故事成語「肯綮に中る」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、「故事成語」の「肯綮に中る(こうけいにあたる)」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「肯綮に中る」の意味をスッキリ理解!

肯綮に中る(こうけいにあたる):大事なところを的確に押さえていること

「肯綮に中る」の意味を詳しく

「肯綮に中る」とは、「物事の要点をうまくとらえていること」という意味を表す「故事成語」です。

 

「肯」は骨についた肉、「綮」は筋と肉のつながる部分を表しています。

そして、この「肯」と「綮」の場所をうまく把握して包丁を入れると、牛の肉が綺麗に削げます。

 

そのため、「肯綮」は料理人の間では牛の肉を解体するときに押さえるべきポイントとされており、一般には急所や物事の要点という意味で広まっています。

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「肯綮に中る」の使い方

「肯綮に中る」は、物事の急所や要点を的確に押さえている様子を表すために使われる言葉です。具体的には、以下のように使います。

  1. 君の言うことはいつも肯綮に中っていて、納得するしかないよ。
  2. 先ほどの会議で彼が指摘したことは肯綮に中っていたので、誰も反論できなかった。
  3. 頭がいい人というのは、言葉数は少なくても肯綮に中る発言をするものだ。

「肯綮に中る」の由来

「肯綮に中る」という故事成語の由来は、荘子(そうし)が記した『荘子|養生主篇(ようじょうしゅへん)』にあります。

『荘子|養生主篇』には、「文恵君のために牛を解く、技は肯綮を経ること未(いま)だかつてせず」と書かれており、由来となったこの逸話の概要は以下の通りです。

 

中国の戦国時代のあるとき、魏の文恵王の前で牛の解体ショーが行われました。

そこで、料理の名人である庖丁(ほうちょう)が手持ちのナイフ1本であっという間に解体を終えてしまい、その技を見た文恵王は、庖丁が牛の「肯」と「綮」をしっかりと押さえていることを讃えました。

 

庖丁がナイフ1本で牛を解体できたのは、急所である「肯」と「綮」をしっかりと押さえていたからです。

このことが由来となり、「肯綮に中る」は「物事の急所や要点をつく」ことを意味するよう言葉として広まったのです。

 

また、私たちが普段料理で使っている包丁の由来が、この逸話に出てきた名人料理人「庖丁」にあるのですが、知っていたでしょうか?

「肯綮に中る」という故事成語は、一見すると難しく聞きなれないですが、実は私たちのごく身近にある言葉だったということですね。

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「肯綮に中る」の類義語

「肯綮に中る」には以下のような類義語があります。

  • 的を射る
  • 図に当たる 
  • 図星を指す
  • 不失正鵠(ふしつせいこく)

「肯綮に中る」の対義語

「肯綮に中る」には以下のような対義語があります。

  • 隔靴掻痒(かっかそうよう)

隔靴搔痒とは、「物事の核心や急所に触れられず、もどかしいこと」を意味する言葉です。

急所を突いていることを表す「肯綮に中る」と、急所を外している「隔靴搔痒」とでは、意味合いが全く違いますね。

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「肯綮に中る」の英語訳

肯綮に中るを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • hit somebody on a fatal spot
    (誰かの急所を突く)
  • hit things on a fatal spot
    (物事の急所を突く)

「肯綮に中る」を英語に訳すときには、急所を突く対象によって表現を変える必要があります。

例えば、対象が人なら “somebody” で、物事なら “things” となりますね。

まとめ

以上、この記事では「肯綮に中る(こうけいにあたる)」について解説しました。

読み方 肯綮に中る(こうけいにあたる)
意味 大事なところを的確に押さえること。
由来 『荘子|養生主篇(ようじょうしゅへん)』
類義語 的を射る、図に当たる、図星を指す、不失正鵠(ふしつせいこく)
対義語 隔靴掻痒(かっかそうよう)
英語訳 “hit somebody on a fatal spot” 、 “hit things on a fatal spot”

大人になると、「肯綮に中る」発言ができる人がもてはやされます。

周囲から頭のいい人と思われたい人は、要点を突いた話をすることを心がけてみるといいでしょう。

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