「閑古鳥(かんこどり)」とは?意味や使い方をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「閑古鳥(かんこどり)」です。

言葉の意味・使い方・語源、また、「閑古鳥が鳴く」というフレーズの意味・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「閑古鳥」の意味をスッキリ理解!

閑古鳥(かんこどり):かっこう

「閑古鳥」の意味を詳しく

「閑古鳥」とは、かっこうという鳥の別称です。

多くは、「閑古鳥が鳴く」というフレーズで使われます。

補足:俳句での「閑古鳥」

「閑古鳥」は単語1字で使われることはあまりありません。しかし、俳句などでは初夏季語として「閑古鳥」が使われています。

たとえば、松尾芭蕉は以下のような句を読みました。

うき我をさびしがらせよ閑古鳥

俳句で読まれる場合は、どこか物寂しげなイメージを表すとき使われます。

「閑古鳥」の使い方

「閑古鳥」は、主に以下の言い回しで使われます。

「閑古鳥」を含む言い回し
  • 閑古鳥が鳴く
  • 閑古鳥が鳴く店
  • 閑古鳥が歌う
それぞれの言い回しについて見ていきましょう。

「閑古鳥が鳴く」の使い方

「閑古鳥が鳴く」は、「商売が流行らなくて寂れた様子」を表します。

重要なのは「本来賑わっているべきなのに、そうではない」という点です。たとえば図書館などが静かである場合には、「閑古鳥が鳴く」とは使いません。

例文
すっかりシャッター街になってしまって、閑古鳥が鳴いている

「閑古鳥が鳴く店」の使い方

「閑古鳥が鳴く店」は、「商売が流行らず寂れてしまった店」のことです。

例文
閑古鳥が鳴く店が並んでおり、哀愁が漂っている。

「閑古鳥が歌う」の使い方

「閑古鳥が歌う」は、「商売などが流行らず、生活が貧しいこと」を表します。「閑古鳥が鳴く」よりも、生活の貧しさにフォーカスされた言い方です。

例文
自粛の影響で、うちの旅館はこのところ閑古鳥が歌っている

「閑古鳥」の語源

「閑古鳥」は、平安時代は「呼子鳥(よぶこどり)」と言われていました。

その「呼子鳥(よぶこどり)」が、読み方はそのまま「喚子鳥(よぶこどり)」になり、その後音読みで読まれて「喚子鳥(かんこどり)」へと変化しました。

そして、「喚子鳥」が「閑古鳥」という漢字に代わり、今の「閑古鳥」と言われています。

「閑古鳥が鳴く」の意味を詳しく

「閑古鳥が鳴く」とは、商売が流行らず、寂(さび)れた様子のことです。

かっこうは主に人の少ないところに生息しており、また鳴き声もどこか寂しげです。そのことから、「閑古鳥が鳴く」という言い回しで寂れた様子を意味するようになりました。

「閑子鳥が鳴く」と書くことができます。また、「諌鼓鶏(かんこどり)が鳴く」が正しい表記だとする説もあります。

なお、「閑古鳥が鳴く」は「暇がある」という意味ではありません。「閑」は訓読みで「ひま」と読むため、間違える人が多いです。

閑古鳥が鳴いている場合、暇であることが多いため、使い方によってはあながち間違いとも言い切れません。しかし、あくまで「客足が少なく寂れている」という意味の単語です。

ただ「暇だ」と言いたいときには、違う言葉を使いましょう。

「閑古鳥が鳴く」の類義語

「閑古鳥が鳴く」には以下のような類義語があります。

  • 門前雀羅(もんぜんじゃくら)を張る:訪ねてくる客がおらず、寂れていること
  • 鳥の網(あみ)張る宿:訪ねてくる客がおらず、寂れていること
  • 門外雀羅を設(もう)くべし:訪ねてくる客がおらず、寂れていること
  • 閑散(かんさん):ひっそりしていて静かなこと
  • 閑寂(かんじゃく):ひっそりと物寂しいこと
  • 閑静(かんせい):物静かで落ち着いていること
  • 静寂:しんと静まり返っていること
  • 森閑(しんかん):物音ひとつせず静まり返っていること
  • 深閑(しんかん):物音ひとつせず静まり返っていること
  • 過疎:人や店が少なくまばらなこと
  • 閉店休業:店がしまっていること
  • 閑散としている:ひっそりしていて静かな状態
  • 寂(さび)れている:活気がなく寂しいこと
  • 廃(すた)れている:使われなくなっていること
  • 不入り:興行などで、客が少ししか入らないこと
  • 人気(ひとけ)がない:人の気配を感じないほど人が少ないこと
  • お茶をひく:暇であること
  • 人っ子一人いない:人が一人もいないほど人が少ないこと
  • 猫の子一匹いない:猫すらも一匹もいないほど人が少ないこと
  • スカスカ:まばらなこと
  • ガラガラ:物や人が全然いないこと

「門前雀羅を張る」「鳥の網張る宿」「門外雀羅を設くべし」の語源は、全て同じです。

「門の前で遊んでいる雀を捕まえるための網を張れるほど、人が少ない」ということから、「人が少ない」という意味合いになりました。

「閑古鳥が鳴く」の対義語

「閑古鳥が鳴く」には以下のような対義語があります。

  • 門前市を成す(もんぜんいちをなす):ある人物の権力や名声を敬い、多くの人が出入りすること
  • 門前市の如(ごと)し:ある人物の権力や名声を敬い、多くの人が出入りすること
  • 門庭(もんてい)市の若し:ある人物の権力や名声を敬い、多くの人が出入りすること
  • 大繁盛:非常ににぎわうこと
  • 隆盛:とても栄えて力のある様子
  • 発展:物事が進んで栄えること
  • 大忙し:とても忙しいこと
  • 猫の手も借りたい:非常に忙しい様子
  • 満員御礼:客が多く、店の席などが埋まっていること
  • 賑わう:客などがたくさんいること
  • 興隆:勢いが盛んになること
  • 流行る(はやる):多くの人の間で人気になること
  • 書き入れ時:売れ行きがいいとき
  • 景気がいい:活気があること
  • 売れ行きがいい:よく売れていること

「閑古鳥が鳴く」の英語訳

「閑古鳥が鳴く」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • silent
    (静か)
  • slow
    (ゆっくりと)
  • slack
    (沈滞している)
  • inactive
    (活動的でない)
  • to be quiet
    (静かにしている)
  • to in a slump of a business
    (あまりうまくいっていない)
  • to have a little business
    (あまり多くの商売ができていない)
  • to have hardly customers
    (あまり客が多くない)

なお、「閑古鳥が鳴く」の直訳は “cuckoo sings” になります。ただ、「店が繁盛していない」という意味合いで使いたい場合は、上記の訳を使うようにしましょう。

まとめ

以上、この記事では「閑古鳥」について解説しました。

読み方閑古鳥(かんこどり)
意味かっこう
語源平安時代の古語「呼子鳥」から
類義語かっこう

「閑古鳥が鳴く」というフレーズとセットで覚えましょう。

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Rie
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日英バイリンガル東大生。 10年間小説を書き続けているため、文章力には自信があります。 いくつかの小説投稿サイトで掲載/連載している他、教育系NPOでもライターをしています。