この言葉は、元々は1969年にアメリカのニクソン大統領が演説で使用したことで有名です。

ニクソン大統領は、演説の中で、次のように言いました。

  • the great silent majority of my fellow Americans
    (私を味方してくれる、物言わぬ大多数のアメリカ国民へ)

まとめ

以上、この記事では「マイノリティ」について解説しました。

英語表記マイノリティ(minority)
意味社会の中で少数派にあたる集団や立場のこと
語源ラテン語の “minor”
類義語異端、アウトサイダー
対義語マジョリティ、主流派、大衆

2002年には、アメリカで『マイノリティ・リポート』という作品が公開されました。

監督はスティーヴン・スピルバーグ、主演はトム・クルーズでした。

この映画の影響もあってか、「マイノリティ」という言葉は、日本でも誰もが使う言葉になっています。

適切な場面で使えるように、しっかり意味を覚えておきましょう。