「当たって砕けよ」の意味とは?使い方から対義語や類義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「当たって砕けよ(あたってくだけよ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。

☆「当たって砕けよ」をざっくり言うと……

読み方当たって砕けよ(あたってくだけよ)
意味成功するかは分からないが、とにかく思い切ってやってみよ
類義語一か八か、一擲乾坤を賭すなど
対義語石橋を叩いて渡る
英語訳take a chance(チャンスを掴む、当たって砕けよ)

「当たって砕けよ」の意味をスッキリ理解!

当たって砕けよ(あたってくだけよ):成功するかは分からないが、とにかく思い切ってやってみよ

「当たって砕けよ」の意味を詳しく


「当たって砕けよ」とは、「成功するかは分からないが、とにかく思い切ってやってみよ」という意味です。挑戦を目の前にしていたり、困難に立ち向かおうとしている相手に対して、激励する言葉として用いられます。「当たって砕けよ」は、「当たって砕けろ」とも言います。

当たって砕けてしまっては、元も子もないと思われるかもしれません。しかし、「当たって砕けよ」は、ただ単に「砕けてしまえ」という意味ではありません。

「砕けるくらいの覚悟やそのような心持ちで臨むことで、成功する可能性も高くなるのだから、とにかくやるだけやってみよ」という意味なのです。

「だめで元々」という心意気でやってみれば、案外うまくいくかもしれないという励ましの意味が含まれています。

「当たって砕けよ」の使い方

  1. 成功するかは分からないが、このチャンスは当たって砕けよの気持ちで挑戦する価値がある。
  2. 2年間片思いしている相手に、当たって砕けよでついに告白することにした。
  3. いくら悩んでも答えが出ないので、当たって砕けよでとにかく行動してみる。

「当たって砕けよ」の類義語

「当たって砕けよ」には以下のような類義語があります。

  • 一か八か(いちかばちか):結果がどうなるかは分からないが、運に任せて思い切ってやってみること
  • 一擲乾坤を賭す(いってきけんこんをとす):(天下を取るか取られるか)すべてを運に任せ、思い切ってやってみること
  • 伸るか反るか(のるかそるか):結果は天に任せ、思い切ってやってみること

「当たって砕けよ」の対義語

当たって砕けよには以下のような対義語があります。

  • 石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる):用心に上に用心を重ね、慎重に物事を進めること
  • 転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ):失敗することがないように、万が一に備えて十分な準備をしておくこと
  • 濡れぬ先の傘(ぬれぬさきのかさ):失敗することがないように、前もって準備をしておくこと

ここでご紹介したことわざは、「成功するかは分からないがとにかくやってみる」という「当たって砕けよ」の意味に対して、「失敗がないように万全の備えをする」という意味の対義語です。

「当たって砕けよ」の英語訳

「当たって砕けよ」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • take a chance
    (チャンスを掴む、当たって砕けよ)
  • go for broke
    (すべてを賭(か)ける、とことんやる)
  • nothing ventured, nothing gained
    (冒険なくして、得られるものはない)

“take a chance” は、直訳すると「チャンスを掴む」という意味になります。チャンスを掴むために、砕ける覚悟で当たりに行くのです。なお、「一か八かでやってみる」と意訳することもできます。

“go for broke” を直訳すると、「壊れに行く」です。そのくらいの覚悟ですべてを賭けて挑むという意味です。また、 “Go for broke.” で「当たって砕けよ」と相手を激励する言葉として使うことができます。

“nothing ventured, nothing gained” を「当たって砕けよ」になぞらえて訳すならば、「砕けに行く覚悟でなければ、何も得られない」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「当たって砕けよ」について解説しました。

読み方当たって砕けよ(あたってくだけよ)
意味成功するかは分からないが、とにかく思い切ってやってみよ
類義語一か八か、一擲乾坤を賭すなど
対義語石橋を叩いて渡る
英語訳take a chance(チャンスを掴む、当たって砕けよ)

頭だけで考えていても、現実に変化は起こりません。考えるだけでなく、何か行動をしなくてはならないのです。

何かの行動を起こすことは、とても勇気がいることです。時に、うまくいく保証はない場合もあります。しかし、そのような時でも「当たって砕けよ」の精神で挑戦することが、現状を変える糸口になることもあるでしょう。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。