今回ご紹介する言葉は、ことわざの「蒔かぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「蒔かぬ種は生えぬ」をざっくり言うと……
読み方 | 蒔かぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ) |
---|---|
意味 | 何もしないければ、良い結果は得られないということ |
由来 | 京都のいろはかるた |
類義語 | 打たぬ鐘は鳴らぬ、春植えざれば秋実らずなど |
対義語 | 果報は寝て待て、鴨が葱を背負ってくるなど |
英語訳 | Harvest follows seed time.(収穫は種蒔きの後に来る) |
このページの目次
「蒔かぬ種は生えぬ」の意味をスッキリ理解!
「蒔かぬ種は生えぬ」の意味を詳しく
「蒔かぬ種は生えぬ」とは、「努力も何もしなければ、良い結果は得られない」という意味です。
また、「原因が無ければ結果もない」という意味もあります。
「努力をしなければいい結果は得られない」という意味の方が多く使われますが、どちらの意味かは文脈で判断しましょう。
「蒔かぬ種は生えぬ」の使い方
- 口先ばかりで夢を語っていても、蒔かぬ種は生えません。行動に移しなさい。
- あまり成績のよくなかった彼が、テストで良い点を取るようになった。蒔かぬ種は生えぬ、努力をしたのだろう。
- 勝手に物がなくなるわけがない。蒔かぬ種は生えないと言うし、誰かが隠したに違いない。
❶と❷は、「努力なしでは良い結果は得られない」という意味です。
❸では、「原因がなければ結果もない」という意味で使われています。
「蒔かぬ種は生えぬ」の由来
「蒔かぬ種は生えぬ」は、いろはかるたに由来します。
いろはかるたとは、江戸時代から始まったかるたの一種のことです。「以呂波骨牌」とも書きます。いろは47文字を頭文字にしたかるたで、内容は地域によって異なります。
主に江戸、京都、大阪(名古屋)のかるたが有名です。「蒔かぬ種は生えぬ」は、京都のいろはかるたに由来しています。もともとはかるたの一首でしたが、ことわざとして全国に広まりました。
「蒔かぬ種は生えぬ」の類義語
蒔かぬ種は生えぬには以下のような類義語があります。
- 打たぬ鐘は鳴らぬ:原因なくして結果はないこと
- 打たねば鳴らぬ:行動しなければ成果は得られないこと
- 春植えざれば秋実らず:努力しなければ良い結果は生じないこと
- 物が無ければ影ささず:原因がなくては結果は起こらないということ
「蒔かぬ種は生えぬ」の対義語
蒔かぬ種は生えぬには以下のような対義語があります。
- 開いた口へ牡丹餅(ぼたもち):努力や苦労をせずに、幸運が舞い込むこと
- 果報は寝て待て:運に任せて、焦らずに時期を待つのが良いということ
- 鴨が葱(ねぎ)を背負ってくる:好都合なことが重なること
- 棚から牡丹餅:思いもしなかった幸運が舞い込むこと
- 開いた口へ団子:何の努力もせずに、幸運に恵まれること
「蒔かぬ種は生えぬ」の英語訳
蒔かぬ種は生えぬを英語に訳すと、次のような表現になります。
- You must sow before you can reap.
(蒔かぬ種は生えぬ) - You cannot make an omelet without breaking eggs.
(卵を割らずにオムレツは作れない) - Harvest follows seedtime.
(収穫は種蒔きの後にくる)
You must sow before you can reapは、直訳すると「収穫する前には、種を蒔かなければならない」です。「蒔かぬ種は生えぬ」に非常に意味が近いため、英訳としてはもっとも適切です。
You cannot make an omelet without breaking eggsは、「卵を割らずにオムレツは作れない」というさまから、努力や犠牲なしでは何も作ることができないことを意味します。
Harvest follows seedtimeは、訳すと「収穫は種蒔き期に続く」となります。つまり、「種蒔き期なくして収穫はない」という意味を表します。
まとめ
以上、この記事では「蒔かぬ種は生えぬ」について解説しました。
読み方 | 蒔かぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ) |
---|---|
意味 | 何もしないければ、良い結果は得られないということ |
由来 | 京都のいろはかるた |
類義語 | 打たぬ鐘は鳴らぬ、春植えざれば秋実らずなど |
対義語 | 果報は寝て待て、鴨が葱を背負ってくるなど |
英語訳 | Harvest follows seed time.(収穫は種蒔きの後に来る) |
「蒔かぬ種は生えぬ」は、とてもためになる、古くからの教えです。何もしなければ結果は得られません。年齢や性別に関わらず、多くの人に役にたつことわざです。ぜひ覚えましょう。