今回ご紹介する言葉は、ことわざの「口は災いの元(くちはわざわいのもと)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「口は災いの元」をざっくり言うと……
読み方 | 口は災いの元(くとはわざわいのもと) |
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意味 | 不用意な発言が思いがけない災難を招くこと |
由来 | 『古今事文類集』の一文 |
類義語 | 雉も鳴かずば撃たれまい、蛙は口から呑まれる、沈黙は金,雄弁は銀など |
対義語 | 言い勝ち功名、思うこと言わねば腹ふくるなど |
英語訳 | Out of the mouth comes evil.(口は災いの元)、More have repented speech than silence(黙っていたことより話したことを後悔する人の方が多い)、Least said, soonest mended(口数が一番少ないのが、一番修復が速い) |
このページの目次
「口は災いの元」の意味をスッキリ理解!
口は災いの元(くちはわざわいのもと):不用意な発言が思いがけない災難を招くこと
「口は災いの元」の意味を詳しく
「口は災いの元」とは、「不用意な発言が思いがけない災難を招くこと」です。うかつな発言は自分自身が損をするきっかけになりうるため、「言葉には十分気を付けよ」という戒めでもあります。「災い」を「禍」という語に変えて「口は禍(わざわい)の元」と表記する場合もあります。
また、「元」と「門」という文字に変えて「口は災いの門」と言うこともあります。なお、「口は災いの門」は、「くちはわざわいのもん」と読む場合と、「くちはわざわいのかど」と読む場合があります。
「口は災いの元」の使い方
- 口は災いの元と言うが、彼の余計な一言で場が凍り付いた。
- 口は災いの元だから、自分の言動には気を付けた方がいい。
- 彼女は口は災いの元ということを理解しておらず、いつも損をしている。
口が滑ったときや、失言したときに使います。
「口は災いの元」の由来
「口は災いの元」は、『古今事文類集(ここんじぶんるいじゅう)』という書物に由来します。
この書物には「口は是れ禍の門、舌は是れ身を斬るの刀なり(うかつなことを言うと禍が起きる、舌は身を傷つける刀である)」と書いてあり、これが「口は災いの元」の由来となりました。
「口は災いの元」の類義語
「口は災いの元」には以下のような類義語があります。
- 雉も鳴かずば撃たれまい:無用なことを言ったばかりに災難を被ること
- 蛙は口から呑まれる:黙っていればよいのに、つまらぬことを言ったために身を滅ぼすこと
- 沈黙は金、雄弁は銀:何も語らず黙っていることは、すぐれた雄弁よりも大切だということ
- 舌は禍の根:言葉は災難を招く元だということ
- 多言は身を害す:口数が多いことは、災難のきっかけになるという戒め
- 物言えば唇寒し秋の風:余計な発言は災いにつながること
- 三寸の舌に五尺の身を亡ぼす:不用意な発言で身を滅ぼすこと
- 禍は口から(わざわいはくちから):発言は慎重であるべきだという教え
- 口を守る瓶の如くす(くちをまもるかめのごとくす):不用意な発言は慎むべきだということ
「雉も鳴かずば撃たれまい」は、「雉は鳴かなければ猟師に気づかれて撃たれることもない」という意味が含まれています。「蛙は口から呑まれる」は、「蛙は鳴くから蛇に飲まれてしまう」ということを表しています。
「口は災いの元」の対義語
「口は災いの元」には以下のような対義語があります。
- 言い勝ち功名(いいがちこうみょう):たくさんしゃべると賛同する人が増え、結局は支持されるようになること
- 思うこと言わねば腹ふくる:考えていることを遠慮して言わずにいると、腹が張って気分が悪くなること
「口は災いの元」の英語訳
「口は災いの元」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Out of the mouth comes evil.
(口は災いの元) - More have repented speech than silence
(黙っていたことより話したことを後悔する人の方が多い) - Least said, soonest mended
(口数が一番少ないのが、一番修復が速い)
まとめ
以上、この記事では「口は災いの元」について解説しました。
読み方 | 口は災いの元(くとはわざわいのもと) |
---|---|
意味 | 不用意な発言が思いがけない災難を招くこと |
由来 | 『古今事文類集』の一文 |
類義語 | 雉も鳴かずば撃たれまい、蛙は口から呑まれる、沈黙は金,雄弁は銀など |
対義語 | 言い勝ち功名、思うこと言わねば腹ふくるなど |
英語訳 | Out of the mouth comes evil.(口は災いの元)、More have repented speech than silence(黙っていたことより話したことを後悔する人の方が多い)、Least said, soonest mended(口数が一番少ないのが、一番修復が速い) |
間違った使い方をすることがないよう、今一度確認しましょう。