故事成語「乾坤一擲(けんこんいってき)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「乾坤一擲」です。

この言葉は日常会話ではあまり用いられません。

ただ、小説などではたまに出てくるため、比較的有名な故事成語です。

 

しかし、意味を詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、「乾坤一擲」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。

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「乾坤一擲」の意味をスッキリ理解!

乾坤一擲(けんこんいってき):運を天に任せて大勝負をすること

「乾坤一擲」の意味を詳しく

「乾坤一擲」とは、運を天に任せて大勝負をすることです。

ちなみに、「」は天、「」は地、「一擲」はひとたび投げることを表します。

 

そして、乾坤一擲では、天(偶数)と出るか、地(きすう)と出るかをかけて大勝負をします。

そのため、確率が2分の1くらいの場合に用いられることが多いでしょう。

なので、一か八か、よりも確率は高いと言えるでしょう。

 

ちなみに、「一擲乾坤」と表記されることもあります。

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「乾坤一擲」の由来

「乾坤一擲」の出典は韓愈(かんゆ)の『鴻溝(こうこう)を過ぐ』という詩です。

この詩は項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)の戦いについての詩です。

そして、この中に「真に一擲を成(な)して乾坤(けんこん)を賭(と)す」というフレーズが出てくるのです。

詳しく見ていきましょう。

 

項羽と劉邦は力を合わせて秦(しん)王朝を倒したものの、どちらが天下を取るかについて対立し、戦い始めました。

そして、戦ったものの決着がつかず、食糧などがつきてしまったため、「鴻溝」を境界として停戦しました。

ちなみに、鴻溝の西を漢(かん)、東を楚(そ)と名付けました。漢の王は劉邦で、楚の王は項羽です。

 

しかし、漢に帰ろうとした劉邦は、臣下から「今ならば項羽の軍は弱っていますが、このまま帰らせてしまうと再び力をつけてしまいます。今こそ項羽の国を滅ぼすべきです」という進言を受けます。

そして、悩んだ末に項羽の軍を背後から攻撃することにしました。

この様子を、韓愈は「真に一擲を成(な)して乾坤(けんこん)を賭(と)す」とうたったのです。

「乾坤一擲」の例文

  1. 不況の中、乾坤一擲の新事業を行うことにした。
  2. このままでは同点のまま終わってしまう。乾坤一擲、攻撃に出るしかない。
  3. 乾坤一擲の大勝負に負けた。
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「乾坤一擲」の類義語

「乾坤一擲」には以下のような類義語があります。

  • 一六勝負:運任せな冒険的な物事をすること
  • 梟盧一擲(きょうろいってき):大勝負に出ることのたとえ
  • 一か八か:結果がわからないまま運を天に任せて大勝負をすること
  • 当たって砕けろ:成功するにしろ失敗するにしろ、とにかく実行しろ
  • 賽(さい)は投げられた:結果はどうなろうとも勝負するしかない

「乾坤一擲」の英語訳

「乾坤一擲」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • The die is cast.
    (賽は投げられた)
  • all or nothing
    (一か八か)
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まとめ

以上、この記事では「乾坤一擲」について解説しました。

読み方乾坤一擲(けんこんいってき)
意味運を天に任せて大勝負をすること
由来項羽を攻撃することを決意した劉邦の様子をうたった詩から
類義語一か八か、当たって砕けろ、賽は投げられた、など
英語訳The die is cast

「乾坤一擲」は小説などではクライマックスなどで出てくることが多いでしょう。

この言葉が出てきたら、ワクワクしながら続きを読み進めてみてくださいね。

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